2023.02.03
2020.12.30
2022.03.07
小学校入学とともにわが子にスマホを持たせるか検討している家庭も少なくないだろう。安全を確認するツールとしての期待もある一方で、子供への影響も気がかりだ。
インターネットを通して事件に巻き込まれるケースまで起きている。子供の安全な利用のために関連業界も様々な工夫をしているが、家庭ではどんな対策をすべきだろうか。小学生の親子におけるスマホ利用実態調査から、いつから持たせ、どのように管理しているのか参考にしてみよう。
調査を実施したのは、スマートフォングッズの製品開発やスマホアクセサリーブランド「iFace」を展開するHamee株式会社。小学生のパパママ7,780人中、「子供にスマホを持たせている」と回答した550人に実態を尋ねている。
まず質問しているのは「小学生の子供に何歳からスマホを持たせているか」。結果は「小学1年生(21.2%)」が最多、次いで「小学2年生(11.9%)」「小学3年生(16.3%)」だった。やはり入学がスマホデビューの1つのきっかけになっているようだ。
持たせるようになった理由は、「子供が欲しがったから(36.9%)」をはじめ、「周りの子供が持つようになったから(36.2%)」や「塾や習い事に通い始めたから(35.3%)」「事件・事故・災害など緊急時の連絡用(30.2%)」といった防犯や見守り目的なども多いようだ。
Q.小学生の子供にスマホを持たせるようになった理由は何ですか?(複数回答可)
子供のスマホ利用について心配なことも尋ねている。複数回答で最多は「スマホの長時間利用やスマホ依存(61.8%)」、次いで「視力低下(55.5%)」「学力・成績の低下(42.5%)」という結果となった。
そうした心配をふまえてどのような対策や制限がされているだろうか。こちらは、「家庭内でルールを作っている(61.8%)」「フィルタリングサービスやスマホ制限アプリを利用(59.6%)」「子供のスマホを定期的に見る(39.0%)」など様々だ。「特に設けていない」のは8.2%にとどまった。
Q.子供のスマホ利用で対策や制限はしていますか?(複数回答可)
「子供のスマホを取り上げたことがあるか」の質問には60.7%が「ある」と回答。取り上げた理由は、「約束の就寝時間を超えてスマホを利用していた(52.0%)」「長時間利用(47.4%)」「勉強しながらスマホを利用していた(46.5%)」などが多いようだ。
ついついスマホを見てしまうことは大人にもある。しかし、自律の心を養う時期としても、ルールや節度を守らせることは必要だろう。パパママ自身が利用を自制する姿を見せることも大切だ。
さて、スマホを取り上げたあとの展開が気になるところだ。「子供が取り上げられたことに納得せず、関係が険悪になった(44.6%)」が最多だが、「子供がもう一度利用したいというので、ルールを決めた上で利用することを許可した(43.7%)」「子供が取り上げられたことに納得して利用しなくなった(42.2%)」もほぼ同数で並んだ。
Q.子供のスマホを取り上げたあと、どうなりましたか?(複数回答可)
それぞれの家庭の有り様によって、対処に正解はない。スマホ利用をどう子供の育ちにつなげていくか、親としての構えが問われそうだ。
小学校の授業でもタブレットが使われる時代だ。デジタル社会が進展する中、スマホに全く触れさせない方が良いとも言い切れない。ある程度の節度を持って利用するには、親子のルール作りが重要になるだろう。納得して決めたルールを責任をもって守る大切さを学ぶ良い機会とも考えられる。
スマホ利用にも段階があり、いきなりSNSを許すパパママは多くはないはずだ。わが子ならどこまで使わせて安心か。そのあたりを見究めるのが親の役割だろう。
〈調査概要〉
「小学生の親子におけるスマホ利用実態調査」
対象条件:小学生の子供にスマホを持たせている20~40代の男女
調査期間:2021年11月5日~11日
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:550
文:平井達也
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