2020.06.13
2021.03.03
2021.11.20
近年問題になっている「食品ロス」。食品が単に廃棄されることではなく、“まだ食べられるのに”廃棄されることを言う。多くの人はロスが出ないように気を使っているはずだが、実はまだまだ、もったいない捨て方をされている食品は多い。
大根や人参の葉のおいしさを知る人は多いだろうが、スーパーではなかなか手に入らない。形や大きさが規格に合わず流通に乗らない野菜や果実についてもたびたび話題になる。おうちごはんが増え、SDGsをはじめ環境問題が日常事となった今こそ、家庭での食品ロスについて考えたい。
オイシックス・ラ・大地株式会社は、青果物の生産者と一般家庭を対象に「野菜の可食部」に関するアンケートを実施した。野菜を丸ごとムダなく、もっとおいしく食べるヒントになる回答結果を紹介していこう。
まず、一般家庭で「ここまで食べられる、食べている」ともっとも回答があったのは「ブロッコリーの茎」で61%、次に「かぶの葉」で34%だった。
そして生産者と一般家庭でもっとも回答に差が出たのは「ほうれん草の軸」で、生産者は7割の家庭で食べているのに対し、一般家庭では約3割にとどまった。野菜作りを生業とすればこそ、無駄に捨てるようなことはできないのが伝わる。
生産者からはさらに、一般には85%捨てられているピーマンの種は「ひき肉と合わせると分からなくなるのでキーマカレーに」、95%捨てられている玉ねぎの皮は「煮出してお茶に」といった使い途があげられた。
農水省の調査※1では、家庭の食品ロスの約半分が野菜だという。やはり野菜の可食部を増やすことが食品ロス削減には重要だ。先述の生産者のアイデアを参考にしたり、日頃の食料品選びにおいて、企業の取り組みを意識してみることから始めたい。
例えば、食品ロス解決型ブランド「Upcycle by Oisix」の『ここも食べられるチップス ブロッコリーの茎』。冷凍ブロッコリーのカット工場で花蕾をカットしたあとに残る茎を、サクッと揚げたチップスだ。
他にも大根の皮やバナナの皮などを利用した「ここも食べられる」シリーズは、発売から約2ヶ月で2トンもの食品ロス削減を達成するなど大きな効果が出ている。味付けには天日塩とてんさい糖が使用され、子供のおやつにも安心だ。
また、色やサイズ、形やキズのため流通に乗りにくかった食品をあえて選択することもロス削減につながる。有機/低農薬野菜、無添加食品の宅配サービス「らでぃっしゅぼーや」で展開している「ふぞろいらでっしゅ」では、品質は正規品と変わらず、しなびた見切り品が混じっている心配はない。おいしさはそのままに、食卓をふぞろいならではの楽しさで彩ることができそうだ。
日々の生活の中で、野菜の切り方を少し意識し、食べ方を少し工夫すること、そして手に取る製品の背景を少し考えてみることで、家庭でも食品ロス削減に取り組むことはできる。食品を可能な限り丸ごと“いただく”ことは、食べることの楽しみを広げること。生産者の努力を想像し敬意を抱くこと。そして生命をいただくことへの畏れと感謝を確かめることなのだ。
※1:農林水産省「食品ロス統計調査(2014年):野菜類47.7%
〈調査概要〉
「野菜の可食部」に関するアンケート
・調査期間:2021年8月
・調査対象:オイシックス・ラ・大地株式会社が契約する生産者50名、全国の20~59歳男女523名
〈製品概要〉
・製品名:『ここも食べられるチップス ブロッコリーの茎』
・内容量:30g
・本体価格:¥430(税込)
・販売:upcyclebyoisix.jp
文:平井達也
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