2024.06.25
2022.01.13
2022.03.13
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教育が変わり、新1年生の受け入れに「スタートカリキュラム」が導入される中で、保護者に届く情報はまだまだ逆のことが多い。席につくのはもちろん、文字や計算など「これができないと小学校で困る」という情報が溢れ、親たちが躍起になり事前準備を子供に強いるケースがある。
「それがむしろ学びへの意欲を失わせる心配があります。これができないとダメと怒られると、自分のままではダメだと感じ、学習意欲も育ちません。あなたのやっているここが素敵! そんなふうにできるのね! と育てた方が自己肯定感が育ち、自ら気になるものを見つけて深く学ぶ子に育ちます」。
幼児期に夢中になって遊び込める子は、興味・関心・意欲を持ち、やりたいことに集中して取り組み、うまくいかないことがあっても工夫しながら乗り越える力がある。
「それは、大人にさせられているのでなく自分が興味・関心を持っているからできるのです。遊びを通じて育てられた興味・関心は、入学後の学びにつながり、“あと伸びする力”がつきます。幼児期に大切に育ててきたものを小学校でも引き継ごうとしているのです」。
入学前に過剰に訓練すると……
保護者がいつも怒ってばかりで、「座って勉強しなさい」とやりすぎると、学びは面白くないと感じる。入学当初は文字や数が理解できて楽でも、長い目で見ると学習意欲が削がれた子は、勉強嫌いになる心配がある。
遊びの中で興味・関心を育てると……
自ら「友達に手紙を書くのに字が書けるようになりたい」と思うことは学習意欲へつながる。他にも、遊びを通して興味や関心を育てられた子は、小学校に入り学びの力につながり、いわゆる「あと伸びする力」がつく。
大豆生田啓友さん
玉川大学教育学部教授。乳幼児教育学・子育て支援が専門。NHK Eテレ「すくすく子育て」をはじめテレビ出演や講演活動など幅広く活躍中。著書に『非認知能力を育てる あそびのレシピ』(講談社、共著)など。
文:江頭恵子
イラスト:寺崎 愛
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