保育園留学®︎のリピート希望率95%以上! 北海道厚沢部町に家族専用の寮がオープン

保育園留学®︎のリピート希望率95%以上! 北海道厚沢部町に家族専用の寮がオープン
約2週間子どもが保育園に通いながら家族で地域に滞在できる「保育園留学®︎」。人気の北海道厚沢部町に2024年6月、留学家族専用の滞在施設がオープンする。子どもの創造性を解き放つ「保育園留学の寮」の魅力とは?

家族も地域も育てる
メリットいっぱいの「保育園留学®︎」

約2週間子どもが保育園に通いながら家族で地域に滞在できる暮らし体験が「保育園留学®︎」だ。子どもにとっては自然体験など、感性が柔らかい幼児期に都会では得がたい経験ができ、その土地でお友達も作れるなどのメリットがある。地域の側も移住者の獲得や経済効果を見込んでいるようだ。

家族ぐるみの超長期的な関係人口を創出できる仕組みとして、内閣府の「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」優良3事例にも選出された。

そんな保育園留学®︎ は2021年11月に北海道厚沢部町から始まり、2023年6月時点で全国約20地域に展開されている。さらに、新たに留学家族専用の住まい「保育園留学の寮」の制作が進められているという。一体どんな施設なのだろうか?

リピート希望率95%以上の地に
こども主義を徹底した寮が誕生

北海道の南西部に位置する厚沢部町は、人口3,500人足らずの町だ。人口減少に悩む地域と株式会社キッチハイクがタッグを組んで保育園留学®︎ の事業を始めたところ、なんと1ヶ月で60家族以上からの申込みが殺到した。SNS上で、子育てコミュニティやママ友同士で拡散され、都市圏の教育熱心な層を中心に話題となったのだ。

留学園児を受け入れるのは「認定こども園はぜる」。同園には約1年間で全国から約150組が留学し、リピート希望率95%以上と大きな反響を呼んでいる。

しかし、家族のニーズが高い一方で地域側の滞在施設が足りないという課題もある。そこでオープン準備が進められているのが「保育園留学の寮」なのだ。

寮を共同プロデュースするのは、ログハウス国内シェアNo.1の「BESS(ベス)」を主宰する株式会社アールシーコア。都市生活では味わえない「こどもの創造性と大人の常識をはばたかせる家」がコンセプトだ。

寮には「KIDS」と呼ばれる寮則がある。といっても暮らしを縛るための規則ではない。むしろ都市での暮らしで常識だと思い込んできたものから解放されるための寮則だ。

保育園留学の寮 寮則&設計原則 KIDS

K:Kids First /こども主義
都会と大人の常識は、おうちに置いてくる。子ども目線・子どもスケール・子どもの暮らしやすさに振り切る。

I:In the Moment/今を生きる
2週間の滞在に振り切る。幼児向けに振り切る。

D:Don’t say No/ダメ禁止
ダメと言わなくていいような設計・配慮がなされている。

S:Sandbox Style/砂場思考
遊び方が無限の砂場のように、空間・遊び方・過ごし方を制限/限定せず、創造性を解き放つ。

これは実際に家族が滞在するときの暮らし方であると同時に、寮の設計の価値基準でもある。具体的に建物の造りにも現れている。

北海道・厚沢部町の「保育園留学の寮」の特徴

①BESS「栖(すみか)ログ」をベースに、子育て家族向けに特化
住まう人の“自由な心”を最大限に引き出す、新提案の“平小屋(ひらこや)”。さらに仕切りを減らしてより広く遊べて、親子が安心して気配を感じ合える空間に。

②KIDSスケール

洗面台などを、大胆に子ども用サイズに特化してスケールダウン。2週間の滞在・未就学児期間の滞在に特化した内装。

③はばたく家

厚沢部町のルーツのもと、滞在する子どもも親もより羽ばたけるよう、コンセプトはもちろん、外装もワクワクする空を飛べるような見た目を予定。翼のようなシェードが広がり、家の周りも暮らしの空間へと拡張が可能だ。

④こども主義のもと、保育士が監修。保育園児たちも設計に参加。
「認定こども園はぜる」の保育士が監修に参画、在園児にもプランの意見を出してもらっている。制作の段階から「こども主義」が貫かれている。

完成予定は来年春。受け入れは2024年6月から開始され、一般予約が始まっている

実はこの「保育園留学の寮」、賃貸としても利用可能となる予定だ。保育園留学®︎ をきっかけに家族ぐるみで地域に関わる人を増やしながら、やがてはライフステージに合わせて地域に弾力的に移住する「やわらかな定住」を呼び込む狙いが地域にはあるのだ。

※「保育園留学®️」は、株式会社キッチハイクの商標です。特許取得済。(特許第7164260号 「滞在支援システム、滞在支援方法、およびプログラム」)
※BESS、「住む」より「楽しむ」、栖ログ、平小屋は、株式会社アールシーコアの登録商標です。©2023 R.C.CORE CO.,LTD.

日常とは異なる“暮らしの体験”が
もたらしてくれるもの

大人を基準に設計されがちな都市では、のびのび子育てするのは難しい現状がある。豊かな自然と触れ合い、異なる視点と交わりながら、好奇心を刺激しながら過ごすことは、子どもの創造性を豊かに育んでくれるはずだ。

地方でも都市と同じ情報やサービスが速やかに享受できるようになりつつあり、仕事も都市に住み都心のオフィスに通うというスタイルに縛られる必要もなくなってきている。大人にとっては、一時的に違う場所での暮らしを体験し自然と対話することは、理想のライフビジョンの発見にもつながるかもしれない。

〈スペック〉
・間取り:平屋・ロフト付き・延床面積 66.32㎡/20.06坪
・1F 41.40㎡/小屋裏 24.92㎡/デッキ 9.10㎡
・棟数:2棟
・設備:寒冷地用温風ストーブ(FFストーブ)&エアコン、子ども用洗面台、転落防止柵付、子ども事故防止コンセントなど
・収容人数:最大5名
・建設予定地:北海道檜山郡厚沢部町上里92-1(ちょっと暮らし住宅 横)
・完成予定:2024年 春/2024年6月~受入開始
・キッチン用品、生活家電、wifi あり。家具はテーブル・イスなど、設計原則 KIDS に基づき、留学家族が2週間過ごしやすい家具完備予定。

〈宿泊プラン〉
保育園留学の寮に宿泊し、厚沢部町認定こども園はぜるに留学できるプラン
・枠数:<先着順>限定42組・2週間プランのみ
・予約枠:来年度 2024年6月~2025年3月
・予約方法:hoikuen-ryugaku.com/dorm

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文:平井達也

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