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今回のイベントは、住まいと暮らし提案の専門家である積水ハウスのフェローの河﨑由美子さんと、現役の保育士をしながら、さまざまなメディアで子育てのヒントを伝えるために活躍中のてぃ先生との対談形式のトークショー。
会場となったのは、杉並区の科学体験施設IMAGINUS(イマジナス)。元小学校の体育館を使ったステージの周りは、たくさんのパパ・ママ・子どもたちで満員に。最初は、てぃ先生イチオシの「うちゅうじん」という手遊びをみんなで実践!
トークの前半では、「子どもの生きる力を育む“積水ハウスのモンテッソーリな家づくり”」をテーマに、積水ハウスの『子育ち』研究と親和性の高いモンテッソーリ教育の視点を交えて紹介した。
『子育て』と『子育ち』についてのスライド
長年子どもに必要な空間づくりを研究し続けてきた積水ハウスでは、親目線のいわゆる『子育て』のしやすさに加えて、健やかな成長と発達に向けた“子ども自身の取り組み”を『子育ち』と呼び、住まいづくり・空間づくりからサポートする提案をしているという。
「そして、この『子育ち』の考え方は、近年注目されているモンテッソーリ教育ととても共通点が多いんです。そこで、モンテッソーリ教育の考え方に基づいた住まいづくりのアイデアを紹介する特設サイトも作ってます」と河﨑さん。
てぃ先生からは、モンテッソーリ教育とはどういうものかについてわかりやすい解説が。
「そもそも人間って、赤ちゃんの頃からずりばいをしたり、教えてもないけどできるようになることがたくさんありますよね。子どもは大人が教えなくても、自分から育とうとする力があって、それを大事にしていこう、親はそのための環境を用意しよう、という考え方です」。まさに『子育ち』の考え方だ。
そんな考え方が、住まいづくりや空間づくりにはどのように生かされるのだろうか。後半では、参加者から事前に集めたお悩みに、河﨑さんは住まいづくりや空間づくりの観点から、てぃ先生は子どもとの接し方の工夫の観点から答えていった。
1つ目の質問は、「お片づけ」のお悩み。
河﨑さんからは、自分の服や荷物を全部見渡せる「ウォークインクローゼット」や、子どもの手が届く高さに合わせられる「高さが変えられる収納」を紹介。
また、「おもちゃも服も、3つくらい置いておくと、子どもが自分で選びやすく、片づけもしやすいです。それ以外はしまっておいて時々入れ替えるといいでしょう」と具体的な提案をした。
てぃ先生からは、「お片づけが苦手な子の家ほど、分別が細かい」とずばりと指摘が。
「お片づけが嫌いな子は、『お片づけ=できなくて怒られる』になっている。子どもに自信を持ってもらうには、もっとハードルを下げた方がいいです。
例えば、最初は1つの箱に全部おもちゃを入れるようにして、それができたらほめる。子どもが『できるんだ!』となったら、今度は箱を2つに分ける。そうやってほめながら少しずつ分類を分けていって、『お片づけ=ほめられる』にするのがコツです」。
どちらも実践しやすそうなアイデアで、会場からは感嘆の声が上がっていた。
2つ目の質問「お手伝い」のお悩みには、河﨑さんからは、「お手伝いしやすい環境作り」の例として『セパレートキッチン』を紹介。
コンロや流しが一列に並んでいる従来のキッチンに対して、二列型のセパレートキッチンは複数人が一緒に作業しやすいため、「ワンオペではなく、みんなで料理をするときにぴったり」だという。
セパレートキッチン
てぃ先生が、会場に来ているパパたちに「この中で、自分は料理をしているっていう方は?」と呼び掛けると、たくさんの手が挙がって、てぃ先生が驚くシーンも。
自身は料理が苦手だというてぃ先生は、「そんな僕でも、やりたいと思った時にやりやすい環境作りが大事ってことですよね」とコメントして会場の笑いを誘った。
3つ目の質問は、「雨の日などのおうちでの過ごし方」についてのお悩み。
河﨑さんからは、「子どもが自由に過ごせるスペースを広くしたリビングが増えている」といった、最近のリビングの傾向について説明。
また、「リビングの一部に、床材や床の高さを変えた『ピットリビング』を設けると、子どもの遊び場として使い分けがしやすくなります。」とリビングへの新しい提案を紹介した。
ピットリビング
てぃ先生からは、「雨の日くらい休んで動画見せたっていいんですよ」と会場を和ませつつ、「家の中では中途半端に身体を動かすよりも、スキンシップを中心にした遊びがおすすめ」と提案。
例として、貼って剥がせるシールを使ったゲームを紹介した。ルールは簡単で、壁に貼れるシールを、親が部屋のいろいろな場所に貼り、子どもはそれを探して、見つけたらタッチするだけ。
「2つは手の届くところに貼り、3つ目はちょっと高くて、子どもだけじゃ届かないところに貼るんです。そうすると、3つ目のシールにタッチするときは、パパかママが抱っこしてあげる必要がある。楽しみながら自然とスキンシップができますよ」とてぃ先生。
自分ではなかなか思いつかないアイデアの数々に、来場者のパパ・ママたちはなるほど、とうなずきながら聞き入っていた。
わくわくするような住まいづくり・空間づくりの提案が満載だった、今回のトークショー。
最後に司会から感想を聞かれると、てぃ先生は「今回お話を聞いて、なるほど、この設備にそういう意図があるんだ! とか、昔はこうだったけど今はこうなってるのはそういう理由があるんだ! とよくわかって面白かったです」とコメント。
河﨑さんからは、「子どもの『生きる力』を伸ばすには、身体性の他、感性、知性、社会性の4つを育てることが大切です。住まいづくり・空間づくりで環境を整えることによって、人が変化したり成長したりできるので、ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです」というメッセージが伝えられた。
子どもって「やりなさい」って言うほどやらなくなっちゃうので、「やりたい」って思った時にできる環境を作っておくことは大切。そのために、物とかだけじゃなくて住まいの中の工夫もできたら、それだけ子どものモチベーションは引き出しやすくなるんだな、と改めて思いました。
おうちが建築レベルで育ちやすい家になってたら、親御さんが叱る回数も自然と減るかもしれない。しかもそれが十年以上続くわけで、おうちってやっぱりすごく大事なんだなと。
そのためには、いろいろな教育法を知っておくのと同じように、空間づくりについても、モデルハウスを見たりして、いろいろな選択肢や考え方を知っておくのは重要だなと実感しました。
僕もいつか保育園を作ったり、自分の家を作りたいという気持ちがあるので、その時はぜひ参考にしたいと思います!
今回紹介された住まいづくり・空間づくりのアイデアの一部は、「積水ハウスのモンテッソーリな家づくり」のサイトに、「14のシカケ」として掲載されている。他にも子どもの育ちを支えるヒントが紹介されているので、チェックしてみよう。
文:FQ Kids編集部
写真:松尾夏樹
Sponsored by 積水ハウス