2024.03.29
2022.04.21
2024.11.08
現在、83.9%の小学校にキャリア教育担当者が配置されている。経済情勢が大きく変化し、子どもたちが自らの力で仕事を選択するためにも、キャリア教育では「一人ひとりの基礎的・汎用的能力の発達や育成、職業人としての自立」を促す。
学校教育では、主に工場などの施設見学や職場体験といった「体験活動」に力を注いでいる。職業への関心・意識が高まり、日常生活での主体性や積極性が高まり、自分の将来の進路や生き方について具体的なイメージが湧いて、自己実現に向けて真摯に向き合うきっかけになるという。
実際、国立教育政策研究所の調べでは、キャリア教育によって「不得意なことも進んで取り組もうとする」「相手の意見を聞き、理解しようとする」「学ぶことや働くことの意義を理解し、自分の将来につなげて考える」といった結果が得られ、キャリア教育への取り組みに積極的であればあるほど学習意欲が向上するという。
キャリア教育・進路指導に関する総合的実態調査(文部科学省 平成25年)
文部科学省 国立教育政策研究所 生徒指導・進路指導研究センター 平成25年3月
誰もが生まれながらにして、その人なりの役割と価値を持っている。キャリア教育は、「自分にとっての幸せとは何か」「いかに生きるべきか」を問い、“自分らしさ”を追求するきっかけになるだろう。
パパ・ママの仕事を知る
一番身近な大人である親の仕事を知ることは、キャリア教育の第一歩。日常的に仕事の話をしたり、なぜその仕事を選んだかを話す機会を作ろう。普段見えない親の一面を知ることは、親子の絆も深めてくれるはず。
自分自身のことを知る
子どもが自分の好きなことや得意なことを知ることが、将来のキャリア選択につながる。親が子どもの興味や関心を観察し、「好き」を伸ばし深める体験を提供することで、子どもの自己理解のサポートになる。
地域のことを知る
地域のさまざまな職場、仕事、そして人を知ることは、社会とのつながりを知り、地域に愛着を持つきっかけに。地域にある会社や工場などがどんなところか調べてみたり、職場見学の機会などがあれば参加してみよう。
対象年齢 3~15歳
3~15歳の子どもが対象の
屋内型の職業・社会体験施設
© KCJ GROUP
「キッザニア東京」(東京都江東区)、「キッザニア甲子園」(兵庫県西宮市)、「キッザニア福岡」(福岡県福岡市)の3施設があり、教育関係者からも支持を得ている職業・社会体験施設。
施設内は実社会の約2/3サイズの街並みに、実在する企業がスポンサーとなったパビリオンが建ち並び、さまざまなアクティビティ(職業・社会体験)ができる。
>>公式サイト:www.kidzania.jp
対象年齢 小学生~中学生
リアルとオンラインの職業体験で
「はたらく楽しさとよろこび」を
全国の子どもたちが、社会で活躍する企業の職業体験を検索して、体験申し込みができるプラットフォーム。
実際に仕事の一部を体験する「職業体験」や、実際の現場を体験できる「会社見学」「工場見学」、「オンライン講座」などの情報も充実。さまざまな職業体験が集まるイベント「職業体験EXPO」も開催している。
>>公式サイト:shokugyotaiken.com
仕事体験
「キッズインターンシップin今治」
今治で働く人々と未来を担う子どもたちをエンパワーメント
カオナビは、FC今治の運営会社である株式会社今治. 夢スポーツと共同で取り組む地方創生「-shipプロジェクト」の一環として、今治を代表する2つの企業でキッズインターンシップを実施した。
午前中は、今治の地で100年以上船を造り続け、海をつなぎしあわせをつなぐ造船会社「新来島どっく」を訪問。
新来島どっくで粘土を使った浮力の実験
“なぜ船は重たい鉄の塊なのに浮くのか?“をテーマに、粘土を使った「浮力」の実験を行った後に、実際の製造現場に出て建造途中の7000台の車を一度に運ぶ巨大な自動車運搬船を見学し、スケールの大きさを体感した。
世界トップクラスの建造量を誇る自動車運搬船から、世界初の鉄道レール専用運搬船まで、その貨物を運ぶために最適な船の建造を通して世界の物流に貢献。
午後は、五彩織りの技術で知られる今治で最も歴史ある老舗タオルメーカー「藤高タオル」へ。
藤高タオルでタオルカットを体験
日本で使われているタオルの8割以上が輸入される中、今治タオルのブランディング化に成功。子どもたちはタオル工場を見学し、タオルカットと半自動ヘム縫い、パッケージを体験した。
100年の歴史と技術を作り上げ、国内生産売上高No.1。糸染めから仕上げまで、一貫生産の技術力でお客様の要望を超えるタオルを製造。
子どもたちと今治で働く人々の間で活発に質疑応答が交わされ、未来を担う子どもたちが働くことの意義を考えるきっかけとなった。
株式会社カオナビ
杣野 祐子さん
ITベンチャーやアパレル企業を経て、2018年に当社に入社し上場に向けた内部統制の構築を担当する。2019年よりコーポレート部門責任者を務める。プライベートでは、2児の母。
文:脇谷美佳子
FQ Kids VOL.20(2024年秋号)より転載
Sponsored by 株式会社カオナビ
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