2021.12.20
2024.06.21
2022.12.06
毎日いただくおいしい食べもの。それらがもともとは生きものであること、多くの人のさまざまな苦労や思いを経て届けられていることは、知る機会がなければ想像しにくいもの。
しかし、命をいただいていることや生産者に思いを馳せることなく食べ続けるのは、何か大切なものを欠いた暮らしなのかもしれない。親子であらためて食の原点を見つめてみよう。
株式会社雨風太陽は、生産者と消費者をつなぐ産直アプリ「ポケットマルシェ(ポケマル)」を展開している。同社が開始するのが、「ポケマルこども食育クラブ」だ。このサービスの特長を3つ紹介しよう。
まず1つ目は、 生きものが食べものになるまでを学ぶ月刊誌だ。
農家や漁師、猟師の人たちはどのように自然と向き合い、恵みを食べものとして送り出してくれているのだろうか。豊富なイラストで子供にもわかりやすく伝える。
その内容は大人にとっても読みごたえがある。初回号の特集には岩手県大槌町の猟師・兼澤幸男さん(MOMIJI株式会社)が登場。「害獣」として処分されてしまう鹿を「ジビエ」として出荷している生産者だ。
岩手県大槌町の猟師・兼澤幸男さん
2つ目の特長は、ポケマルを通して、紙面で取り上げられた食べものを生産者から購入できるサービス。食卓に上がるまでのドラマを知って食べれば、美味しさも格別なはずだ。子供たちは食べものの産地にも関心を持つようになるだろう。日本国内だけでもさまざまな自然環境や地域性があることに驚くのではないだろうか。
さらに、クラブ会員になると「ポケマル親子地方留学」の各プログラムの案内を優先的に受け取ることができる。これは都市生活者が地方を実際に訪れ、その土地の自然・文化・食に触れられる機会を提供するのを目的に、2022年7月に始まったものだ。
今年の夏季長期プランの参加者を対象にしたアンケートでは、回答者の100%が「プログラムに満足した・とても満足した」「生産者のもとへ再訪したい」という結果となったという※。
※2022年9月:子供は農業・漁業体験、大人はワーケーション「ポケマル親子地方留学」夏季長期プランを実施。述べ200名以上がアクティビティに参加し、満足度100%を達成。全員が「生産者のもとへ再訪したい」と回答した。(prtimes.jp/main/html/rd/p/000000120.000046526.html)
2023年には北海道、岩手県、和歌山県、福岡県での開催が予定されており、2024年中に「ポケマル親子地方留学」で1,000家族以上の受け入れを目指している。
雨風太陽の代表・高橋博之さんは、食べものの成り立ちをさかのぼってみよう、と呼びかける。そこには偉大な自然や、農家さんや漁師たちの笑顔や涙がある、と。
雨風太陽の代表・高橋博之さん
「食べることは生きること。食べることをないがしろにしていると、生きることもないがしろにしてしまう。食べることを大切にできると、生きることも大事にできるようになる。私たち人間のいのちは一度失えば取り戻すことができない。人生はたった一度だけのかけがえのないものだ。
そして人間と同じように価値ある生命が自然界には満ち、それらが密接に相互に生かし合っている。そのいのちの網の目の中にいる自分を自覚できるようになれば、みんなのいのちは光り輝くだろう」。
私たちの暮らしは、どこで誰が作ってくれたのかよく知らないものに囲まれている。グローバル化が進んだ現在、身の回りのものの出自はますますわからなくなっている。
中でも食べものは直接に自分の体を成り立たせているものだ。その食べものについて知る・考えるということは、自分を大切にすることにもつながる。これからを生きる子供たちにはもっと、食べものをめぐる物語に触れる機会があってほしい。
〈サービス概要〉
名称:ポケマルこども食育クラブ
料金:月額¥550(税込・送料込)
同封物:月刊誌(タブロイド版・見開きカラー4P)
申し込み:「ポケマルこども食育クラブ」詳細ページ(oyako.travel/club)より
※内容は予告なく変更となる可能性があります。
文:平井達也
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