2020.08.29
2022.04.07
2023.06.30
非認知能力を育てるなら、幼少期など早い段階からの取り組みが望ましいといわれている。ただ、「目標に向かって計画的にやり抜く力」などは、幼児期にはなかなか難しいところもある。
ある調査※では、「非認知能力を身につけるのに適した時期はいつか」という質問に対して、小学生の子どもを持つ保護者の50%以上が「小学生」と回答した。子どもに頑張ってもらいたいこととしては、勉強と並び「時間を守る」「計画的に行動する」「諦めずに取りくむ」といった点を挙げる声が多かったという。
しかし実際は、子どもに時間やルールを守らせるために、親がいちいちうるさく叱ってしまいがちだ。どうしたら自分で行動できるようになるんだろう……そんな悩めるパパ・ママに、小学生が自分で取り組む習慣が身につけられるワークブックを紹介したい。
※参考:育児に関する実態調査(2022年株式会社日本能率協会マネジメントセンター実施、N=600)
株式会社日本能率協会マネジメントセンターは、小学生を対象とした、非認知能力を育てる『かいけつゾロリのときデザインノート』シリーズをリリースした。
推奨年齢は7歳(小学2年生頃)~。
このシリーズは、行動の習慣化に必要とされる12週間書き込みを続けることで、子どもが毎日の限られた時間の中で、「やりたいこと」と「やるべきこと」の両方をバランスよくできるようになるためのワークブックだ。見通しを立てながら行動し、振り返る習慣を身につけることを目指す。
書き込む内容は難しいものではない。自分は何が好きか、どんなふうに行動しているか振り返りながら自分の課題に気づいていく仕組みなので、悩むことなく続けられるだろう。子どもに大人気の児童書『かいけつゾロリ』のキャラクターも楽しく取り組めるように後押ししてくれるはずだ。
また、ノートには保護者のコメント欄や、オリジナルマンガやシール、ぬりえや頑張ったわが子に贈る賞状もついている。小さくてもささやかな達成を成し遂げたときにはたくさん褒めてあげよう。
シリーズのラインナップは3種類。
「時間と約束を守ることができる!」編では、時間を意識して行動できない、約束をすぐ忘れてしまう、好きなこと以外はなかなかやらない、そんな課題を自ら乗り越え、「やりたいこと」も「やるべきこと」もきちんとできるようになることを目指す。
「気持ちが元気になる!」編は、ちょっとしたことで落ち込んだり、気持ちをうまく伝えられなくてイライラしてしまう子におすすめ。気持ちをコントロールし、うまく人に伝えられるようになることが目標だ。
「目標達成が楽しくなる!」編では、やる気が続かなかったり、挑戦を怖がったり……そんな子も身近なことの中から目標を決め、実現に向けて取り組むプロセスを経験できる。「やればできるんだ」という感覚を得られるだろう。
そしてLINEの公式アカウントには保護者向けの嬉しいサポートも。ノートの使い方が動画で見られるので、はじめに子どもと一緒に見てみよう。
よくあるつまずきを解決するポイントも教えてくれる。さらに、ノートを使い続けるためのコツや子どもへの声掛けのアドバイスなども、毎週コラムとして届けてくれるので心強い。
シリーズを監修したのは、非認知能力研究の第一人者で、FQKidsでも多くの記事監修をしてくださっている岡山大学の中山芳一先生。学童保育での実践経験も長く、現場での子どもを知る研究者だ。中山さんのコメントの一部を紹介しよう。
「いま注目されている非認知能力とは、私たちが子どもの頃から大切だといわれてきた『人として生きていくために必要な力』のことです。この力は、すぐ身につけられるものでもなければ、特別なトレーニングを受けて身につけるものでもありません。
大事なことは、日常の中にある『習慣』です! このノートを通じてお子さんの成長に気づき、親子のコミュニケーションツールとしてもご活用ください。」
自分から時間と約束を守ったり、前向きな気持でいられたり、目標達成に向かって頑張れる力は、親としてぜひ子どもに持ってほしいものだ。でもどうすればいいんだろうと困ったときに、このワークブックは心強いガイドになる。
子どもの取り組みをサポートすることはもちろん、ぜひ親自身も何か目標を決めて、親子で一緒に取り組むことができたら、親子の絆もはぐくめる12週間になるはずだ。
公式サイト:jmam.shop/noltykids
ECサイト:jmam.shop/shopdetail/000000005192
文:平井達也
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