2024.02.21
2024.10.31
2023.07.26
子どもは親の言うことを聞かないもの。2~3歳のイヤイヤ期のときは疲れ果て、4~5歳になって少し聞き分けがよくなったのも束の間。6歳~の小学生になると、宿題や準備など「やらないといけないこと」が増えてくる上、子どももやりたいことが増えてくるので、親が「これ早くやってね」と言ってもなかなか進まない。
しょっちゅう「いい加減にしなさい!!」と怒ってしまう……と、悩んでいるパパ・ママは多いのではないだろうか。
そんな中、「言われなくてもできる子に育つ!」という何とも魅力的な謳い文句のワークブックが出たらしい。さっそく、FQKids編集部スタッフで2児の子育て中の征矢が、実際に親子で体験してみた。
今回挑戦したのは、『NOLTYキッズ かいけつゾロリのときデザインノート』シリーズ。発行しているのは、ビジネスパーソン向けの手帳NOLTY(ノルティ)シリーズを出している日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)だ。
これまでも学校法人向けに中・高校生用の手帳を発行しており、そのノウハウを活かした初めての小学生向けワークブックだという。
ラインナップは「時間と約束を守ることができる!」「目標達成が楽しくなる!」「気持ちが元気になる!」の3冊。さっそく小4の上の子に「こんなのがあるよ、やってみない?」と誘ってみると……
「あ、ゾロリだ! へー、やってみる」
意外なほど前向きな返事! 導入にかいけつゾロリのマンガが載っているところも、ゾロリ大好きな息子のモチベーションを上げてくれたらしい。
ところでこのシリーズは、親子で取り組むのが一番効果的とのこと。確かに、弊誌の23年春号の「やりぬく力を伸ばす特集」でも、親子で一緒に頑張るのが何より大切だと教わった。
息子は「目標達成が楽しくなる!」をやりたいというので、私も同じワークブックに取り組むことにした。
このワークブックが親切なのは、「ちゃんと始めてやりきる」ためにいろいろな工夫があるところだ。本に導入のマンガやご褒美シールがついているのはもちろん、公式LINEに登録することでガイダンス動画を見ることができ、取り組みをサポートしてくれるコラムも定期的に届く。
さっそくガイダンス動画を親子で見て、最初のページを記入。まずは「自分の好きなこと」などを描くので、楽しくスタートできたようだ。
そして、次に書くのは「目標(やりたいこと)」。うちの子は何を書くのかな? と見守っていると……
「マンガをかく」と書いていた。
最近ノートにマンガらしきものを描いてるのは知ってたけど、そんなに好きだったのか~。
「でもさ、目標は『今はできていないけれど、これからやりとげてみたいこと』って書いてあるよ。マンガは今も描いてるじゃない?」
「いや、もっと描きたいんだよね」
「もっとっていうと、どのくらいかな? 具体的な方がいいと思うよ」
そんな風に、息子と一緒に話し合った結果……「マンガを1日1時間描く」を目標にすることにした。
ちなみに私の目標は、「子どもに怒らないようにする。そのために自分も時間を守ることを頑張る」に。息子にも共有したら、嬉しそうにしていた。
「目標達成が楽しくなる!」のノートでは、この目標を目指して1日ごとの「行動計画表」を作る。
我が家の就寝目標時刻は20時。他にも、宿題や食事やお風呂などの「やるべきこと」をしつつ、「マンガを1時間描く」ためにはどうしたらいいか、子どもが自分でスケジュールを立てていく。すると……
「ママ、ぼくわかったんだけど」
スケジュールを書き終えた息子が言い出した。
「学校から3時に帰ってきて、6時まで遊んでたら、寝るまでの時間って全然ないんだね。だからママいつも怒ってたんだね」
「そうだよ! 今まで知らなかったんだ?」
「うん、生まれて初めて気づいた!」
そうだったのか……!!
これまで息子が何回言ってもやろうとしなかったのは、1日の全体の流れを俯瞰できていなかったからだったのだ。今まで、その機会をあげられていなかったと気づいた。
そして翌日。息子は本当に何も言っていないのに、5時に遊びを切り上げ、お風呂やその他のこともテキパキと片付けて、マンガを描く1時間をちゃんと確保していた。
えっ……やればできるじゃん!!
正直、予想以上の効果に驚いた。子どもが自分で立てた目標と計画だから、モチベーションも高いようだ。「結局言わないとできないのでは」と、子どもを疑っていたのを反省した。
しかしその後……週の前半はちゃんとできたものの、後半になってくるとぐだぐだになってしまった。そして私自身も、自分の目標に対し、最初は頑張れたが、やはり週の後半はできなくなってしまった。3日坊主とはこのことか……。
でも大丈夫! このワークブックは12週間分あるのだ。
最初から全部できないのは当たり前。毎週「ふりかえり」をして、「今週できたこと」「今週あまりできなかったこと」「来週できるようにはどうすればいいか」を考えるように設計されている。
日曜の時間があるときに、親子でそれぞれ自分のワークブックに振り返りを書き込む。
「おうちの人から」というコメント欄は、お互いで交換して、私は息子に、息子は私にコメントを書いた。
◆息子の振り返り:「もくひょうがうまくいかなかった。あそびを5時におわる。」
●私のコメント:「原因がわかっていてえらい! 来週またがんばってみようね」
◆私の振り返り:「週の後半、仕事が忙しくなって予定通り終われなかった。朝の時間をもっと活用する。」
●息子のコメント:「いいじゃん! これからもがんばろう!」
お互いのコメントを読んで、親子でニコニコに。これは頑張りたくなる!
親子で取り組んでコメント交換をすることは、ワークブックの設計上は必須ではないが、親子のコミュニケーションとしてもとてもいいなと感じた。
ときデザインノート
体験ワークショップも開催!
今回編集部が体験した『かいけつゾロリのときデザインノート』シリーズは、JMAMのオンラインショップのほか、全国の書店・ネット書店で販売中。
8月22日には、紀伊國屋書店新宿本店でワークショップも開催される。
テーマは「生活リズムを取り戻して元気に2学期を迎えよう」。監修者である中山芳一氏がノートの活用術を紹介する、親子参加型のイベントだ。
体験できるノートは「NOLTYキッズ かいけつゾロリのときデザインノート 気持ちが元気になる!」。参加した親子は、かいけつゾロリと記念撮影もできる。事前申し込み制なので、今すぐチェックしてみよう。
実際に体験してみて、これは取り組む価値のあるワークブックだと感じた。
ちなみに、今回は息子の希望もあって「目標達成が楽しくなる!」に取り組んだが、難易度の低い順にすると
①時間と約束を守ることができる!
②気持ちが元気になる!
③目標達成が楽しくなる!
とのこと。①②の方が、よりシンプルで簡単なワークになっている。対象年齢は小2~となっているが、低学年の場合は①から始めるのがおすすめだ。
ぜひ、親子でコミュニケーションをしながら楽しくチャレンジしてみて欲しい。
>>関連記事【言われなくても行動できる子になる!? 「やり抜く力」が伸ばせるワークブックとは】
文:FQKids編集部
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