幼児期の粘土遊びが想像力や自己肯定感を高める!? おすすめの種類&作り方のコツ

幼児期の粘土遊びが想像力や自己肯定感を高める!? おすすめの種類&作り方のコツ
子供が大好きな粘土遊びは、実は想像力や自己肯定感を高めるのにおすすめのツール。3歳頃から十分楽しめるうえ、細かな手作業をくり返すことで、自由な発想力や表現力も育てることができる。

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子供特有の「見立て遊び」で
自由な発想力を楽しもう

粘土を素材とする造形が得意な森井ユカさんは、「何かを手で作りたいというプリミティブな欲求は誰にでもあるはず。それを素直に表現できるのが粘土です」と、粘土の魅力を語る。

「子供はみんな粘土が大好き。粘土がたくさん用意されていれば、自然に手が動きます。見本や道具も要らないので、まずはたくさんの色と量を揃えてあげてください」。

最近は粘土の素材もバリエーションに富んでおり、お米やトウモロコシ、寒天を素材にした粘土も登場。3~5歳なら、口に入れても安全な小麦粘土がおすすめだ。やわらかくて扱いやすく、鮮やかな色も人気が高い。

手作業が好きな7~8歳の子には、細かい作業ができる石粉粘土や紙粘土、オーブンで焼くと固まる樹脂粘土をすすめてみよう。頑張って作った作品を残しておく喜びで、さらに創作意欲も高まる。

丸めただけの粘土に、「おうちだよ! ここが窓だよ!」と見立てを楽しめるのも子供ならでは。パパやママが「うまく作れたね!」と言葉を添えることで自己肯定感が生まれ、さらなる想像力も広がっていくはずだ。

作ってみよう!
パステルスイーツ

「子供はとにかく、食べ物を作るのが大好き!」と森井さん。最近では、カラフルなスイーツがモチーフとして人気だとか。型抜きのハートや星モチーフを飾って、デコラティブに仕上げよう!

▲ケーキの仕上げに、型抜きハートを飾って!

▲いちごやリンゴなど、身近な果物はモチーフにおすすめ。

▲クリームの筋は、ヘラなどをうまく活用。

▲お皿→プリン→カラメル→さくらんぼと順に乗せて作ろう。!

<作り方のコツ>
粘土の遊び方にルールはないが、まず下の土台部分からスタートして、順に上に乗せていくとバランスよく仕上げることができる。小麦粘土はこねるほどなめらかに仕上がるので、作る前にしっかりこねて。また、仕上がりにこだわる子には、「初めに表面をきれいに丸めてから作ると、仕上がりが美しくなる」というコツを教えてあげよう。

たくさんスイーツを作ったら、下の写真のようなお菓子のおうちを作ってみよう!

「おともだち」2019年8月号掲載/講談社刊 素材/小麦粘土(ねんDo!)・紙

幼児教育の専門家
横山先生からひと言!


●まずはねちゃねちゃの触感を楽しもう!
●麺棒でのばして型抜きする遊びもおすすめ!

決まったモチーフを作るのではなく、粘土に触れて、手触りを楽しむだけでも子供にとっては十分“遊び”になります。麺棒で粘土をのばし、型抜きするのも大好きなので、型をたくさん揃えるのもおすすめ。独特のねちゃっとした感触を存分に楽しませてください。

教えてくれた人

森井ユカさん

立体造形家。粘土を使ったイラストレーション、キャラクターデザイン、マンガのキャラの立体化などを得意とする。小麦粘土の「ねんDo!」(アガツマ)を20年企画・監修。桑沢デザイン研究所、九州産業大学大学院非常勤講師。有限会社ユカデザイン代表。


横山洋子さん

千葉経済大学短期大学部こども学科教授。幼稚園・小学校の教諭として17年間の現場を経て現職。近著『才能が大きく育つ! こどもおうちあそび大全』(永岡書店)の他、著書・監修書多数。


文:藤城明子
粘土造形:森井ユカ

FQKids VOL.12(2022年秋号)より転載

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