【おうちで簡単】知育にオススメの「科学実験」4選! ワクワク体験で育む知的好奇心

【おうちで簡単】知育にオススメの「科学実験」4選! ワクワク体験で育む知的好奇心
科学実験が子供の知育に良い結果をもたらすという。そこで、おうちで簡単にできる実験をご紹介。普段口にしている食べものや、何気なく使っている道具で、「なぜ?」「どうして?」が詰まった実験を集めてみた。

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【実験1】
みかんの皮に含まれる成分で
風船を割る

ポイント

●かんきつ類の皮にはリモネンという成分が多く含まれる。
●リモネンはゴムを溶解させやすい。

<用意するもの>
・みかんの皮
・ゴム風船

1.風船を膨らませ、数個束にして固定しておく。

2.みかんの皮をつぶして出てくる汁を風船に向かって飛ばす。

FINISH! 風船が割れる。

<解説>
みかんの皮をつぶすときに飛び出る汁を膨らませた風船にかけると、「リモネン」という成分が作用し、時限爆弾のように一定の時間経過後に破裂する。リモネンはゴムを溶解させやすい物質である。またこのリモネンは、ゴムだけでなく発泡スチロールのようなプラスチックも溶かすことができる。


【実験2】
タマネギで染めてみる

ポイント

●タマネギ外皮に含まれるケルセチンで布を染色する。
●ミョウバンを使うことで、色が落ちにくく染まりやすくなる。
●色濃く染めるには同じ操作を繰り返す。

<用意するもの>
・白い木綿のハンカチ
・絞り染めの道具(凧糸、輪ゴム、割り箸など)
・タマネギ外皮(最低でも3個分)
・水 300mL
・約3%のミョウバン水溶液500mL

1.白い木綿のハンカチに模様を入れるための下準備をしておく。ハンカチの一部を摘んで、凧糸、輪ゴム、割り箸などを使い、染液が入り込まない部分を作っておく。

2.タマネギの外皮3個分を300mLの水で10分ほど煮立てた後、火を止め、下準備済みのハンカチを入れて染液にゆっくり馴染ませる。

3.ハンカチを絞り、別の容器に準備しておいた約3%のミョウバン水溶液に浸してよく馴染ませる。

4.再度、染液の方に戻し色素に馴染ませ、取り出して同様の操作を繰り返す。

5.最後に軽く水洗いしたのち、ハンカチの絞りを解き、さらに水洗いする。

FINISH! ハンカチを広く伸ばしてから乾燥させる。

<解説>
タマネギ外皮に含まれている黄色い色素は、ケルセチン(C15H10O7)。フラボノイドの一種で、ソバやかんきつ類の外皮にも含まれ、染料として用いられてきた。普段気にもとめない皮の部分だが、まるで紅茶のような色素が抽出できる。何度か染色を繰り返してから乾燥させると、茶色に見えたものがキレイな黄色に染まっていく。


【実験3】
セッコウで恐竜の卵(?)をつくる

ポイント

●セッコウ水が飛び散ることがあるので注意。
●シンクにうっかり流すと固化する恐れがあるので注意。

<用意するもの>
・マヨネーズ容器
・セッコウ 45g
・水 40mL
・水風船
・凧糸
・絵の具
・ハサミ
・つまようじ

1.マヨネーズ容器にセッコウ45gを入れ、水40mL(絵の具で色をつけておくと良い)を加え、キャップをしてよく振って混ぜ合わせる。

2.キャップをはずして、水風船にセッコウ液を注ぐ。水風船がはずれないよう、しっかり押さえる。

3.容器をつよく絞って空気もいっしょに注ぎ込んで、風船の口を閉じる。凧糸をぐるぐる巻きにして液がもれないようにしっかり縛っても良い。

4.ゆっくり静かに水風船全体を回しながら固まるのを待つ。固まったことが確認できたら、風船をハサミやつまようじなどで破る。

FINISH! キレイに風船が剥けたら完成。絵を描いても良い。

<解説>
水風船とマヨネーズの空容器を使って、中が空洞のセッコウ卵を作製。10分くらいで完成するが、セッコウと水の割合や固まり始めてからの操作に注意しないと、風船が破裂したり、殻が破れたりすることがある。完成品は、いかにも本物の恐竜の卵のよう! 太古の生き物への興味を深めるにはぴったりだ。


【実験4】
生クリームから本格バター作り

ポイント

●生クリームは、動物性脂肪分35%以上のタイプを使用すること。
●植物性や低脂肪の生クリームではバターはできない。

<用意するもの>
・動物性脂肪分35%以上の生クリーム1箱
・ペットボトル
・タオル
・カッターナイフ

1.よく冷えた生クリーム(動物性脂肪分35%以上)1箱をペットボトルに入れる。

2.ペットボトル全体をタオルで包んで激しく振る。次第に音がなくなってくるので、時々ボトルの中を観察しながら振り続ける。10分程度で完全に分離。

3.泡が抜け、淡黄色のバターが現れて水分と完全に分離した状態。

4.ペットボトルを切断する。

FINISH! バターを取り出す。

<解説>
生クリームをシェイクしてひたすら振り混ぜ続けると、淡い黄色のバターが得られる。乳脂肪分の数値の高い生クリームほどバター作りにぴったりだ。タンパク質の膜で包まれた乳脂肪球として、脂肪が分散している生クリーム。そこに振動を加えると、包み込んでいる膜が壊れて脂肪同士が集まり、大きな塊を作って分離していくというしくみである。

※調理ではなくあくまで実験なので食べることは避けましょう。
※保護者と一緒に作りましょう。

参考文献

『サクッと!化学実験』(dZERO)
山田暢司 著
小中学生の夏休みの自由研究から大人の「遊び」までカバーする、だれでもどこでもできる実験ガイドブックの決定版!


文:竹治昭宏

FQ Kids VOL.09(2022年冬号)より転載

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