2021.03.03
2020.05.27
2020.11.07
親子でお弁当作りを楽しむことで、子供が得られるものはたくさんあります。たとえば、料理ができるようになる、親子のコミュニケーションが深まる、いつも作ってくれる人に感謝の気持ちがもてるようになる。
そして何より、自分が作ったものを自分で食べるというワクワク感は、子供の食への興味・関心を育ててくれるとともに、子供の食の世界を大きく広げてくれます。苦手な食材でも、自分が作ったものなら、食べてみようかな? という気持ちがわき、好き嫌いの克服につながるという効果もあります。
また、同じ卵でも、よくお弁当に登場する卵焼きは、コロンと丸い卵を割って混ぜて、フライパンで焼いて作ること。お湯で茹でれば、ゆで卵になること。大人には当たり前のようですが、子供には大きな発見です。「へえ!」という驚きは、子供の知的探究心を刺激し、さらに食の世界を広げていくきっかけにもなるのです。
「自分で作った! 食べておいしかった!」という経験は、自信になります。人に褒められることで、自己肯定感も高まります。
お弁当作りというとハードルが高いと感じるかもしれませんが、ちょっと手伝ってもらうだけでもよいのです。
お弁当箱を選んだり、彩りを考えながら中に詰めたり、ピックを刺してもらうだけでも、それは立派な「お弁当作り」だと言えます。
最近は、いろいろな色や形のお弁当箱があり、100円ショップなどでも手に入ります。いくつか揃えておいて、「今日はどれにする?」などと子供と相談しながら作るのも楽しいですね。
大切なのは、やりたい気持ちを損なわないように、うまくできなくても寛大に見守ること。途中で作業を取り上げたり、ダメ出しをしたりすると、子供はやる気を失ってしまいます。
とはいえ、お弁当が完成しないのも困りますね。そんなときは、うまく作業を分担しましょう。途中までは大人がやり、最後の仕上げの部分を子供に任せると「自分でできた!」という達成感が味わえますよ。
料理研究家・長谷川りえ
大手食品会社に入社し商品開発を担当。ファーストフードの分野で多くのヒット商品を開発。イタリアンレストランの厨房、フランス菓子店に勤務し、料理研究家のアシスタントを経て独立。雑誌・テレビでは、主に身近な食材をテーマにしたアイディア料理や食育メニュー、お弁当レシピを中心に紹介して人気を得ている。
文:こんぺいとぷらねっと
FQ Kids VOL.03(2020年夏号)より転載
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