2022.05.26
2022.05.18
2022.06.03
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他人との人間関係を良好に築き、生き抜くうえで不可欠なコミュニケーション能力は、「実は聞き取る力なんです」と増田先生。
「話す能力と聞き取る能力とは表裏一体。喋る能力だと思われがちなコミュニケーション能力は、実は、聞き取る能力、察する能力です。相手の話を聞いて、自分と同じ部分、違う部分が聞き分けられる能力のこと。こうした微妙な違いを察する能力は、すべての学習において役立ちます」。
自分を知り、他人を知り、違いを受け入れるのがコミュニケーション能力の根幹。踏み込んだ問いかけをすることで、コミュニケーション能力の質は高まるという。
「子供はよく『誰々と同じ』というけど、そっくり同じことはない、と教えるのが大事。他人への感情だってAちゃんに対する“好き”と、Bちゃんへの“好き”は違う。そうした微妙なニュアンスに気づくように大人が仕向けてあげましょう」。
コミュニケーション能力
どうやって伸ばす?
写真の登場人物にふきだしをつけて遊ぼう
自分と相手の違いは何か。相手が何を考えていて、どんな言葉を求めているのか。そうした察する能力を伸ばすためには、発表やおはなしづくりなどさまざまな方法がある。
例えば、引っ込み思案や対人関係が苦手という子供の場合は、写真を使った遊びも効果的だ。ランダムに写真を見せて、写真上の人物や動物にふきだしをつけてもらうというもの。想像力も養われる。
増田修治先生
白梅学園大学子ども学部子ども学科教授。1958年生まれ。埼玉大学教育学部卒。小学校教諭として28年間勤務経験を持つ。初等教育の教員育成に携わるとともに、保育・幼児教育・小学校教育における子どもの発達や学力、いじめなど多様な課題に取り組んでいる。著書に、『笑って伸ばす子どもの力』(主婦の友社)、『「ホンネ」が響き合う教室』(ミネルヴァ書房)、『幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿を育む保育実践32』(黎明書房)など多数。
文:曽田夕紀子
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