栄養、時間、外出時……ママ500人に聞いた「子供のおやつ」問題に尾木ママが回答!

栄養、時間、外出時……ママ500人に聞いた「子供のおやつ」問題に尾木ママが回答!
子育ての日々で意外と悩ましいのが「おやつ」だ。子供が喜ぶものを与えたい、でもおやつばかり食べる子になるのは心配……。アンケートからわかった世間のママの声に、教育評論家の尾木ママがアドバイス。

実はみんな悩んでいる「おやつ問題」

食への興味を育み、補食としても大切な子供のおやつ。ただ、朝昼晩の食事よりもおやつばかり食べたがってしまって困る……なんてことも。いまや栄養面や知育などさまざまな付加価値がついているお菓子は、選ぶのも迷ってしまうだろう。時には手作りで、という思いもあるかもしれない。

どんなものをどれくらいあげればいいのかなど悩むパパママたちに、アンケートからわかった実情や、教育評論家・尾木ママこと尾木直樹さんのアドバイスを紹介しよう。

こんな時に悩ましい……
おやつの疑問に尾木ママが回答

カンロ株式会社は、一都三県在住の20~49歳の女性で3~6歳までの子供を持つ500名を対象に、「子供のおやつに関する調査」を行った。

まず尋ねているのは、どのくらいの頻度でおやつをあげているかだ。「ほぼ毎日与えている(66.6%)」が約7割と最多になった。次に「週に3~4回程度与えている(14.8%)」が続き、子育てとおやつは切り離せないことが裏付けられた。

Q.子供におやつをあげることがありますか?
ということは、子供におやつを食べさせた方がいいと考えているのだろうか。この質問に対してはやや微妙な結果となった。「とてもそう思う」のはわずか9.2%。5割近くを「まあまあそう思う(45%)」が占めた一方、4割近くは「どちらともいえない(36.8%)」と回答。「少し抵抗がある」「抵抗がある」が合わせて9%となったのだ。

Q.子供におやつを食べさせた方が良いと思いますか?
かならずしも良いことと思っておやつを与えているわけではないママも多いことがわかった。

ではそのおやつに対する抵抗はどこからくるのだろうか。「少し抵抗がある」「抵抗がある」と答えたママたちに複数回答で質問している。

Q.なぜおやつを与えることに抵抗があるのですか?
「虫歯になりそうだから(75.6%)」が最も多く、「その後の食事が食べられなくなるから(66.7%)」が続いた。「身体に悪そうだから」と「糖分が多いから」も約半数のママが回答した。おやつへの抵抗は健康への配慮から生じていたのだ。

そんなママたちはどんなおやつをあげたいと思っているのだろうか。こちらは500人全員に複数回答で聞いている。最も多かったのはやはり「身体に優しい、栄養があるもの(61.2%)」。次に「添加物が少ないもの(51.8%)」が続いたが、「子供が食べたいもの(49.8%)」が3位となり、このあたりが悩ましいところなのだろう。

Q.子供に与えたいと思うおやつはどんなおやつですか?

さて、調査にあわせてママたちからは「おやつに関する疑問」を寄せてもらい、教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さんが回答している。ポイントを紹介しよう。

疑問①おやつも栄養を考えなければいけないのでしょうか?
幼児期のおやつは成長に必要な栄養やエネルギーを補うための「第4の食事」。胃腸が未発達な幼児が3回の食事で摂れない栄養を補う役割があります。乳製品や果物はもちろんですが、最近は幼児向けに特化した安心して与えられるお菓子も増えています。食べて美味しい、見て楽しいお菓子だと、子供の成長発達にとってもより良い効果があると思います。

疑問②時間を決めずにおやつをあげてしまうのはいいのでしょうか?
幼児期は生活のリズムを整えることが第一で、おやつをあげる時に大切なのが、時間と量をある程度決めること。おでかけなどで、決まった時間におやつが取れない時は無理にあげる必要はありません。

だらだらと時間を決めずにおやつを食べていると、いつも口の中に食べ物が残ってしまい虫歯になりやすくなります。時間を決めて習慣づけることで、おやつの時間がもっと楽しみになりますよ。

疑問③外出時のおやつを迷ってしまいます。どんなものが良いでしょうか?
年齢にもよりますが、お子さんが食べきれる量で、自分の手で持てて、ある程度長持ちするものが良いのではないでしょうか。3歳以上であればお友達と一緒に食べたり、お菓子を分け合ったりと、おやつを介してコミュニケーションを図る楽しみを知ることも大切ですので、小分けになっているお菓子を選ぶと良いと思います。

電車やバスの中では静かにさせるためにおやつを与えがちですが、誤嚥の危険性もありますので、「降りてから食べようね」と言葉で伝えて、我慢できたらいっぱい褒めてから与えると、おやつが楽しみになると思います。

親子で一緒に楽しむひとときに

わが子に与えるおやつについて、世のママたちはいろいろな配慮をしていることがうかがえる。添加物は少なめがいい、手作りおやつがいい、多く与えない方がいいなど、さまざまな情報も溢れているが、気にしすぎて楽しめなくなっては台無しだ。

子供は、パパママが一緒に美味しそうにおやつを食べているのを見ると、いっそう嬉しいのではないだろうか。おやつの時間が、朝昼晩の食事とはまた違った親子の楽しいひとときであってほしい。

〈調査概要〉
・調査名 :『カンロ株式会社「子供のおやつに関する調査」』
・調査地域:東京、神奈川、千葉、埼玉
・調査対象:20歳~49歳の女性で3歳~6歳のお子様がいる方
・調査期間:2021年8月23日~25日
・回答総数:500件
・調査主体:カンロ株式会社


文:平井達也

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