小学生の約8割が習い事をしている!? 人気の水泳から学童まで、最新“放課後事情”

小学生の約8割が習い事をしている!? 人気の水泳から学童まで、最新“放課後事情”
早期教育が話題になる昨今だが、習い事は小学校入学後に始めるのが一般的だ。わが子の人生をより豊かにする「学校の外の学び」について、概要を紹介していこう。

学校の外にも学びあり

私達保護者は、子供に幸せな学びを提供できるよう努めるべきだ。その主たる場所は小学校だが、学外にも多くの学びの場がある。それが習い事である。

習い事がカバーする範囲は広い。塾や家庭教師といった学習の補助・補強はもちろんのこと、ピアノやバイオリン、絵画といった文化・芸術活動、また男女を問わず習っている子供が多いのは水泳だ。男子には人気のサッカーや野球などのスポーツ活動、それに学童保育も含めてよいだろう。

大前提として、これら学校の外の学びは、極論すれば、別にしなくても構わないものである。批判されることも多い日本の公教育だが、その質は実に高い。小中高等学校までの教科書に書かれている内容を把握できていれば、社会生活に必要な最低限の知識を得られる。

一方で、子供の人生をより豊かにしてあげようと考えれば、小学生年代からより多くの経験をさせてあげたい。そこで頼りにできるのが習い事である。多くの場合、その道の専門家が特別に教えてくれるのだから、楽しく学べるはずだ。

小学生の8割が習い事をしている

それでは一体どのくらいの小学生が学校外の学び=習い事を行っているのだろうか? 学研教育総合研究所が2010年から実施しているインターネット調査『小学生白書 Web版2019年8月調査』によると、習い事をしている子供の割合は約80%であるという。保護者が小学生だった(と思われる)30年前(1989年)の調査では39.1%なので、習い事をしている子供は当時の倍いることになる。

習い事をしている子供の割合 出典:学研教育総合研究所「小学生白書 Web版 2019年8月調査」

一番人気は水泳であるように読めるが、グラフを良く見てみよう。第2位学習塾、第3位には通信教育、そして第5位には英語塾がランクインしており、これらを合計すると44.5%になる。半数近くの子供が学校以外でも勉強していることがわかる。

中学受験のためなのか、日頃の学習の補助なのか、目的を明確にして塾選びをすると良いだろう。通信教育は自宅で空いた時間にできるから、他の習い事と併用する場合に便利だ。

学習塾とは状況が異なるのが学童である。近年は夫婦共働き家庭が増えているが、「小1の壁」という言葉が一般化してしまったように「小学1年生の放課後をどうするのか問題」は深刻である。学童の定員が不足気味であり、希望しても加入できない地域すらある。現在の状況では「学童を選ぶ」という認識は捨てるべき。入れれば御の字なのである。国・地方自治体には至急改善していただきたい。

習い事は人生を豊かにする
当初の目的を忘れずに!

最後になるが、文化・芸術系とスポーツ系の習い事についてまとめておこう。笹川スポーツ財団が発行した『子供・青少年のスポーツライフ・データ2017』に気になる記載があったので、以下に要約して転載する。

「幼児期は人間の生涯にわたる運動全般の基礎・基本となる『走る』『跳ぶ』『投げる』などの動きが習得される時期であり、多様で豊かな運動を経験することが重要である。しかし、身体を動かして遊ぶ機会の減少やスポーツの競技化、単一種目のスポーツクラブ、長時間・高頻度の活動など、子供の運動・スポーツには課題も多い。幼児や小学校低学年の子供たちの組織スポーツ活動が盛んになりつつあるなか、発達に応じた運動・スポーツ、運動遊びの機会の提供と人材の育成が不可欠となる」。

本来楽しいはずのスポーツ系の習い事が、低年齢化、競技化、過負荷等により、子供の負担になりつつあるのだ。この傾向は、スポーツを文化・芸術活動と読み替えても当てはまる。そもそも文化・芸術・スポーツ等の習い事は、人生を豊かにするために行うもの。当初の目的を忘れず、子供の「好き!」「楽しい!」を尊重して、幸せな学びを実現してあげて欲しい。

どのくらいお金がかかるの?

学校外活動費(年間)の状況
(幼稚園・小・中・高校)

●公立幼稚園  8万3,895円
●私立幼稚園 16万5,658円
●公立小学校 21万4,451円
●私立小学校 64万6,889円
●公立中学校 30万6,491円
●私立中学校 33万1,264円
●公立高等学校(全日制)17万6,893円
●私立高等学校(全日制)25万860円

出典:文部科学省「平成30年度子供の学習費調査の結果について 」

学童保育はいくらかかる?

学童保育の料金は運営主体によって様々であり、世帯年収や家族構成により変動する場合もある。筆者が居住する神奈川県のとある市の例を表として掲載しておこう。

逗子市放課後児童クラブ
保育料の月額及び減免後の月額

●一般世帯(1~3年生) 12,000円
●一般世帯(1~3年生)複数児童10,000円
●一般世帯(4年生以上) 10,000円
●ひとり親世帯(1~3年生) 9,000円
●ひとり親世帯(1~3年生)複数児童7,000円
●ひとり親世帯(4年生以上) 6,000円
●児童扶養手当受給世帯(1~3 年生) 4,500円
●児童扶養手当受給世帯(4年生以上) 3,000円
●非課税世帯(1~3年生) 3,500円
●非課税世帯(4年生以上) 2,500円
●生活保護世帯 無料
●午後6時から午後7時までの延長保育料1,000円

平成31年4月1日現在 出典:神奈川県逗子市


文:川島礼二郎

FQ Kids VOL.04(2020年秋号)より転載

人気の特集・連載記事 人気の特集・連載記事

〈特集〉「おうちで・楽しく・短時間で」実践に使える英語力をみにつける
〈特集〉おうちで遊ぶ・おうちで学ぶ
〈特集〉非認知能力をはぐくむ「おんがくのチカラ」
〈連載〉てぃ先生の子育てお悩み相談室

FQKids | これからの幼児教育を考えるメディア

Follow us!