2020.10.18
2024.08.19
2021.05.08
速く走る5つのコツ
ちょっとしたポイントを押さえれば、ググッとタイムを縮めることが可能。すぐに実践できる、準備運動や走り方のコツをレクチャーしていただいた。
直前で筋肉をほぐしすぎると逆効果になるため、要注意!
準備運動では、足だけでなく、それ以外の筋肉もしっかりとほぐすことが大切。さまざまな動作が、効果的な準備運動になる。「例えば、軽いジョギング、スキップやターンのような軽快な動作、ストレッチなどをするといいでしょう」
雨が降った場合や十分な練習場所が確保できなかった場合にそなえ、簡単にできる準備運動を習得しておくのもオススメなのだとか。「もも、地面、腕が平行になるよう意識しながらスクワットをしたり、立った状態で手先から足先までまっすぐに伸ばしたりするだけでも、準備運動になります」
ピストルの合図は耳で受けよう!
まずは構えを意識。一歩前に出した足と反対側の手を構えることで、手と足が一緒に出てしまうのを防げるため、スムーズにスタートが切れる。また、後方にある足の位置にも注意する必要があるそう。
「後方にある足を後ろに引きすぎると、出だしが遅れがちに。あまり足を開かず、頭が足よりも前方にくるよう意識しましょう。前方に倒れこむイメージで走り出すと、出だしが早くなります」
目線の置き場所にも配慮を。ピストルを持っている人を見るのではなく、まっすぐに前を見ることで素早くスタートできる。
フォームを無理に直すと逆に力んでしまう場合も!
腕は力を抜いて素早く振る、足はつま先付近を中心に使いながらスピーディに下ろすのが理想だが、子供のうちはフォームにこだわる必要はないよう。
「子供は筋力がまだ弱いため、大人と同じようなフォームを身につけるのは難しいといえます。成長に伴い、腕のフォームは自然と整いますし、走るスピードが速くなってくれば、おのずとつま先側から足を着くフォームに修正されます。子供のうちはある程度、力を抜いて自由に走らせても問題ありません」
ただし、腕を大きく横に振るフォーム、極端なガニ股、内股は、走るうえでマイナスになるため、修正するのがオススメだという。
前を見すえ、最短距離を走ろう!
直線を走っている最中、パパやママの姿を目で探したり、周囲にいる子供の様子を気にしたりする子が多い。しかし、この仕草がラインから外れ、スピードダウンする原因に。
「スタートする時と同様、前をまっすぐに見るのがポイントです。数秒後に自分が走っているであろう場所、つまり数メートル先を見るようにしましょう」
また、パパやママの応援は、子供が頑張って走る動機になるが、過剰な声かけは子供の集中力を削ぐため控えるのが賢明。事前に“応援しているから、頑張って走ってね!”と伝えるのがオススメだという。
内側のラインのギリギリを攻めよう!
コーナーを走る際のポイントは、距離と目線。「大きく円を描くように走ると、その分走る距離が長くなり、いい成績を取るうえで不利になってしまいます。内側のラインに沿って、最短距離を走りましょう。また、コーナーでも、目線の置き場所に意識を。カーブの先を見据えるのが理想です」
競争相手を追い抜きたい場合、コーナーで挑むと走る距離が伸びがちになるため、直線のコースに出るまで待つのがオススメ。コーナーではなるべく体力を温存し、直線のコースで全力を出せば、一気に追い抜ける可能性が高まるという。
擬似ハードル運動
ミニハードルの代わりに、蓋付きの側溝をゆっくりと歩きながらまたぐ。この時のポイントは、視線は進む方向に向けた状態で腕をまっすぐに振りながら、地面を叩くようにして歩くこと。慣れてきたら、徐々にスピードアップ!
踏み台昇降
段差さえあればすぐに実践できる「踏み台昇降」。膝や筋肉にかかる負担を抑えながら、体力の向上と体幹の強化を目指すことができる。1段ですばやく昇り降りをするのがポイント。1日に“10~20回を2~3度”を目安に取り組んでみよう。
1ヶ月前
全力で走ると、体全体が力むようになってしまう。8割ほどの力をもって、リラックスしながら走るのがポイント。ただし、走る本数はやや多めに。また、規則正しい生活を心がけよう。
1週間前
走る本数は徐々に減らし、代わりに走る際のスピードを上げていく。しかし、体に疲れが生じてしまうのは避けたいところ。全力で走る本数は、2~3本に抑えるのが賢明だ。
3日前
体を休めてリフレッシュを図ることで、より本領を発揮しやすくなる。休息には、子供の“走りたい!”という気持ちを高める効果も期待できる。
前日
本番の前々日にトレーニングをし、本番の前日は1~2本走る程度に留めて体を休めるのが理想のスケジュールだ。
イラスト:三澤佑子
文:緒方佳子
FQ Kids VOL.04(2020年秋号)より転載
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