2021.10.18
2022.12.10
2021.12.29
オモチャでパパママやお友達と遊んだり、没入して楽しんだりする体験が子供には必要だ。そうした体験は子供の想像力や社会性を育む。育児グッズや子供のオモチャを選ぶ際、参考になる対象年齢(推奨年齢)は、どの子にも当てはまるわけではない。個性はもちろん、言葉などの発達スピードや人と関わる力といった特性によっては、子供が楽しめないことも。
わが子の発達段階に合ったオモチャを探したい、一緒に楽しむコツが知りたいパパママにおすすめのサイトがオープンした。
サイトを運営するのは、オモチャなどエンターテインメント商材の流通や企画販売を展開する株式会社ハピネット。オモチャ選びに悩む保護者・保育者に向けて、子供の発達に合ったオモチャを見つけられる専門サイトを、「ハピネット・オンライン」内のページとしてオープンした。
子供はそれぞれ個性を持ちつつ育っていく。一般的なオモチャの「◯歳以上」といった対象年齢表記に当てはまらず、特性に合った製品を見つけづらい発達障害の子供にとっても、障害に特化したオモチャが必要なのではなく、発達段階に合ったオモチャが必要であることがわかってきたという。そこでハピネット・オンラインでは、子供の特性や発達に合ったオモチャを“遊びの段階別”に紹介しているのだ。
当サイトでは、遊びの発達を「単純遊び」「組合せ遊び」「前象徴遊び」「象徴遊び」の4段階に分けている。
オモチャにまったく関心を示さない、大人との対人遊び(くすぐり、高い高い、だっこ、いないいないばぁ、など)ばかりしたがる子には、まず「単純遊び」ができるものがいいだろう。押す、たたくなど、1つの動作にオモチャが反応する音や動きを楽しむものだ。
『感覚を育てよう! ボタンでアクションぴょっこりどうぶつ』(マテル・インターナショナル)
次の段階が「組合せ遊び」。コップを重ねる、ピースを組み合わせるといったオモチャを使うことになる。積み重ねたり組み立てたりするには、探したり工夫したりが必要にもなる。できるようになったらパパママも一緒に喜んであげよう。
第3段階は「前象徴遊び」。“~するふり”といった、心のはたらきを大きく伸ばす遊びだ。身近な食べ物や人形などを使って遊ぶには、現実をベースにしつつ空想力を駆使して再現するという力が育まれる。
『コトコトクッキングセット』(ムラオカ)
そして「象徴遊び」。積み木や箱を何かに見立てて遊んだり、ぬいぐるみを生きているかのように扱って遊ぶ。イメージを大きく拡張させ、ストーリー性のある「ごっこ遊び」にもつながっていく。
さらに、大人が一緒に遊ぶ際のコツを知ることができるのもポイント。子供がどう楽しめば良いのかわからない場合でも、パパママや保育者の関り方によって、オモチャの楽しさに目覚め、楽しさを他者と共有するという新たな世界に入っていける。
掲載内容は、すべて中京大学現代社会学部の辻井正次教授が監修。辻井教授は発達臨床心理学が専門で幼児、児童、青年期の発達や発達障害児の支援に詳しい。そうした専門的見地から選定された、発達段階にふさわしいオモチャはサイトから直接購入することができる。
楽しめないオモチャを与えられることは、子供にとってストレスにもなりかねない。わが子をよく観察し、育ち方や嗜好に合わせて選んであげるとともに、パパママが一緒に楽しめることも基準にしてみてはどうだろうか。
子供はオモチャで遊びながら、楽しさを共有するという社会性への第一歩を踏み出す。パパママにとっても、コミュニケーションを深め、わが子の新たな一面を見出すチャンスとなるだろう。
文:平井達也
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