2024.02.02
2022.07.08
2022.11.27
お伺いしたのは、吉祥寺の大型商業施設の一角にある教室。子供2人を連れてドキドキしながら入室すると、参加者の子供たちが出迎えてくれました。今回参加したのは年少(4歳)~小学生クラスで、毎週1回、パパ・ママとは離れて子供だけで行うプログラムだそうです。
メンバーがそろったら、まずはカラフルな色つきゼリーが登場! 子供たちも積極的にお手伝いして、それぞれのお皿にゼリーを取り分けます。
紙皿にゼリーを盛ったら……本当に宝石みたい! とってもキレイです。ゼラチンにアイシング用の着色料で色をつけているそうで、おうちでも簡単に作れそう。味はついていませんが、素材は食用と同じなので食べても大丈夫だそうです。
この宝石ゼリーをどうするのかな、と思ったら……!?
なんと……ぐっちゃぐちゃにしちゃいます!
といっても、「ぐちゃぐちゃにしましょう」と先生が言うわけではありません。きれいに色分けして盛りつける子もいれば、とにかく色を混ぜる子も。それぞれで好きなように宝石ゼリーで遊ぶ、というプログラムなのです。
遊んでいるうちにだんだん発展してきて、透明なコップに入れてみたり、紙皿でくるんでみたり。
「ああしなさい、こうしなさい」と言われることは一切なし。子供たちが自分たちで宝石ゼリーの遊び方を考え、それぞれまったく自由に取り組んでいました。
しばらくすると、今度は水で膨らむぷよぷよビーズ※を投入!
※このビーズは食べられません
大小のぷよぷよゼリーで、さらに遊びの幅が広がります。ゼリーとビーズを混ぜてみたり、ビーズをストローで刺してみたり……。それぞれの興味と発想のおもむくままに、みんな夢中になって遊んでいました。
この「ぐちゃぐちゃ遊び」にはどんな意味があるのでしょうか? 今回のプログラムを提供している「こどもリベラルアーツけんきゅうじょ」の新井美里さんにお話をお聞きしました。
「こどもリベラルアーツけんきゅうじょ」の新井美里さん
新井さん(以下、新井):今回のプログラムは、三原色のゼリーを握ったりちぎったりしながら、色と形の変化や、色彩の変化、光の透過を体験するという狙いがあります。両手いっぱいにゼリーの触感を体験することで、五感も発達します。
編集部:なるほど、「色彩」という意図があるのですね! 確かに、シンプルな色のゼリーを混ぜることで濁った色になる体験をしていました。透明コップなどを使って、絵の具とはまた違った光の透過も楽しんでいた気がします。
新井:そうですよね。ここでは光の原理や法則などを教えることはしませんが、後で学校などで習った時に、「体験」したことがあるか否かで理解度や興味が全く違うんです。そして、さらに大切なのは「夢中になってとことん遊び尽くす」ということです。
編集部:遊び尽くすことが大切って、どういうことでしょうか?
新井:幼稚園・学校や家では、他にやることも多くて「飽きるまでとことん遊ぶ」ってなかなかできなかったりしますよね。でも、大人も、仕事や家事を中断させられるとストレスを感じるのと同じように、子供も、遊びを中断されるとストレスなんです。
本当は、とことん遊び尽くしたいという欲求がある。それを満たしてあげることで、「集中力」や「やり抜く力」がすごく高まるんですよ。
編集部:確かに、忙しい日常の中で1つのことに飽きるまで集中させてあげることって、なかなか難しいかもしれません。
新井:そうですよね。さらにここでは、汚したり散らかしたりといった、家でやったら怒られそうな遊びも思いっきりできるようにしています。
自分のやりたいことが認められることで「自己肯定感」が高まり、正解のない遊びに自分から取り組むことで「主体性」も育つんです。
編集部:汚れちゃうことって、親としてはつい止めてしまいますもんね。親が一緒にいない方が、子供にとってはいいのかも……。
新井:それもありますし、パパ・ママがいると「見て見て」とアピールしたくなって、集中しきれないこともありますね。あえて子供だけにすることで、純粋に遊びに集中できるんです。
おうちでは癇癪持ちだった子が、ここに通い続けることで癇癪が収まったというお話も保護者の方から聞いたことがあります。何より子供たち自身が心から楽しんでいるので、「また来たい!」と言ってくれるんです。
編集部:本当に子供がとことん遊べるように考えられたプログラムなんですね。子供にとっては絶対楽しいですよね!
実際に、うちの子はこのプログラムがものすごく気に入った様子で、1時間半の間ずっとゼリーで遊んでいました。ゼリーとビーズだけでこんなに遊べるんだと驚くほどです。
最終的には、机も床もスゴいことに……!
まさに「遊び尽くした」結果です。子供たちはそれぞれのペースで飽きるまで遊んで、満足したら好きな時にやめ、おやつで休憩。みんな「やり切った」感のある満足そうな表情をしていたのが、とても印象的でした。
体験をさせていただき、どうもありがとうございました!
このプログラムを提供している「こどもリベラルアーツけんきゅうじょ」は、遊びを通じて非認知能力を育むための託児型スクールです。現在は、有明ガーデン校、コピス吉祥寺校、グランツリー武蔵小杉校といった都内大型商業施設内の教室にて実施。
親子一緒に通う赤ちゃんクラスから、託児型の乳幼児・小学生クラスまで、それぞれの発達段階に合わせたプログラムを提供しています。
プログラムでは、今回使ったゼリーはもちろん、洗濯バサミ、紙コップ、ティッシュ、マスキングテープなど、身近なものを使うところも特徴です。おうちでも、片づけさえ覚悟すればできるかも……!? (ちなみにゼリーの場合、机の上にラップを敷くと片づけが楽だそうです)
「とことん遊び尽くすこと」の大切さがよくわかるこのプログラム。ぜひ一度体験してみて下さい!
「こどもリベラルアーツけんきゅうじょ」について詳しくはコチラ。
文:FQ Kids編集部
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