2021.12.21
2020.10.04
2022.09.13
小さな子供から大人まで多くのファンを魅了する鉄道。鉄ヲタや子鉄といった愛称も生まれるほどだ。そんな鉄道ファンにとっても、鉄道の新たな魅力を感じられそうなテーマパークが「てきと~な鉄道展」だ。
鉄道といえば謹厳実直の最たるもの。特に日本の鉄道は厳密にダイヤを守り、乗客も誠実にマナーに沿って利用している。いや、現実の鉄道はそうでなければ困るのだが、そんな鉄道の真面目さを脱力させるところに楽しさを見出すのがこのテーマパークの魅力だ。
「てきと~な鉄道展」は8月6日(土)から11月27日(日)まで、横浜駅みなみ東口直通の複合型体験エンターテインメント施設「アソビル」YOKOHAMA COAST(2F)で開催されている。
あの「うんこミュージアム」の誕生を手掛けたチームが企画プロデュースし、「てきと~な鉄道展」製作委員会が運営する。
改札のようなエントランスから入場すると、そこは「てきと~中央駅」。ここでは「てきと~お絵かき電車」が楽しめる。全⻑約9mもの巨大なプロジェクションマッピングに、その場で描いた電車のイラストが投影され、本物の駅に到着するように現れるのだ。駅ならではの電光掲示板や案内板もてきと~で笑える。
「てきと~線」最初の下車駅は「メチャコミ・スクエア駅」。日々の通勤通学では苦痛でしかないラッシュアワーの混雑が、ここではエンターテインメントに。大学生、サラリーマン、おばあさんなどさまざまな人たちが個性的な服装とポーズで行き交うインスタレーションが展開される。多様な存在が密集しているというのは実は楽しい状況でもあったのだ。満員電車への見方が明日から少し変わるかもしれない。
次は「エキベン・タウン駅」だ。電車旅といえば駅弁。この駅では「てきと~駅弁作り」で遊ぼう。弁当箱も具材も多種多様な中から好きなように選んでスタンプを押していくと、美味しそうにもめちゃくちゃにも、オリジナルな駅弁作りが楽しめる。
「ゲーム・ステーション駅」では、アナログからデジタルなものまで、鉄道をモチーフにしたゲームで遊ぶことができる。
吊り革を投げて遊ぶ「つりか輪投げ」に、変な人が電車に入ってくるのを防ぐ「てきと~鉄道の達人1」、電車を積み上げていく「ぐらぐら銀河鉄道」など盛り上がりそうだ。
終点は「てつど~ぶつパーク駅」。耳が電車の「てつどうさぎ」をはじめ各種の「てつど~ぶつ」たちが出迎えてくれる。ただしみんな眠たそうに、てきと~なお出迎えだ。気分転換にボールプールなどで遊んだり、メインを横切る「寝レール」で、来場者も寝転がって休憩することができる。
会場となっているアソビルは、さまざまなテーマで新感覚のエンターテインメントコンテンツを体験することが出来る複合型体験エンタメ施設。フロアごとのコンセプトを楽しみながら、カルチャーやトレンドに触れられる。飲食店も多数入っていて、家族で1日中過ごせるスポットだ。
熱烈なファンが多い鉄道の世界を、ゆるく、てきと~に楽しもうというユニークさがこのテーマパークの魅力。鉄道に限らず、好きだからといって知識豊富なマニアを目指す必要はない。突き詰めた結果、せっかく好きだった対象に愛情を持てなくなってしまうなんてことも多い。
わが子のなんとなく面白い、なんとなく好き、という気持ちも尊重してあげたい。本当に人生を豊かにしてくれるのは、てきと~に好きなものがあることなのかもしれない。
〈展示会概要〉
てきと~な鉄道展
・所在地:神奈川県横浜市西区高島2-14-9 アソビル2階 YOKOHAMA COAST
・営業時間:10:00~19:00 ※最終入場受付 18:00 ※定休日は施設に準ずる
・入場料金:事前予約チケット 平日:大人(高校生以上)¥1,700/小学生~中学生¥1,200、事前予約チケット 休日:大人(高校生以上)¥1,900/小学生~中学生¥1,300、当日券:大人(高校生以上)¥2,300/小学生~中学生¥1,500 ※未就学児は無料、全て税込価格
・公式サイト:www.tekito-train.com
・運営:「てきと~な鉄道展」製作委員会
文:平井達也
編集部のオススメ記事
連載記事