
2022.02.07
小さな気づきで、授業も人生も面白くなる! 子供の思考を豊かにするデザイン的視点とは[前編]
![小さな気づきで、授業も人生も面白くなる! 子供の思考を豊かにするデザイン的視点とは[前編]](https://fqkids.jp/wp-content/uploads/2022/02/fqk_tak20220204-ec-290x220.jpg)
2025.08.20
7月13日(日)、一般社団法人オルタナティブスクール・ジャパン(以下ASJ)が主催する、全国のオルタナティブスクールが多数集まる日本初の教育フェスティバルが開催された。
「オルタナティブスクール」とは、独自の教育理念を掲げ、子どもの主体性や多様性を重視したプログラムやカリキュラムを提供する学校。公立でも私立でもない、市民がつくる“第3の学校”であることも特徴だ。
公費を一切もらっていない民間団体でありながら、習い事とは異なり、子どもたちが基本的に毎日通って学ぶことができる。
フェスに参加したのは、ASJに加盟している10の学校。北海道から福岡まで、全国からの参加があった。今回参加したスクールは以下の通り。
●インフィニティ国際学院(北海道上川町)
●ヒミツキチ森学園(神奈川県葉山町)
●オルタナティブスクールFRASCO(神奈川県逗子市)
●湘南ホクレア学園(神奈川県藤沢市)
●学び舎トーカ(東京都世田谷区・目黒区・大田区)
●藤枝みんなのミライ楽校(静岡県藤枝市)
●自由学舎EUREKA(富山県富山市)
●ラーンネット・グローバルスクール(兵庫県神戸市)
●箕面こどもの森学園(大阪府箕面市)
●モンテッソーリ・エレメンタリースクール北九州(福岡県北九州市)
フェスのプログラムは、学校紹介ブース、パネルディスカッション、参加校紹介ムービー上映など。
学校紹介ブースでは、各校がパンフレットや展示などを使って、それぞれの学校の特徴を参加者に説明していた。「子どもの主体性や多様性を尊重する」という方針は共通しているが、具体的な教育プログラムや、教育環境などはスクールごとにさまざまな個性がある。
各校のスタッフや子どもたち自身による生き生きとした説明に、訪れた保護者や親子は興味深そうに耳を傾けていた。
パネルディスカッションでは、参加スクールの運営者や教員が登壇し、「“オルタナティブスクール”って何が違うの?」「AIネイティブ世代にとって本当に必要な“学び”とは?」など、さまざまなテーマでトークをした。
「公立が合っている子もいれば、オルタナティブスクールが合っている子もいる。どちらも否定せず、いろんな教育スタイルが増えると良いと思う」。
「今はAIが発展しつつあるが、あくまで人間の人生を豊かにするツール。自分が『やりたいこと』を主体的に考えて、何を美しい・楽しいと思うか、どう生きていくのか自分で考えられる子を育てていきたい」。
「これまでの学校は『優等生』を育てることが目標だったが、それは誰かがどこかで決めた基準。オルタナティブスクールで目指したいのは、『最高の自分』になるための学校。その子がその子になっていく学びを提供をしたい」。
熱いトークが繰り広げられ、会場からは大きな拍手が起こっていた。
オルタナティブスクールが近くになく、なかなか通えないという声に対しては、「各スクールでサマースクールや体験スクールも開催されているので、利用してみて」といったアドバイスも。
一方で、公的補助がなく運営が不安定、学費が私立並みかそれ以上に高くなる、といった課題もある。ASJとしても、教育の多様化への支援を求めて、国や地方自治体などに働きかけていく方向だ。
少しずつだが、着実に広がりつつあるオルタナティブスクール。ASJにまだ加盟していないスクールも、全国で30校以上あると言われている。教育の新たな選択肢として、これからも注目していきたい。
写真・文:征矢 里沙