2022.07.27
2022.02.05
2022.05.30
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読書好きの子供ほど学力が高いとよくいわれるが、その理由は、語彙力や読解力、そして、想像力が身につくため。想像力とは、学力の基礎となる力であり、生き抜く力でもある。
「想像力は、AならばBであるということを考えるのが第一段階で、通常の人間は三段階まで想像できるといわれています。例えば、アレが欲しい、お小遣いを貯めてから、買い物に行こう、と。ただ、認知の歪みがある子は、想像する力が弱く、アレが欲しい、盗っちゃおうと二段階になってしまうことも。どういうプロセスが必要かを考えられるのが想像力なのです」。
想像力を高めるうえで、絵本は最適な教材だが、文字にも慣れ親しんでほしいと増田先生。
「最近は、小学生でも絵本や図鑑ばかり読んでいる子が多い。文字情報から想像することができないから。4~5歳あたりから、こうした想像力もしっかり養うべきです」。
想像力
どうやって伸ばす?
文章から想像を膨らませる読み聞かせ術
子供への絵本の読み聞かせも、想像力を効果的に養うためにちょっとした工夫を。
「新しい絵本を読む時に、絵本の中身が見られないように子供たちには背表紙を向けて文章だけ読み上げて、『どんな絵が描いてあると思う?』って聞くんです。子供が答えたら『どう? 合ってた?』と絵を見せて、想像したものと比べてみる。たまにこういう工夫を取り入れると、子供の反応も変わります」。
増田修治先生
白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。1958年生まれ。埼玉大学教育学部卒。小学校教諭として28年間勤務経験を持つ。初等教育の教員育成に携わるとともに、保育・幼児教育・小学校教育における子どもの発達や学力、いじめなど多様な課題に取り組んでいる。著書に、『笑って伸ばす子どもの力』(主婦の友社)、『「ホンネ」が響き合う教室』(ミネルヴァ書房)、『幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿を育む保育実践32』(黎明書房)など多数。
文:曽田夕紀子
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