2020.09.05
2024.08.21
2023.09.08
家電も本も洋服も、商品は家に配送してもらえる時代になった。食品は生協やオンラインスーパーなどの宅配を活用しているという家庭も多いことだろう。便利な世の中を支えている物流・ITの存在は、今後さらに重要になる。その仕組みは、大人だけでなく子どもたちも知っておく価値がある。
東京に、そんな物流とITを体験できる施設ができた。親子でお仕事体験ができるイベントも開催している。普段はなかなか覗くことができない社会の大動脈の一端を知る機会としておすすめだ。
施設ができたのは東京都稲城市。パルシステム生活協同組合連合会が、稲城事務センター内に開設した「パルシステム物流・ITおしごと体験施設」だ。パルシステムの物流センターで実際に使用されている仕分け機が設置されている他、オリジナル動画やパネル、タブレットなどを用意し、宅配の仕組みが楽しく学べる。
オープンした8月8日には第1回の「親子おしごと体験」が催され、14家族33人が参加した。
制服の代わりにビブスを着用した子どもたちが体験した仕事は、タブレット端末を使った発注や商品の仕分け。物流の現場でも機械化、自動化が進んでいるとはいえ、人手を要する作業もある。人間と仕分け機が協力して仕分けが進んでいくことを実感できる体験だ。
保護者たちも仕分けに挑戦。ふだん目にすることがない「仕事を体験する」親の姿を、子どもたちは新鮮に見守っていた。
タブレットやパネルを使って宅配の仕組みを学ぶ時間も設けられた。たとえば店舗と宅配の違いは何だろうか。それぞれどんなメリットがあるだろうか。身近な問いを考えることで、親子で改めて社会を見つめ直すきっかけになったはずだ。
この「親子おしごと体験」は今後も開催が予定されている。直近では、2023年9月18日(月・祝)①11時~、②14時~(申し込み締め切り9月11日・月)。10月開催の予定も決まっている。申込はこちらから。
物流に関しては「2024年問題」が迫っている。トラックドライバーの労働環境を改善するために時間外労働の制限が強化され、輸送量の減少が懸念されているのだ。消費者側も再配達を減らすなどの努力が必要だろう。
お仕事体験はそうした暮らしと社会の接点を意識することにもつながる。仕事に限らず、さまざまな活動が展開されている社会を知ることは、子どもを大きく成長させるのではないだろうか。
文:平井達也
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