免疫対策の栄養たっぷり！ 子どもウケ抜群の簡単・時短で作れるメニューレシピ3選

2025.02.19

 

免疫機能を整えてくれる
おすすめ食材5選

栄養管理分野に通じている済生会横浜市東部病院 患者支援センター長の医学博士 谷口英喜先生によれば、免疫機能を整える主な栄養素として、「タウリン」「アルギニン」「グルタミン」「オメガ-３脂肪酸」の4つが挙げられるという。それらが含まれる主な食材は次のとおり。

さば缶

さば缶に含まれるたんぱく質、タウリン、n-3系多価不飽和脂肪酸などは、免疫機能の向上をサポートしてくれる。免疫細胞はすべてたんぱく質でできているので、免疫機能を整えるにはたんぱく質のコンスタントな摂取が必要だ。

魚介類に豊富なタウリンは抗酸化物質として働き、活性酸素や炎症性サイトカインの生成を抑制し、過剰な炎症反応を回避することがわかっている。研究では、感染症にかかったときの疲労感などの症状を軽減する可能性があることも示唆されているという。

n-3系多価不飽和脂肪酸は、免疫細胞の分化や活性化を調節し、適切な免疫応答を促進してくれる。

スモークサーモン

スモークサーモンも、さば缶同様にたんぱく質、タウリン、n-3系多価不飽和脂肪酸などを含んでいる。さらに、感染症への防御に役立つビタミンDが含まれている。

あさり

あさりにもタウリンが含まれ、肝臓の解毒作用を助けてくれる。皮膚や粘膜の修復を助け、炎症反応を適切に調整する亜鉛も含まれるのが特徴だ。また、核酸が免疫細胞の増殖や活性化、炎症反応の調整に役立つといわれる。

ヨーグルト

免疫といえばヨーグルトを思い出す人も多いだろう。善玉菌（プロバイオティクス）が、免疫細胞が集まっている腸内環境で免疫システムを活性化させてくれる。

アボカド

アボカドは抗酸化力を発揮するビタミンEを多く含むことから、細菌やウイルスから身体を守ってくれる。

トマト

トマトに含まれるリコピンやビタミンCには抗酸化作用があるため、活性酸素を除去してくれる。リコピンはオリーブオイルなどの油脂と一緒に摂取すると、身体への吸収率が高まる。

免疫維持におすすめ！
子どもも喜ぶ簡単レシピ3選

免疫維持に頼りになる栄養素を含む食材を使って、どう食べるかもポイントだ。今回は、SNSでもバズっているグリークヨーグルト（ギリシャヨーグルト）とライスペーパーを使ったレシピのほか、電子レンジで手軽に作れるパスタレシピを、管理栄養士Shieさん監修のもと、3つ紹介する。

グリークヨーグルトのサラダ仕立て

グリークヨーグルトの濃厚でクリーミーな食感が食欲をそそる。市販のヨーグルトを水切りすれば簡単に作れる。

【材料】（2人分）

ヨーグルト：1パック（400g）
スモークサーモン：50g
アボカド：1個
アーモンド：10粒
すりおろしにんにく：小さじ1/2
オリーブオイル：大さじ1
黒こしょう：少々
ディル、バケット：お好みで

【作り方】

①高さのあるボウルに、キッチンペーパーを敷いた一回り大きめのザルを置き、ヨーグルトをのせたらラップをかけ、上に皿等で重石をして半日ほど水抜きをする。（硬さはお好みで、400g→180g程度になるのが目安）

