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結婚するまでほとんど料理をしたことがなかった和田さんが「食育」に関心を持つようになったのは、自身の妊娠がきっかけだとか。
「自分のおなかの中に子供がいると考えたら、ちゃんとしたものを食べて、健康な子供を育てないといけないと思ったんです。それが食の大切さを考えるようになったきっかけですね。
私が考える食育は、『今はこういう季節だからこんな野菜を食べてごらん』とか『食物繊維と細菌をどう組み合わせてみようか』とか、日々作るご飯に合わせて子供たちといろいろな話をすること。
自分の体になるものだからこそ、わかって食べた方がいいし、楽しいと思うんです。もちろん栄養バランスは気にしますが、あまり頭でっかちになって苦しくなるのもちょっと違うと思っています」。
大事なのは、子供の興味を削がないことだと話す。
「子供は何もしなくても食べ物に対する興味を持ちますし、好き嫌いといった自我もあるので、それを大人が邪魔しないことですね。だから何かに興味を持った時は、知っている限りのことは教えてあげたいんです。もちろん好き嫌いがない人生の方が楽しいけれど、『今はそういう時期なのね』と受け止めてあげることも必要。そうやって接していると、子供の方から関心を持つことも増えるんです。
最近は『これって生で食べられるの?』と聞かれたり。そういう時は『ママは食べられると思っているけど、火を通した方がいいという人はたくさんいるみたい。外国では生で食べる人がたくさんいるけど、どう思う?』とか、袋に記載されている野菜の産地を気にしたり。正解を教えるというよりは、一緒に考える立場でいたいと思っていますね。
お手伝いにしても『今日はこれをやろう』と決めてやるよりも、近寄ってきた時に『ちょっとこの皮を剥いてくれる?』みたいに『巻き込む』ようにしています。そのためにも、うちのキッチンはすごくオープンにしています」。
食育インストラクターとして活躍の場を広げる和田さん。活動の根底には、子育てへの思いがある。
「ある時までは、うちの子供たちさえよければそれでいいと思っていました。それくらい私自身が3人の小さい子を守るのにいっぱいいっぱいだったから。でも、子供たちが幼稚園、小学校へ進むにつれて、『子供って親だけに育てられているわけじゃないんだな』と気づいたんです。
社会の中でみんなに育てられているんだと思った時に、私は3人の子供の親であると同時に、社会では違う子供にとっての1人の大人でもあるんだと。そして、その子がうちの子の大切な人になるかもしれないと考えたら、『他人じゃない!』と思えたんです。
メディアを通じて情報発信する機会をいただけていますが、親御さんたちにいいメッセージやレシピを届けることで、間接的に子供たちにも思いが届けばいいなと持っています。
講演などでたくさんの親御さんと話す機会がありますが、皆さんすごく真面目。だから『もうちょっと気を抜いて、楽しくやろうよ』というスタンスでいるようには心がけています。そして『自分の子だけじゃなく、他の子もみんなで一緒に育てているよね』ということを、多くの人に伝えていけたらと思っています」。
文:志村 江
写真:松尾夏樹
スタイリスト:富澤結希乃(和田明日香衣装)
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