【和田明日香さん×実父の子育て対談】親子共通の教育方針とは? 驚きエピソードも!

【和田明日香さん×実父の子育て対談】親子共通の教育方針とは? 驚きエピソードも!
料理家・食育インストラクターとしても活躍する3児のママ・和田明日香さん。いつもオープンマインドでいられる明日香さんのルーツを、実父とともに語っていただきました。

好きなようにやらせて
大人は見守る教育方針

――幼少期の明日香さんについてお聞かせ願えますでしょうか?

 あーちゃん(明日香さん)は、1人目の子供だったこともあって、いろんな経験をさせたくて、習い事もいっぱいやっていましたね。

明日香 電子オルガン、水泳、バレエ、幼児教室、あとは劇団にも入っていましたね。今となっては全然覚えていないですが(笑)。

 明るくて活発、素直な子で……。そんなあーちゃんには「モンテッソーリ教育が合うんじゃないか」って、妻が幼稚園を一生懸命調べて探してきて。要は、縛らずにのびのびと好きなようにやらせて、大人は見守るくらいでいいと思っていたんですよね。そうしたら、大ハマりで。

明日香 きゅうりを自分たちで切って食べたり、砂場の底まで掘り起こしたり、ドロ遊びもしょっちゅうで。でも、教会でお祈りしたり、精神統一の時間みたいなものもあったりして、とにかく楽しかったですね。振り返ると、本当にいろんなことをやらせてもらったなと思っています。

 当時は機会をできるだけ与えて、「本人が気に入ったら続けよう」という感じでしたね。

親になって芽生えた
自分以外に対する責任感

明日香 振り返ると、父に怒られた記憶がほとんどないんですよね。

 基本的には長手綱で見守るスタンスでしたからね。ただ、2回ほどあったかな、手綱が伸び切って、切れる寸前になったのは(笑)。

明日香 大学の時にアメリカに語学の勉強をしに行って、その時に初めてクレジットカードを持ったんです。だから、プリペイドカードのようなものと勘違いしちゃってて、使っても使ってもまだいけるってなって(笑)。

 まぁまぁ自由に使ってくれていて……。あれは参ったね(笑)。

明日香 ただあの時に、「教えなかったパパが悪かった」と言われて、怒られるよりも響いたというか、「あぁ、本当にやばいことをしてしまった。こんな言葉を言わせてしまった」と思ったんです。

 あとは、就活中に突然スイスにライブを見に行っちゃったり。「一生に一度の就活のタイミングを逃して本当に後悔しないんだな」って聞いたら、「しない!」って言い切って。懇々と話したけど、聞く耳を持たなかったよね。

明日香 ローリン・ヒルがどうしても見たかったんですよ(笑)。私は何に対しても「やってみないとわからない」と思っていて。そもそも「やめとけ」とは言われなかったです。結局はスイスも送り出してくれました。

 妻と「この子だからしょうがないな」って話したのを覚えていますよ(笑)。

明日香 うちは門限もなかったし、特別な決まりもなかったから、怒られてやめるんじゃなくて「ここまでやったら怒られるかな」と、自分で限度を見極めながら考えて行動していた感じがありました。

 基本的に全部を自分で決めて、最後に覆せない状況で相談というか報告してくるよね。結婚も学生結婚で、正直「ちょっと早いなぁ」とは思いましたけど。でも本人が決めてきたことだからと納得して。ただ、相手を聞いてビックリはしましたけどね(笑)。

明日香 あんなに驚くとは思いませんでしたね(笑)。私、レミさんのことも義父の和田(誠)さんのことも知らなかったんです。

 でも冷静になった時に、料理をしたこともないし、こんなに自由に育ててきた状態で嫁に出していいのか心配になっちゃって。だから、親になると人は変わるんだなぁって今は思っていますよ。

明日香 何が1番変わったんだろ?

 自分以外の存在に対する責任感、じゃないかな。

明日香 確かに! ずっと自分が1番だと思っていましたから。私、子供を産む前は、食べているアイスを子供に「ちょうだい」って言われても、絶対にあげたくないと思っていたんです。でも今は「そんなことで喜んでくれるなら、ママはアイスなんかいらない!」って本気で思える。たかがアイスだけど(笑)、そういう気持ちです。

 親になることで、プライオリティの順番が変わって自分以外の人が大事になったんだね。

明日香 ただ、子供たちについては、私から産まれたとはいえ「1人の人間」なので、「あなたの人生だよ」って思ってる。だから子供たちが自分自身でどういう選択をするのかを見せてもらっている感じですかね。

 それ、我々夫婦も同じ意見だった。自分で考えて行動を起こしてほしい。やっぱりDNAかな(笑)。

PROFILE

和田明日香
料理愛好家・平野レミの次男と結婚後、修業を重ね、食育インストラクターの資格を取得。各メディアでのオリジナルレシピ紹介、企業へのレシピ提供など、料理家としての活動のほか、各地での講演会、コラム執筆、CM出演など、幅広く活動する。

髙橋光二
髙橋光二制作事務所代表。和田明日香さんの実父。多摩美術大学を卒業後、株式会社リクルートに就職。企業の人材採用広報物の制作などに携わった後、フリーランスとして独立。Webサイトや雑誌などのコンテンツの編集・執筆を行う。


文:志村江
写真:松尾夏樹
スタイリスト:富澤結希乃(和田明日香衣装)

和田明日香衣装:ブラウス¥10,500、パンツ¥12,500、ベルト¥10,500/以上すべてCOMPTOIR DES COTONNIERS(コントワー・デ・コトニエ ジャパン)、ピアス¥49,500、リング¥69,300、バングル¥25,300/以上すべてKAORU(カオル ルミネ有楽町店) カオル ルミネ有楽町店 TEL:03-6269-9305 コントワー・デ・コトニエ ジャパン TEL:03-6865-0250

FQKids VOL.10(2022年春号)より転載

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