②アボカドはスライスする。①にすりおろしにんにくを混ぜ合わせる。

③ ①を器に盛り、アボカド、スモークサーモンをのせ、黒こしょう、オリーブオイルをかける。お好みでバケット、ディルをそえる。

ライスペーパーバーガー

ライスペーパーをバンズ代わりにすれば、ハンバーガー風に。野菜たっぷりの低糖質・低カロリーメニューになる。さばのみそ煮缶を挟めば、火を使わずに手軽に作れる。

【材料】（2人分）

ライスペーパー：4枚
サニーレタス：2枚
さばの味噌煮缶：1/2缶（70g）
トマト：2cm
アボカド：1個
スライスチーズ：2枚
マヨネーズ：大さじ1

【作り方】

①トマトは1cmの輪切り、アボカドは5mm幅にスライスする。サニーレタスの芯の部分は指で押し潰し、巻きやすくしておく。さばの味噌煮缶は汁気をきっておく。

②表面を水で濡らした耐熱の平皿に卵を2個割り入れ、黄身に爪楊枝等で3-4ヶ所穴をあけ、600Wのレンジで約2分加熱し目玉焼きを作る。

③さっと水にくぐらせたライスペーパーを敷き、中央にサニーレタス1枚、トマト、目玉焼き、さばの味噌煮、マヨネーズ、アボカド、スライスチーズを半量分ずつのせ、上からサニーレタスをもう1枚かぶせたら、下に敷いたライスペーパーで上を閉じるように、きつめに包む。

④もう1つ同様に作ったら、断面が綺麗になる向きで半分に切る。

レンジでタイパボンゴレ

電子レンジで作るパスタもSNSで紹介される時短料理として人気だ。免疫のことを考えると、栄養価が高まるトマトソースベースのボンゴレロッソがおすすめだそうだ。

【材料】（2人分）

スパゲッティ：200g
あさり（砂抜き済み）：160g
A　カットトマト缶：1缶
A　オリーブオイル：大さじ2
A　コンソメ顆粒：小さじ2
A　すりおろしにんにく：小さじ1
A　砂糖：小さじ2
A　水：300mL

【作り方】

①高さのある大きめの耐熱容器に、スパゲッティを半分に折り、十字に重ねて入れ、Aを加え、ふんわりとラップをし、600Wの電子レンジで8分加熱する。

②一度取り出し、パスタがほぐれるまで混ぜたら、あさりをのせ、ふんわりとラップをし、さらにあさりの口が開くまで3分加熱する。

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感染症に負けないためには、手洗いやうがい、マスク着用はもちろんのこと、普段の食事も重要。ぜひ家族みんなで美味しく楽しみながら感染対策に取り組もう。

監修

済生会横浜市東部病院 患者支援センター長　
東京医療保健大学大学院医療保健学研究科客員教授 医学博士
谷口英喜先生

麻酔・集中治療、経口補水療法、体液管理、臨床栄養、周術期体液・栄養管理のエキスパート。日本麻酔学会指導医、日本集中治療医学会専門医、日本救急医学会専門医。1991年、福島県立医科大学医学部卒業。学位論文は「経口補水療法を応用した術前体液管理に関する研究」。2024年5月に新刊『熱中症からいのちを守る』（評言社）が刊行。その他の著書『いのちを守る水分補給～熱中症・脱水症はこうして防ぐ』（評言社）など。

管理栄養士、菓子・料理研究家
Shieさん

大手食品メーカー研究員を経て、独立後もサラダ・惣菜・調味料等の商品開発、商品価値を活かしたレシピ開発、美味しさの数値化等に従事。1500以上のレシピを手掛け、ヘルスケアアプリ部門ダウンロード1位取得のヘルスケアベンチャーにて管理栄養士監修のレシピ動画立上げと事業責任者として従事。ル・コルドンブルー グランディプロム（料理・菓子）取得。ワインエキスパート、離乳食アドバイザー等、その他の資格を保持。2021年9月に独立後、レシピや商品開発、開発コンサル、コラム執筆、セミナー講師、フードコーディネート等に加え、東京港区にて料理・菓子教室主宰、オーダーメイドスイーツの受注販売等も行う。著書は「VS式外食選択術」（青月社）、ベストセラーとなった「オートミール健康レシピ」（扶桑社）。
●公式サイト：shielabo.com

 

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文：FQ Kids編集部

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