親子がハッピーに過ごすコツって? 子育て大好きな3児パパ・照英さんの教育方針

親子がハッピーに過ごすコツって? 子育て大好きな3児パパ・照英さんの教育方針
「趣味は子育て」と言い切るイクメン第一人者、照英さん。3児のパパが実際に行っている教育方針とは? また、自分も子供もハッピーに過ごすための習慣やコツを語ってくれました。

「オール3」を取るより
得意科目で1番になろう

わが家には15歳、12歳、5歳の子供がいます。3人の子供たちに対して、僕が「勉強しなさい」と言うことはほぼありません。

どちらかというと「休みなさい。ゆっくり休まないと集中できないよ」と言うことの方が多いですね。自分のタイミングでギュっと勉強した方が、効率がいいと教えています。がむしゃらに時間を費やしても気が散るだけですし、やれと言われてやらされることほどイヤなものはありませんから。

もし何かの教科でビリになってしまったとしても、得意科目で1番を取れたらいいんじゃないかな。満遍なく勉強することも必要なのかもしれないですが、社会に出た時にその努力がどんな風に役に立つかわからないでしょう。

僕はバランスよくオール3を取るより、得意科目で突出できるように頑張る派。オールマイティに何でもできるより、好きなことで思い切り頑張る大切さを知ってほしいんです。そこで1番になれたら、きっと誰かが拍手をしてくれるはず。

それが、これから先の道標になるかもしれませんから。子供たちにも好きなことを突き詰められる自分でいて欲しいと思っています。

好きなことをやり続ける、維持継続する、高めていくことが大事。何かで1番になることができれば、「自分のやってきたことが成果につながっている」と、自己肯定感を高めることができますし、将来的にも自分を支えてくれるはずですから。

学生だから「勉強しなさい」と言われるのは当然のこと。でもわが家では、自然に夫婦で役割分担をしている感じになっています。妻は「テスト前ぐらいは勉強しなさいね」と子供たちに助言していますが、彼女がそう言ってくれるからこそ、僕は「のんびり休めば?」と言えるのかもしれません。

もし妻が「勉強なんてやらなくていいよ」と言い出したら、逆に僕がストッパーになっていたかも。ふたりで締めつけてしまうと子供にとって逃げ場がなくなってしまうので、夫婦でバランスを取るように気をつけています

「嫌い」なものを「嫌い」と
言わなくていい方法とは?

もし子供が赤点をとってしまったら、僕は「ダメじゃないか!」という否定的な言い方はしないようにしています。そして、「この教科は苦手だ」と思っても、「先生にそれを言ってはいけないよ」と伝えています。

例えば算数の先生に「算数は嫌い」と伝えたら、これまで教えてくれた先生はきっと傷つきますよね。生徒に「理解してほしい」と頑張ってくれているはずですから。そういう場合は、「勉強したいけどうまくできない。どうやって勉強したらいいですか?」と言うように伝えています。そう言われたら先生だって、「もっと丁寧に教えてあげよう」と思ってくれるじゃないですか。

先生に対して、頑張りたいという前向きな姿勢を見せることで、もしかしたら多少のプラスαの評価があるかもしれません(笑)。「嫌い」と言って逃げたら、相手からも嫌われてしまう。「嫌い」でも「嫌い」と言わない方法や、嫌われないための言葉の使い方ってありますよね。

これって勉強だけじゃなくて、友達との関係性にも言えること。こうやって1つの学びを、応用できる子に育って欲しいなと思っています。

自分が「得をする」ための
話し方と逃げない努力

僕は教員免許を取るために、学生時代には教育実習に行っています。実習では本当にいろんなことを感じましたが、ここで「先生でも生徒全員を満遍なく見守ることはできない」ことに気がつきました。教室にはいろんな子供がいます。

実習中には、思春期ならではの反抗心で授業中に指しても答えてくれない子や、目を合わせてくれない子もいました。そんな時にどうやって接すればいいのか、常に試行錯誤していました。ここで生徒たちに「あの先生嫌い」と言われてしまったら、こちらも話しかけづらくなってしまう。

教育者は平等であるべきだと思いますが、やはり人間ですからね。そこで「あいつはわからないヤツだ」とシャッターを下ろしてしまう先生もいるかもしれません。だからこそ、「先生に嫌われない話し方」も大切。

先生から逃げてしまったら自分にもはね返ってくるので、そこは逃げない努力も必要。「イヤならやらなくていいよ」じゃなくて、うまくクリアするための「得をする」方法を大人として教えてあげたいですね。

PROFILE

照英(しょうえい)

1974年生まれ。俳優・タレント。学生時代、やり投げで全国区の選手として活躍。その後ファッションモデルとして活動し、『星獣戦隊ギンガマン』で俳優デビュー。芸能界にフィールドを広げ、現在は司会やリポーターを務めるなど、幅広く活動している。私生活では、3人の子供のパパとして子育てに奮闘中。等身大の子育て論が、子育て世代に強い共感を呼んでいる。

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文:藤城明子

FQKids VOL.12(2022年秋号)より転載

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