2021.03.27
2022.01.07
2023.03.13
目標は初級コースを滑られるようになること。滑走式リフトに乗る練習も行う。©Flickr_Bernard Schep
ドイツ、中でもプレアルプス山脈が広がる南東部では幼い頃からスキーに触れる子供が多い。ミュンヘンでは1・2月にスキー教室に通うため、幼稚園を1週間休む子もいる。申し込みは幼稚園を通してでき、バスが園とスキー場間の送迎を行う。市内の園を周り参加者を拾い、1時間程度かかる近場の山へ。
まずはストックなしで「ピザ」(ハの字)と「ポメス」(フライドポテトの意。両足を平行にする)の足の動きを学ぶなど、教え方が面白い。最終日には保護者向けのお披露目会を開催する教室もある。
文:町田文
先生の仕草と言葉に注目し耳を澄ます子供たち。©Clifton Buitink
これからの時代を生きる子供たちにとって環境問題やSDGsは重要テーマ。シュタイナー学校では幼少期から無意識のうちに自分と自然の繋がり、自然への敬意を育む。
お弁当タイムも子供たちの好奇心を育む。©Clifton Buitink
「土は作物と果実を成⻑させ、太陽がそれらに花を咲かせ、雨でそれらは熟す。それらは三重の祝福を運んでくる」。昼食時、お弁当を前に先生と子供たちはこの詩を歌う。お弁当の中身はシンプルにサンドイッチとフルーツのみ。毎日口ずさみ、耳にする歌は心深く届く。
文:米屋香林
ペーパーアーティストと絵本作家による楽しいインスタレーションで持続可能性を学ぶ。写真提供:MUBA
ミラノの「MUBA(チルドレンミュージアム)」では、国連による「2030アジェンダ」の“17種類の持続可能な開発目標”を子供たちにわかりやすく伝え、サステナブルな活動への関心を喚起する「Pianeta-30」というプロジェクトを実施中だ。
このテーマをカラフルで楽しく描いた同名のイラストブックを発行し、それとリンクした体験型展示やラボを来年の5月末まで開催している。この展示は小学校の体験授業としても推奨され、無料で一般に開放。またイラストブックは伊語、英語で書かれており、ミラノの小学校に800冊寄贈される。
MUBA
文:田中美貴
結果がはっきり出る陸上競技は競争心たくましい子供と親たちに人気の習い事。©Lahti Region/Visit Finland
フィンランドでは教育事業の立ち上げの規制が厳しいため、私立校の設立が難しく、中学受験や学習塾がほとんど無い。小学校低学年には絶対評価をするなど「競争しない教育」が特徴のフィンランドでは、競争は放課後の習い事に持ち込まれる。
定番は、アイスホッケー、フィギュアスケートやサッカー、陸上、フロアボールにバレエなど。人口550万人と小さい国なので、頭角を現すとすぐに地方の大会から全国大会、国際大会に進出する。
文:靴家さちこ
誰もがアクセスできる公共スペースで誰もが平等におもちゃにアクセスできる。©Association À l’Adresse du Jeu
現代社会は、制度や技術の発達で余暇が増える一方で、特に都市では自由に遊べるスペースが減るというパラドックスにある。その中で世代間の垣根を越えて遊べる機会を作るため活動しているのが非営利団体「ア・ラドレス・デュ・ジュ」だ。
パリ市郊外モントルイユ市にあるルドテック(おもちゃの図書館)を始め、屋外型や移動型のルドテックをパリ市およびその近郊で展開する。自治体と連携し憩いの場を創出。市民からも好評だ。
移動型の場合、おもちゃなどはコンテナに詰め込んでトラックで新たな場所へ運ぶ。©Association À l’Adresse du Jeu
ア・ラドレス・デュ・ジュ
文:守隨亨延
FQKids VOL.13(2023年冬号)より転載
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