2020.11.13
2021.06.15
2024.12.09
1 自尊心
自分自身に価値があると信じたり、自分のことを好きだと思える心のことです。精神的な健康と密接にむすびついています。
2 知的好奇心
物事に興味・関心をもち、探求したいという気もちのことです。自分から進んで様々な活動に取り組むモチベーションの源になります。
3 自己効力感
自分にはできないと決めつけず、自信をもって取り組む姿勢のことです。困難な課題にチャレンジしたり、あきらめずに努力を続けたりする力につながります。
4 忍耐力
物事を最後までやりぬく心の粘り強さ、目標にむかい努力し続ける力のことです。グリット(Grit、やりぬく力)ともよばれ、近年注目されています。
5 レジリエンス
困難な状況に直面したときに、そのショックやストレスから回復し、適応していく心の力のことです。「精神的回復力」ともよばれます。
6 セルフコントロール
大切な目標のために目先のやりたいことを一旦がまんしたり、自分の気もちをコントロールしたりする力のことです。
7 感情知性
相手の気もちを読みとって上手く対応したり、自分の気もちをよく理解し上手に表現したりする力のことです。
8 共感性
他者の気もちを、その人の立場になって理解する心のはたらきです。困っている人を助けてあげようとしたりする思いやりにつながります。
9 規範意識
良いことと悪いことを区別し、良いふるまいをしようとする姿勢、生活習慣や社会的ルール、礼儀正しさを守ろうとする心のことです。
10 協調性
他の人と目標や考えを共有したり、折り合いをつけたりしながら、 人と協力して何かをやりとげる力のことです。
引用:ポプラ社こどもっとラボ 東大CEDEP監修「絵本で育む子どもの心の力10」
※学年はあくまでも目安であり、個人差があります。
オンライン読書教育サービス『ヨンデミー』の独自の指標。本の文章をデータ化し、漢字率、漢語率、一文の長さなど、複数の指標をもとに独自のプログラムで解析して算出。例えばYL30でも小1〜小4まで幅があるように、子どもの読書レベルは学年によって一概には決まらないため、ヨンデミーではこのYLをもとにその子が一番読みやすい本をおすすめしている。今回は本の紹介にYLも表記。1人読みに挑戦するときの参考に!
規範意識 【YL14】
松居直/作 長新太/絵 福音館書店 1966年
信号が主人公のユニークなお話。小学校の通学など1人で道を歩くことも増えてきて、改めて交通ルールの基本を考えるきっかけとしてもおすすめです。
協調性 【YL16】
すとうあさえ/文 織茂 恭子/絵 岩崎書店 2000年
欲張りなざぼんじいさんは、いつも柿を独り占め。でも柿をあげなくてもなんだかみんなは楽しそう。ざぼんじいさんに自分を重ねながら、一緒に成長できる絵本です。
レジリエンス 【YL17】
マレーク・ベロニカ/文・絵 とくながやすもと/訳 福音館書店 1965年
世界でいちばん弱虫なラチも、らいおんがついていれば大丈夫。そしてらいおんがいなくたって……。読んだ人も、つらいときはらいおんのことを思い出せば、きっと元気が出るはず。
知的好奇心 【YL20】
マリア・テルリコフスカ/作 ボフダン・ブテンコ/絵 うちだりさこ/訳 福音館書店 1969年
しずくと一緒に冒険しながら、水の三態について学べます。身近な物質に興味を持つきっかけになる絵本です。
感情知性 【YL25】
工藤直子/作 長新太/絵 理論社 1984年
いるかとくじらの穏やかな日常を描いた短編集。自分もこんなふうに友だちと仲良くなれたらなぁ、と優しくあたたかい気持ちになれる本です。
自己効力感 【YL27】
エドワード・アーディゾーニ/作 阿部公子/訳 こぐま社 1998年
ものづくりが大好きなジョニーは、大時計をつくろうと決心します。みんなに「そんなことできっこないよ」と言われても信念をつらぬく姿勢に勇気をもらえます。
共感性 【YL30】
なりゆきわかこ/作 トビイルツ/絵 ポプラ社 2010年
おばあさんの美容室にはもう行きたくない主人公。でも美容室の飼いねこモモが夢に現れたことをきっかけに、おばあさんへの思いやりが芽生えます。他者の気持ちに寄り添う姿勢を学べます。
セルフコントロール 【YL42】
ロアルド・ダール/作 クェンティン・ブレイク/絵 柳瀬尚紀/訳 評論社 2005年
世界一のチョコレート工場にご招待! でもあんまり自分勝手だとひどい目に遭うかも……? 次はどんな展開が待っているのか、ワクワクするユーモアたっぷりのお話です。
自尊心 【YL51】
エイミ・ポロンスキー/作 まめふく/絵 西田佳子/訳 松中権/解説 Gakken 2018年
秘密をかかえて日々を過ごす12歳の主人公と、まわりの人たちの物語。自分らしく生きることや他者理解の大切さを考えるきっかけとなる本です。
忍耐力 【YL53】
菅聖子/著 やましたこうへい/絵 ほるぷ出版 2017年
パンの缶詰を開発したあるパン屋さんの実話です。困難にぶつかりながらも最後までやり抜く姿勢から学べることは多いはずです。
子どもたちの身の回りには、YouTube・ゲームなど手軽に楽しめるコンテンツが溢れています。でも、そのままでは、新しく学ぶワクワク感や、チャレンジする喜びを知らないまま大人になってしまうかもしれません。
大切なのは、小さいうちに「知る・考える・感じる」楽しさを知っておくことです。読書っ子たちは本を読むうちに、この楽しさを感じ、自然と毎日のように頭を使っています。それが一生モノの「学びを楽しむ力」となって、豊かな大人としての人生を支えてくれるのです。
ヨンデミーは、子どもが読書好きになる月額定額制のオンライン習い事。100冊以上の児童書データから、AI司書が子どもの好みや理解度に合わせたおすすめ本を提案してくれる。
今夏からは新しい取り組みとして、青少年読書感想文全国コンクール課題図書や、おすすめ本の紹介動画を公開中! 子どもが「読みたい本がない」というときに、ぜひ参考にしてみよう。
>>課題図書の紹介動画はコチラ!
>>おすすめ本の紹介動画「ヨンデミーちゃんねる」はコチラ!
笹沼颯太さん
株式会社Yondemy代表取締役/CEO。東京大学経済学部経営学科卒。自分が受けた読書教育や、読書指導の経験をもとに、在学中に日本初のオンライン読書教育サービス『ヨンデミー』を設立。著書に『東大発! 1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。
FQ Kids VOL.19(2024年夏号)より転載
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