マイホーム購入経験者500人に聞いた! 夫婦で意見が合わなかった時の解決策って?

マイホーム購入経験者500人に聞いた! 夫婦で意見が合わなかった時の解決策って?
わが子の成長を見据えて家の購入を考えている夫婦も多いことだろう。どの土地で、どんな家に暮らすかは、家族のあり方を決定する大きな要素の1つ。楽しいはずの計画は、時に夫婦関係にひずみを生じることも……。

家選びのネックはパートナー?

各地で土地やマンションの価格が上昇傾向にある。自分たちの家を購入したいと考えている家庭が少なくないようだ。しかし、人生最大の買い物とも言われる家の購入は、夫婦の考え方の相違など、勢いだけでは進められないのが現実だ。

実際はどんなところで意見が食い違い、どのように溝を埋めていくものなのだろうか。マイホームの購入経験がある既婚者500人を対象に実施された「家を購入する際の意見の相違に関する意識調査」から、購入に向けて心がけるべきポイントを考えてみよう。

モメやすい条件と
先輩夫婦の解決策

調査を行ったのは不動産業者の株式会社AlbaLinkだ。回答者の属性は下図の通り。

まず、家の購入時に夫婦で意見の相違があったかを尋ねたところ、「たくさんあった(15.2%)」「少しあった(41.6%)」と、過半数がなんらかの意見相違に直面している。

具体的にはどんなところで意見が食い違ったのか。回答の1位は「間取り」、ほぼ同数で2位が「立地条件」だった。ともに生活スタイルに大きく影響する要因だけに、夫婦ともに譲れない条件があるのだろう。

実際の意見を見てみよう。
●子供たちの部屋を2部屋とるか、1部屋にして将来的にパーテーションや簡易な壁を設置して分けるかで意見が分かれた(20代 女性)
●私は将来を見越した設計をしたかったが、夫は自分の趣味の部屋を作りたいと言った(30代 女性)
●私は通勤に便利な駅の近くが良かったのだが、妻は車で買い物ができる郊外を望んだ(40代 男性)
●主人は会社の近くが良く、私は子供の学校地区を一番に優先したので意見が分かれた(30代 女性)

他にも「内装・デザイン」「予算や住宅ローン」「設備」「キッチンの配置や仕様」「外構(庭・駐車場など)」が、意見の合わなかった項目として挙げられた。

キッチンやお風呂は、今では様々なタイプやオプションがあるため選択肢が豊富だ。セパレートキッチンや浴室乾燥機、ジャグジーの有無など、こだわり始めればキリがない。予算の中で優先順位をつけるのが難しいのが、現代の家選びなのだ。

さて、意見に相違が生じた夫婦はどうやって解決したのだろうか。調査結果で1位は「配偶者の意見を採用した」。次いで「納得するまで話し合った」「自分の意見を通した」「分担を決めた」と続く。

面白いのは「配偶者の意見を採用した」男女別の内訳だ。夫の意見を採用した妻は19.5%だったのに対し、妻の意見を採用した夫は31.9%に上った。逆に「自分の意見を通した」妻は17.1%いたのに対し、夫では5.4%だった。


「料理を主にしてくれるのは妻ですし、彼女がやりやすい状態がベストだと思った」(30代 男性)と家事の分担を反映した声がある一方、「妻の性格を知っているので妻に合わせた」(40代 男性)、「私が妥協した。妥協せざるを得なかった。そして妻の理想のわが家ができた」(40代 男性)と、力関係をにおわせる声も寄せられている。

できるだけ平和に解決していきたいなら、話し合いや分担が功を奏した例も参考にしてみよう。
●私の希望である低層階を受け入れる交換として、妻の好みの間取りを選んでもらった。お互いの希望を1つずつ選んだカタチ(40代 男性)
●キッチンに関しては妻、外構・庭に関しては夫の意見を採用することにした(40代 女性)
●部屋ごとにデザインの担当を決めるなど、分担することでお互い納得した(30代 男性)
分担決めでお互いのこだわりを実現できるなら、これも賢い方法だろう。

家購入は、大切な家族の拠点づくり

せっかくの新居で、パパママがわだかまりを抱えてしまうようでは元も子もない。予算やタイムリミットなどの制約がある中での選択は簡単ではないが、マイホームの購入は、家族で幸せに暮らすために行うもの。入居後の家族の姿をパートナーと共有して進めたいものだ。考えをすり合わせる中で絆が深まっていけばそれが一番望ましい。

子供が心身を成長させる大切な時期を過ごす拠点となる家。まだ幼いわが子にも、「どんなおうちがいい?」と聞いてあげることで、子供心にも尊重されていると感じられるかもしれない。

〈調査概要〉
「家を購入する際の意見の相違に関する意識調査」(wakearipro.com/couples-opinion)
・調査対象:マイホームの購入経験がある既婚者
・調査日:2021年11月9日~15日
・調査方法:インターネットによる任意回答
・調査人数:500人(女性334人/男性166人)


文:平井達也

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