2021.10.13
2022.06.11
2022.02.14
年々激戦化している感が否めない「ラン活」。未就学児のパパママにしてみれば、登下校する小学生たちのランドセルが気になりもするだろう。カラーやブランドなどの選択肢が増え、選ぶのも一苦労だ。
また小学校教育の変化にともない、背負う教材の変化もリサーチしておいた方が良さそうだ。有限会社黒川鞄が4歳、5歳の子供とそのママを対象に行った「ランドセルに関する調査」から、最新のトレンドをチェックしてみよう。
調査ではまず子供たちに、何色のランドセルがほしいかを尋ねている。男の子は黒・女の子は赤が定番だったパパママ世代には驚きかもしれないが、なんと1位は「ピンク」が28%超だった。また、男の子の10人に1人が「赤」を選択したという。子供たちの色彩感覚のジェンダーレス化は確実に進んでいるようだ。
Q.何色のランドセルが欲しいですか?(3つ以内の複数回答)
次はママたちに、「子供のランドセルに欠かせない機能」を質問している。結果は「背負ったときに軽く感じる」が79.5%と圧倒的だった。以下、「成長に合わせて肩ベルトを調整できる」「背負いやすい設計がされたベルト」と続き、子供の身体に負担をかけない機能性が重視されていることがわかる。
Q.子供のランドセルに欠かせない機能は?
最近は教材が重量化し、体への負担が問題視されている。平均4㎏の荷物を背負っているとも言われ、発達途中の子供にとっては確かにハードだ。筋肉痛や肩こりといった身体症状も心配だし、通学自体が憂鬱になってしまっては本末転倒だ。
ママたちには続けて「ランドセルを選ぶ際に魅力に感じるポイント、重視するポイント」を聞いたところ、最重視ポイントは「耐久性・機能性(75.8%)」だった。複数回答だが、「色・デザインが好みか」を僅差で上回った。6年間使うものであることに加え、黒川鞄では、サステナブルな価値観が普及したことにより「高品質や耐久性に優れた物を購入し、大切に長く心地よく使用するという考え方」が広がっているとも指摘している。
Q.ランドセルを選ぶ際に魅力に感じるポイント、重視するポイントは?(3つ以内の複数回答)
さて、イマドキのラン活はいつ頃から始めるものなのだろうか。念のためだが、ラン活とは、小学校入学を控えた子供のランドセルを選び、購入するための活動のことだ。今回の調査対象である4、5歳児のママに「子供が年中さんのあなたのご家庭ではラン活を始めているか」と質問したところ、既に始めている人が22.3%、始めようと思っている人が37.0%という結果となった。年中児の6割の家庭がラン活を始めるのだ。
Q.子供が年中さんのあなたのご家庭ではラン活を始めていますか?
10年前は、ランドセルを購入し始めるのは“小学生に上がる前の3ヶ月が多かった”というデータが残っているようだ(下図参照)。購入を検討し始めるのは「幼稚園年長の10月」が最も多かったというデータもあるという。この10年で、ラン活の時期はまる1年早まったことになる。ランドセルの多様化に加え、耐久性に優れた本物志向も広がり、希望に合うランドセルを手に入れるためには早くから動くことが必要になっているのだ。
ランドセルを使うのは子供自身だ。なるべくなら、本人が好きだと思ったものを使わせてあげたいが、6年間使うと考えると、つい慎重になってしまうのが親心だろう。決して安くはない買い物でもある。
とはいえ調査からも、入学に間に合うように購入すればいい、というものではないこともわかる。乗り遅れてバタバタと購入して後悔……なんてことにならないように、トレンドをしっかりチェックして備えよう。
〈調査概要〉
・調査名:ランドセルに関する調査
・調査方法:インターネットリサーチ
・日時:2021年10月14日~15日
・性別:女性
・年齢:20~40歳
・地域:全国
・対象数:800名
文:平井達也
編集部のオススメ記事
連載記事
#今話題のタグ