2022.06.21
2020.07.22
2020.11.29
「大丈夫」は子供の口癖です。いくら言い聞かせても危ないことをしたがります。なぜなら、子供は経験が少ないため「危ないこと」がどんなことかわからないからです。
では、どうやったらわかるのか? それには、「危ない=痛い」という体験させることです。例えば、芝や柔らかい土の上でわざと転ぶ「立ちごけ」の練習。転ぶ体験をしてから「転ぶと痛いよね。だから肘当てが必要だよね」と伝えることで、子供ははじめて危険を理解します。
また、スピードよりも技巧性が必要な遊びを提案してあげることも効果的です。コーンを用意していかに機敏に通っていけるか、細い場所を上手く進めるかなど、遊びにアレンジを加えてあげることでスピード狂にならずに済みます。
最近、キッズバイクのレースをよく耳にします。海外でも大会が開かれていて、ひとつのスポーツとして認知され始めているようです。キッズバイクのレースは2歳からエントリーできるので、最初の競争の場になるかもしれません。
レースのメリットは、チャレンジ精神や自己肯定感の向上につながることが挙げられます。早くからそういった経験を積むことは非常に大切なことですが、注意が必要でもあります。それは、ただ勝つことが目的にならないこと。人と比べるのではなく、どうやったらもっと早くなれるのか自分の課題に目を向けるように促すことが大事です。一緒考えてあげることで、親子の絆も深まります。実はこれが一番の魅力ではないでしょうか。
キッズバイクレースの世界
全てのアスリートの「原点」になりえるとして注目を集めているスポーツ。競争心、負けない気持ち、幼少期の基礎体力づくりなど、アスリートに不可欠な土台を築いてくれる。
レース紹介(LAGPの場合)
全員が自分の得意と実力を出し切れるようにテクニカルなコーナーが多く設置されているのが特徴。 ヘアピンカーブのようにスピードを出しすぎないように設計されている。安全な速度と5つ以上設置されたコーナーのコース設置により白熱のレースが展開される。
柳澤弘樹さん
NPO法人運動保育士会理事・こどもプラス株式会社取締役。幼児の発育発達に合わせた運動あそびを提供し、認知機能の向上・心の発達を脳科学的な視点で研究。記憶力や集中力の生まれる仕組み、高める方法についての講演も行う。
<こどもプラス>
今回お話を伺った柳澤さんが代表を務める運動教室。発達障害の子供たちを対象にした運動療育を通して大脳活動の発達を促す独自のプログラムは全国から注目されている。
<LAGP>
地域振興事業の一環としてキッズバイクレースの企画・運営を行う。国内のみならず、今年は台湾でもレースを開催するなど活動は大きなものになっている。
FQ Kids VOL.03(2020年夏号)より転載
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