2022.01.27
2022.06.19
2021.03.03
» ヤマハ音楽教室×FQKids 記事一覧はこちら!
第1回:医学博士に聞く! 脳や身体に良い影響をもたらす音楽の力
第2回:音楽系の習い事で得られる“幸福度”調査の結果とは?
第3回:目指すのは「音楽で遊べる子供たち」非認知能力が“自然に伸びる”音楽教育のメソッドとは?
第4回:お子さま&パパママのリアルレビュー! 非認知能力を伸ばす音楽教室、その効果の実態とは?
人には、自分の人生を自ら管理し、新しいことを学んで創造し、人間として向上したいという、内発的欲求をもとに行動するモチベーション3.0が備わっている。その内発的動機づけを実現し起業したのが、今回紹介する3名のヤマハ音楽教室卒業生だ。
どの卒業生も、新しいことややりがいを求め、自分の能力を広げ、発揮し、探究し、学ぶことそのものに喜びを追い求め、そして現在、社会的に求められるビジネスに取り組んでいる。「内発的動機づけ」は、生まれついて備わっているものではなく、後天的な環境によって作られる。その環境を提供したのがヤマハ音楽教室であり、“ヤマハメソッド”だ。
株式会社アリア ミュージックオフィス 代表取締役・一般社団法人日本音楽レ・クリエーション指導協会 理事長。1児の母。4歳からヤマハ音楽教室に通い始め、現在レパートリーは3000曲。25歳で会社を設立し、コンサート企画・運営、プロデュース、出張生演奏等を行う。幼児・児童向け「脳育」と、高齢者向け「認知症予防」のための「音楽レ・クリエーション指導士」を全国1300名以上育成。
「音楽と真剣に向き合ってきたことで、いくつも挫折を味わいました。でも、その挫折が私を成長させ、今の自分を形づくっています」と堀口さんは言う。最初の挫折は、中学2年生のコンクールの時。母親が予選本選の課題曲を書き間違え、そのことに気が付いたのはコンクール当日の受付時だったという。
普通であれば棄権するところだが、堀口さんは挑むことに決めた。「今、自分ができることを精一杯やる」と心に決め、わずかに残された時間で本選用の曲を懸命に暗譜し、出番に臨んだ。みごと優勝、とはいかず、残念ながら予選敗退だったが、堀口さんはそのとき、大きな気づきを得た。
「挫折には必ず意味があります。今回のこの試練はどんな意味があるんだろう? 自らに問いかけることで自ずと答えが見えてきます。あの時は、そんな大事なことを母親任せにしていた自分がいけなかったのだ、という気づきを得ました。
それからは受験の願書もコンクールの申し込みも、すべて自分で行うようになりました」。目の前に起こったことに責任を持ち、自分の人生をコントロールする前向きな姿勢を身につけたのだ。
「私はヤマハ音楽教室に4歳から通い始め、小さい頃は1日2時間、受験やコンクール前など1日8時間。ざっとこれまで2万時間以上練習に打ち込み、音楽と向き合ってたということに30歳のときに気付きました。この経験はとてつもなく大きい。何があっても “私は大丈夫 ” という強い自信につながっています。2万時間という本物の宝物を手に入れました」。
「レッスン準備をして、時間通りに行き、先生への挨拶、お友達との挨拶、楽譜を譜面台に乗せてレッスン準備をする、発表会に向けて完璧に仕上げるためのタイムマネジメントをする、発表会で何を着るか衣装を決める、お花をもらったらお礼の手紙を書く、発表会に来てくれた人の発表会には必ず行く……など、これらの経験は、人が生きていくうえで基本となる、とても大切なことです」。
堀口さんがヤマハ音楽教室で得たこれらの経験は、起業後においても、また子育てにおいても、あらゆる基本となっている。現在、2歳になる息子さんが、「音楽の基礎」と「人として生きる基本」を学び始めた。「上手く弾けない時でも、決して否定しないのが大切です。時として親の『惜しい』という声がけも禁句です。なぜなら、そこには親の理想の完成形が既にあり、それに達しなかった子供を承認しないことになりますから」。
音楽を通じて、自分自身の価値を尊重し、自分自身を大切に思って生きてきた堀口さんだからこそ、他人に完璧を求めない。他者が表現する多様性を受け入れる寛容さにあふれている。
編集部のオススメ記事
連載記事
#今話題のタグ