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<事前にできる対応策>
夜にはブルーライトを発生するデジタルメディアを見ない、見せないのが大原則。どうしてもの場合は時間を短くして、それでも寝る1時間前は見せないように気をつけよう。睡眠覚醒リズムの乱れは将来的に、「朝起きられない」ことによる不登校など、二次的な障害につながる危険性もある。
幼児の寝かしつけの際に、「好きなアニメキャラクターの動画を見せる」などの習慣がある家庭も時々あるが、早めに違う習慣に変えておこう。
<事前にできる対応策>
0~3歳までは目の機能が育つ大切な時期のため、2歳までは避けるのがベスト。この時期に見ると、目の調節機能、両眼視、眼球運動などを損なう恐れがある。2歳以降も、6歳までは目の機能が完全ではないので、負荷がかかると影響を受けやすい時期。「特定の動画1本だけ」など、なるべく短い時間が望ましい。
また、日本小児眼科学会などからは、「見る時は30cm以上離す」「30分に1回は視線を外して目を休める」などが推奨されているので目安にしよう。
<事前にできる対応策>
3歳以上になると、子供の思考力や情緒面も発達してくるため、その段階になったらデジタルメディアを親子一緒に見て、会話することを心がけよう。子供はどんなものを見ても発見し、気が付き、学習するもの。だからこそ、子供が見て感じている内容に親が適切に反応することが、悪い影響を与える危険性を防いでくれる。
また、教育番組の動画など、子供の発達や社会的な常識の認知を促すことを目的に作られたコンテンツを選ぶのもおすすめだ。
依存症が心配な場合は早めに専門家や医療機関に相談を
「子供が日常生活よりゲーム、動画視聴を優先したがる」など、デジタルメディアへあまりにのめりこみ、依存症が心配な際は、近隣のインターネットやゲーム依存に特化した医療機関や専門窓口を調べて相談してみよう。年少者(例えば、小学生、中学低学年)の場合、依存の進行が早い傾向があるので、早めの受診や相談が重要だ。その結果、治療の必要がないようであれば経過観察を。相談した医師や専門家に、どのような点に注意して経過をみたら良いかを確認しておこう。
※参考「ゲーム依存相談対応マニュアル」令和4年3月発行
七海 陽さん
相模女子大学 子ども教育学科 准教授。PCメーカー勤務を経てフリーランスに。デジタルメディアと子供の育ち・発達を領域として調査 研究・執筆・講演活動を行う。現在は相模女子大学の准教授として教鞭をとる傍ら、教育番組などにも出演。専門は児童文化学、子供メディア論、メディアリテラシー教育など。著書に『佐藤家のデジタル生活 子どもたちはどうなるの?』(草土文化)。
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監修:七海陽
文:笹間聖子
FQKids VOL.12(2022年秋号)より転載
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