2020.04.26
2023.01.31
2022.07.16
普段の生活や遊びの中ではなかなか意識することができない科学の面白さ。小学校中学年から突如始まる理科に、とっつきにくさを感じてしまうことも。わが子に教えてあげたくても、何をどうすればいいか、国語や算数に比べて難しい科目ではないだろうか。
もうすぐ夏休みの自由研究の題材にも悩む時期だ。自由研究ではアサガオの観察など理科系のテーマが定番だが、わが子がサイエンスに目覚めるきっかけにもできる、こんなサイトを参考にしてみてはどうだろうか。
ロート製薬株式会社は、子供たちに科学(サイエンス)の楽しさを届ける動画&体験型コンテンツ「ロート サイエンスキッズ」を開始した。子供の目線で、身近な疑問に科学を使って答える内容だ。
例えば、ちょうどこの時期、色とりどりに咲く花々。どうしてあれほどさまざまな色で美しく咲くのか、パパママは答えられるだろうか。
進化の結果、虫を寄せ付けて花粉が運ばれやすいように……というのは1つの答えだが、大人にも子供にもすぐにピンとくるものではないだろう。生命の機構はたいへん複雑で、とてもコンパクトに答えられるものではない。
「ロート サイエンスキッズ」では、若手社員が白い切り花を赤く色づかせる実験を動画で披露してみせる。インクが茎の中の導管を通って花はきれいに染まる。子供は花の色のもとを伝達する構造が植物の中にあることを知るだろう。
応用編もある。3色のインクを使って、1つの花を3色に染めることはできるだろうか。ぜひ仮説を立ててから実験を見てほしい。新たな知識を得たあとには、すぐに次の問いが浮かぶはずだ。「地中にインクがあるはずはない。ではあの色はどこから?」
1つの問いが解決すると新たな問いが立ち上がるところが科学の奥深さだ。STEAM教育の重要性が注目されているが、子供がその世界に入っていくためにはこの問いの連鎖の面白さを知ることが必要だろう。
動画に登場する社員もノリがよく、親子で楽しく視聴できるはずだ。結果を予想してから実験に臨む様子からは、仮説→実証というパターンを学ぶことができる。実験は自宅で子供が挑戦できるよう、用意するものや注意点など親切に案内されている。コンテンツは随時追加、更新されていく予定だ。
プログラム開発に込めた思いとしてロート社は、VUCAと呼ばれる先行きが見えにくい時代であることを背景に、進化するテクノロジーに対応し、自ら課題を発見・設定し、チャレンジする力を育てたい、サイエンス分野をリードする次世代の育成にも貢献したい、としている。
夏休みの自由研究が大変だと感じてしまう最大の要因は、テーマ設定の難しさにあるのではないだろうか。この場合、テーマとは問いだ。そして疑問は、素朴な心で周囲を眺めれば普段の生活や遊びの中にたくさんあるはずだ。
子供の探求心を育むために、パパママは「どうしてだと思う?」「どうなると思う?」という声かけを大切にしたい。わが子が仮説を立てたら「調べてみよう」「確かめてみよう」だ。ささやかな真理にふれ、次の問いを立てることを親も一緒になって楽しもう。
文:平井達也
編集部のオススメ記事
連載記事
#今話題のタグ