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コロナ禍で加速したとはいえ、オンライン学習の広まりはICTの進展にともない必然だったのだろう。各種講座やスクールは成人向け、子供向けを問わず、今後オンラインが主流になっていくとも予想される。
子供向けオンライン講座のメリットは多く挙げられる。都合に合わせて視聴できるものが多くスケジュール調整がしやすい。教室への往復がなく防犯上安心で、パパママの送迎の負担もない。費用も総じて低く抑えられる。
もちろん1番肝心なのは講座の中身だ。今、オンライン講座に何を期待すべきだろうか。
在宅ワーク特化型求人サイト『ママワークス®』はCSR活動の一環として、昨年8月から子供向けのリアルタイム双方向型オンライン講座を無料で多数展開している。そのママワークス®が会員を対象に行ったアンケート結果から、子供向けオンライン講座の意外な傾向が見えてきた。
調査ではまず、これまで参加した「ママワークスオンラインdeキッズスクール」の講座を質問。結果、1位は「算数クラフト」、以下「英語deあそぼう」「プログラミング」などが続いた。
「算数クラフト」がトップとは、昨今のSTEAM教育の盛り上がりを感じさせる。また、小学校での英語の教科化、プログラミングの必修化も影響が大きそうだ。カテゴリーとしては現在の教育の流れを押さえたメジャーなものが並んだと言える。
しかし、今後開催してほしい講座については少し意外な結果となった。1位は「そろばん(デジタルそろばんやオンラインそろばん)」、2位が「親子で学べる文化(日本文化、海外文化)」、3位は「子供ディスカッション・子供プレゼンテーション」となったのだ。パソコンと組み合わせたデジタル・オンラインというのが現代的とはいえ、そろばんが1位とはどういうことなのだろう。
「読み、書き、そろばん」とよく言われるように、そろばんは数についての基礎的な力をつけてくれる。珠算とも呼ぶように「珠」の視覚的なイメージを介して加減乗除を身につけられるのだ。子供のうちに習っておけば、大人になっても頭の中にそろばんのイメージを浮かべることができ、暗算力につながる。
「ディスカッション・プレゼンテーション」人気は、こうした能力の重要性を身に染みて感じているパパママたちの思いがうかがえる。多様性が重視される時代だからこそ、コンセプトをまとめ、わかりやすい言葉で周りに伝え、コミュニケーションしながら合意を形成していく力はますます必要になるだろう。
2つの調査結果はやや乖離している。最近の教育動向を踏まえた、端的に言えば実用的な「受講した講座」に対して、「開催してほしい講座」は、子供が生き残ってゆくために身につけるべきものを望んでいる結果のようだ。
「親子で学べる文化」が望まれているのは、「文化」という連綿と連なり揺らぎ難いものを求める気持ちの表れともとれる。AI、グローバリゼーション、ダイバーシティ……と変化が加速する世界。わが子の幸せを願いつつ、ホンモノの地頭の力をつけてほしいと考えるパパママが多いのだろう。
〈調査概要〉
・調査期間:2021年3月9日(火)~3月28日(日)の20日間
・調査対象:「ママワークスオンラインdeキッズスクール」参加者計48名
・調査方法:メールアンケート
文:平井達也
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