サーキュラーエコノミーを体現した最新施設で学ぶ環境教育プログラム「ReENE ÉCOLE」体験レポート

サーキュラーエコノミーを体現した最新施設で学ぶ環境教育プログラム「ReENE ÉCOLE」体験レポート
1⽉27⽇、東急不動産が「TENOHA代官山」にて環境教育プログラム「ReENE ÉCOLE」(リエネ エコール)を開催。渋谷地域の子どもたちが、親⼦で再⽣可能エネルギーについて学んだ様⼦をレポートする。

<目次>
1.世界の平均気温は何度上がった? 環境教育プログラムで地球温暖化を⾃分事に
2.サステナビリティ事業の最前線施設「TENOHA(テノハ)」とは?
3.サーキュラーエコノミーを体験できる場を提供

 

世界の平均気温は何度上がった?
環境教育プログラムで
地球温暖化を⾃分事に

2024年1月27日(土)、「TENOHA代官山」で開催された東急不動産による環境教育プログラム「ReENE ÉCOLE」に、渋谷区立猿楽小学校児童と代官山および周辺地域の子どもたち55名が参加した。

このイベントでは、渋谷区立猿楽小学校に通う小学1年生から6年生や地域の⼦どもたちと、環境保全や再生可能エネルギー事業などを学ぶ「ReENE授業」が行われた。講師を務めたのは、再生可能エネルギー事業を推進する東急不動産の社員。同日、TENOHA男鹿(秋田県男鹿市)とTENOHA東松山(埼玉県東松山市)でも、同プログラムが行われた。

東急不動産の再⽣可能エネルギー事業「ReENE(リエネ)」では、事業の主⼒を担う太陽光発電、⾵がよく吹く沿岸部に位置する⾵⼒発電、地理的⾃由度が比較的⾼いバイオマス発電の発電所を全国に展開し、再⽣可能エネルギーの国内⽣産により、⽇本のエネルギー⾃給率の改善に寄与している。

今回のイベントでは、「再生可能エネルギーとはなにか」、「サスティナブルってなんだろう」、「発電所の仕組み」、「食べ物のゴミがどれくらいリサイクルされているか」などについて、クイズを織り交ぜながら進められた。

「地球温暖化ってなに?」という問いかけでは、子どもたちが親子で話し合いながら、活発に発言を繰り広げていた。地球温暖化のメカニズムについて、小さい子どもたちでも興味を持って理解できるわかりやすい内容が展開された。

クイズ「世界の平均気温は300年前(工業化前、1750年ころ)と比べて、何度上がったでしょう?」では、たくさんの手が上がった。正解は「1℃」。

答えを知った子どもたちは、たった1℃気温が上昇するだけで、地球にどんな影響を及ぼすか驚きを持って学んだ。子どもたちが地球温暖化を自分事として捉えるきっかけとなり、授業後はさまざまな感想が寄せられた。

参加した子どもたちの感想(一部紹介)

「風力発電は学校でも聞いたことがあったけど、今日聞いたお話でどんなふうに電気が作られるのかが、とてもわかりやすく知ることができた。」

「気温が1℃上がると地球が大きく変わってしまうことにびっくりした。家でもちゃんと電気を消したり、こまめに水を止めて自分ができることをやろうと思った。」

 
その後のワークショップでは、発電所が身近にない都心の子どもたちにも再生可能エネルギーの理解を深められるよう、風力発電を体験できる「風車」と、太陽光発電を体験できる「LEDランプ」作りを行った。


子どもたちは、自宅から持参した空きペットボトルを用意し、ワクワクしながら工作キットの箱を開けて熱心に工作に取り組んでいた。

ワーショップ後は、東急不動産が取り組む営農型の太陽光発電施設「リエネソーラーファーム東松山」で収穫したほうれん草とお米を使った、サステナブルなランチメニューを親子で楽しんだ。

もち麦と白米(TENOHA東松山のお米)、JFE農家さんのサラダ、不揃い人参のラペ、角切り紫キャベツのラペ、塩麹トマト、赤玉ねぎのピクルス、照り焼きソイミートボール、カリフラワーとほうれん草のポタージュ(TENOHA東松山のほうれん草)、りんごジュース

サステナビリティ事業の最前線施設「TENOHA(テノハ)」とは?

