
2024.11.08
学習意欲が向上する「子どものキャリア教育」最新事情! 仕事や地域を楽しく体験しよう

2025.04.11
STEAM教育の主題の1つに、教科横断的な学びがある。この視点から考えれば、家庭での日常的な経験からも、さまざまな教科への体験的学習へとつなげることが可能だ。
●Science(科学)
→ 身近な物を使った実験や調査。
●Technology(技術)
→ 論理的な思考・順序立てて考えるスキル。
●Engineering(工学)
→ 問題を解決するための物づくり。
●Arts(芸術)
→ 他の人に広く伝えるための方法・デザイン。
●Mathematics(数学)
→ 数・量・図形。データの分析と活用。
例えば、家でできる料理ひとつとっても、STEAM教育ワークに活用できる。子どもの年齢と経験に合わせ、おうちでもSTEAM教育ワークを取り入れてみよう。
●必要な道具や材料を考えてみる/Science(科学)
●材料はどこで生産されたか、どのように育てられたか調べてみる/Science(科学)
●買い物をする(お金の計算)/Mathematics(数学)
●作業工程を整理する/Technology(技術)
●材料を量る/Mathematics(数学)
●温度や時間による食材の変化を観察/Science(科学)
●電化製品の使用と道具の役割を考える/Technology(技術)
●どうやったらおいしくできるか試してみる/Engineering(工学)
●食べやすく、おいしそうに作る/Arts(芸術)
●さらにうまく作る方法を考える/Science(科学)
●写真を撮ったり、気がついた事をメモして記録をつける/Science(科学)
ワーク終了後は、「レシピをまとめる」「写真を撮る」「感想を書く」など、どんな形でもいいので、必ず振り返りを。感じたこと、考えたことをまとめることで、アウトプットする力が育つ。親は「どうしてそう思ったの?」「どんな風に感じた?」と気持ちを引き出す質問を。
・水
・食紅(赤、青、黄色の3色)
・アイストレイ(製氷皿)
水120mLに食紅2、3滴を溶かし、3色の色水を作る。アイストレイで3色の色水を混ぜながら好きな色を作り、冷凍庫へ。出来上がった氷で絵を描いたり、ジュース屋さんごっこでお金遊びをしたり、固体が液体へ変化する時間を計ったりして遊ぶ。
・水
・風船
・恐竜のおもちゃ
など
風船の中に水とおもちゃを入れ、口を閉じて冷凍庫で凍らせる。冷凍後に風船を外すと、おもちゃが閉じ込められた丸い氷が完成。溶ける様子を観察したり、氷の冷たさを体感したり、水やお湯をかけて溶ける時間を比べたりして遊ぶ。砂糖や塩を氷にかけると、氷が溶ける様子を比較観察できる。お風呂に入れても楽しい!
・保存容器(または段ボールなど)
・プラスチックカップ
・水
・重曹
・食器用洗剤
・酢
大きめのプラスチックカップに水150mL、重曹大さじ3を入れ、よくかき混ぜた後食器用洗剤を1プッシュする(赤の水彩絵の具を少し入れるとさらにリアル!)。酢30mLを加えると火山の爆発のように泡が噴出するので、その様子を観察する。
・トイレットペーパーやキッチンペーパーの芯
・段ボール
・ガムテープ
・ビー玉
トイレットペーパーやキッチンペーパーの芯を縦半分にカット。段ボールを壁にして、カットした芯をガムテープで貼る。長くつなげてトンネル状にし、中でビー玉を転がす。友達と一緒に芯を長くつなげたり、スピードを調整するための角度や位置を考えながら作業する。
ワークに挑戦する時は、「どうしてそうなった?」「うまく動かすにはどうすればいい?」など、子どもの思考を引き出す質問をしながら作業しよう。問題を解決するために必要な工程を考え、作って試し、結果を検証するのがSTEAM教育における重要なプロセス。
高学年の子には、課題を見つけて情報の収集や整理、分析、実験、解決方法のプロセスを一緒に考えたり、社会・環境・文化など多様な課題について知る機会を作ってあげよう。
全国キッズSTEAM教育協会理事
石橋千明美さん
英語幼児STEAM教育「Pixi Academy」運営担当。上智大学卒業後、ボストン大学留学や外資系証券会社勤務を経て現職へ。NASA 提携Endeavor STEM Teaching Leadership Certificate候補。
文:藤城明子
FQ Kids VOL.19(2024年夏号)より転載