2024.11.18
2021.09.20
2022.10.14
毎朝・毎晩の子供の仕上げ磨き。一体いつになったら自分でできるようになるの? と思いつつ、いざ本人に任せるとなるとちゃんと磨けているのか心配にもなる。歯を磨くことは自分自身を大切にすることでもある。だからこそ丁寧な歯磨き習慣をつけることには大切な意味があるはずだ。
そんな「子供の歯磨き事情」について、パナソニック株式会社が、小学校低学年の子供を持つ全国のママ100名を対象に、調査を実施した。
調査ではまず、子供の一人磨きへの不安を尋ねている。90%が「とても不安」「やや不安」と回答した。
不安要因はやはり、ちゃんと磨けているか、磨き残しがないかだ。66%のママが「磨き残しがないか、毎回チェックする」「たまにチェックする」としている。
それでも子供の歯磨きは不十分になりがちのようだ。「歯医者さんに、子供の磨き残しが多いと言われたことがあるか」の質問には、約6割が「よくある」「たまにある」と回答した。
話題にはなりにくいかもしれないが、子供の歯磨きは子育てにおける大きな悩みの種の1つ。約8割のママは「子供の歯磨きに関することで悩んだことがある」という。
また、68%が子供の歯磨きに関することでストレスを感じたことがあると答えた。
ストレスの理由としては、「歯磨きが雑、短時間で終わらせようとする(77.9%)」「歯磨きを促しても、いつまでも磨かない(52.9%)」が多かった。
それでも76%のママは、「子供の歯磨きの時間を楽しくしたい」と感じていることもわかった。むし歯にならないようにという思いはもちろん、自分のケアを自分でできるように、という願いが強いのかもしれない。
さらに、子供に電動歯ブラシを使わせたことがあるかも尋ねている。結果は「使ったことがない」が75%と多数派に。
子供の電動歯ブラシが不安な理由としては、「歯ぐきを傷つけそう(39.7%)」「すみずみまで磨けない(33.8%)」「子供が真面目に歯磨きに取り組まない(30.9%)」が挙げられた。
一方で、子供に電動歯ブラシを使わせたことがある親からは「無理に動かさなくても磨けて便利」(小学2年生男子のママ)、「幼児の頃歯磨きを嫌がったので、目新しいものを与えたら興味を持ってくれた」(小学3年生男子のママ)、「磨き残しが少ない」(小学2年生女子のママ)といった声も寄せられた。
この20~30年で普及してきた電動歯ブラシは子供向けのものも開発が進み、今後広がっていきそうだ。
●磨き残しはむし歯の原因になるため、細やかな振動で歯垢をしっかり除去することが大切。
●6~9歳頃のお口は、大人の歯と子供の歯が混在しており、とても複雑な形態。お口の奥までしっかり届く、歯ブラシのヘッドが小さくて薄いものを選ぶと良い。
●歯ブラシの毛先選びもポイント。『痛いからいやだ!』と言われないように、やわらかい毛のものを使ってもらうと、より良い。
●正しい磨き方を身につけるには、歯医者さんでしっかりとブラシの当て方を指導してもらい、お家でしっかり実践するのが非常に重要。
●親が正しく磨いている姿や、食べたら磨く姿を見せてあげることも、子供の習慣化に効果的。
俳人・中村草田男の句に「萬緑の中や吾子の歯生え初むる」がある。緑が覆う生命力あふれる風景に、乳歯が生えてきたわが子の成長を重ねたものだ。食べ物を咀嚼する歯は健康な生命の象徴であることがこの句を鑑賞すると感じられる。
自分できちんと歯を磨けるようになることは、自分の力で生きられるようになるための第一歩だ。そんな思いを込めて、子供にきちんと歯をケアすることの大切さを教えたい。
〈調査概要〉
・調査地域:全国
・調査対象:20~69歳、小学校1~3年生の子供がいる女性
・有効回答:100名
・調査期間:2022年7月4日(月)~6日(日)
・調査方法:インターネット調査
・調査機関:楽天サイト株式会社
文:平井達也
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