今回の環境教育プログラムでは、会場となった「TENOHA代官山」のサステナブルな取り組みについても紹介され、食品廃棄物やロスフラワーの活用などについても学んだ。

TENOHA(テノハ)は、「手のひら」と「葉」の造語。各地域の課題解決や活性化につなげていくことを目的に全国展開する、地域共生取り組みの活動拠点だ。

現在、埼玉県の「TENOHA東松山」、秋田県の「TENOHA能代」「TENOHA男鹿」を展開。それぞれのTENOHA施設では、地域の資産・資源である既存の施設を利活用したり、環境配慮型建築を通じて、人・モノ・コトが育つ場所を目指す。地域交流スペース、コワーキングスペース、カフェスペースなど、地域に開かれた場として利用されている。

それらの中心地となるのが、今回の会場となった「TENOHA代官山」。全国のTENOHAで取り組んでいる地域共生取り組みの連動・連携を活性化して、都市と地域の共創を生む情報発信拠点としての役割を担っている。

サーキュラーエコノミーを
体験できる場を提供

「TENOHA代官山」があるのは、東急東横線の代官山駅を降りてすぐ目の前の「フォレストゲート代官山」のTENOHA棟。フォレストゲートのメイン棟は、「働く」「暮らす」「遊ぶ」の拠点であり、サーキュラーエコノミーを体現する緑あふれる建物だ。

サーキュラーエコノミーとは「循環経済」という意味で、従来の3R(リデュース、リユース、リサイクル)の取り組みに加えて、資源の投入量も消費量も抑えながら、今あるものを有効活用して付加価値を生み出す経済活動のこと。資源・製品の価値の最大化、資源消費の最小化、廃棄物の発生抑止を目指す。

かつては日本初の外国人向けの高級賃貸アパート「代官山東急アパート」として知られていた場所だが、隈研吾氏によるデザイン・設計により、緑あふれる森(Forest)のような佇まいで、代官山の新しいストリートの象徴として新しく生まれ変わった。

フォレストゲート代官山では、屋上で都市型菜園が運営され、専門のグリーンキーパーが常駐。カフェ店内でもさまざまなハーブが水耕栽培ですくすく育っている。カフェではこれらの菜園で作られたフレッシュなハーブなどが提供され、「地産地消」「店産店消」といったサーキュラー(循環)を体現している。

今後も全国のTENOHA施設を活用して、再生可能エネルギー事業を子どもたちが楽しみながら学べるイベントが開催される予定。これからの取り組みに期待しながら、ぜひ日常的に施設に足を運び、サーキュラーエコノミーの日々を体感してほしい。

ReENE ÉCOLE(リエネ エコール)

東急不動産の再生可能エネルギー事業「ReENE(リエネ)」のブランド名に、フランス語で学校・学び舎をさす「ÉCOLE」を組み合わせ、「地域や地球の環境を大切にする学びの場」という意味を込めた環境教育プログラム。
>>tokyu-reene.com

TENOHA代官山

東急不動産ホールディングスの長期ビジョンスローガン「WE ARE GREEN」を体現する、岡山県西粟倉村の間伐材を構造材として建てられた2階建て施設。Forestgate Daikanyama(フォレストゲート代官山)TENOHA棟にあたる。

カフェとイベントスペースで構成され、人々にサステナブルな生活体験を提供。サーキュラーエコノミー活動を行うさまざまな事業者や行政と連携し、地域と都市をつなぐ活動拠点となっている。
>>forestgate-daikanyama.jp

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文:脇谷美佳子

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