2021.11.07
2021.08.30
2023.05.03
子どもが親と遊んでくれるのは、せいぜい中学生までだろうか。ある調査※によれば、過半数の父親が、「子どもが小学生のうちにもっと遊んでおけばよかった」と後悔していて、過半数の母親が「夫には子どもともっと遊んでほしい」と願っているという。
※参考:子どもともっと遊んでおけばよかった…6割以上のお父さん後悔/resemom.jp/article/2016/01/15/29033.html
親子ともにリフレッシュができ、絆を深められる遊び。いま、人気を集めているのはどんなものだろうか。
遊び予約サイト「アソビュー!」を運営するアソビュー株式会社は、15歳以下の子どもがいるアソビュー! の会員4,998人を対象に「新年度、子どもとやりたい遊び」についてアンケートを実施した。気になるランキング結果を紹介しよう。
まず、「子どもとしたい遊び」を質問すると、1位はキャンプ。以下、アスレチック、果物狩りと続いた。屋外でのびのびと自然を満喫したいという志向が高まっているようだ。
そして4位には「ものづくり体験」、5位には「工場見学」がランクイン。自然体験に限らず子どもの好奇心をくすぐる経験を、という思いも強いようだ。
調査結果は未就学児(3~6歳)・小学生(7~12歳)・中学生以上(13歳以上)と子どもの年代別でも集計されているが、すべての年代でキャンプが1位となった。
キャンプは、 特に7~12歳、および13歳以上の子どもを持つ家庭からの支持や、2人以上の子どもを持つ都市部近郊住まいのパパ・ママからの人気が高いことが明らかになっている。
ある程度自分のことは自分でできる年齢になれば、子どもだけで遊んだり作業を手伝ったりすることもでき、大人もゆったりキャンプを楽しめるという期待もあるだろう。
3~6歳では「田舎暮らし体験・農業体験」、 12歳以下では「職業体験」が10位以内にランクインしている。幼児~小学生を対象として楽しく職業体験や農業体験ができる施設が増えていることもあり、小さなうちからさまざまな仕事や暮らしの体験をさせることが遊びの選択肢として定着しつつある。
子どもの年齢が上がるにつれ、「スキー・スノーボード」や「登山・トレッキング」「ダイビング・シュノーケリング」の人気が上がってくる傾向も見られる。コロナ禍からのアウトドア人気の高まりが背景にある。さらに、幼いうちにさせたい経験から、親子で楽しめる趣味となるようなアクティビティへと移行するのかもしれない。
調査では「子どもとする遊びを決める際、重要視するポイント」も尋ねている。子どものすべての年代で「子どもが興味があり、楽しめそうか」が1位となった。
2位以下は子どもの年代によって順位が異なる。6歳までの未就学児の親には「混雑具合」や「アクセスの良さ」が重視されるという結果に。幼児のうちは “手軽さ” や “快適さ” がポイントになるようだ。
子どもが7歳以上になると「価格」が2位に浮上する。小学生以上になると交通費や入場料などが上がる場合が多いのも要因だろう。また、3位に「子どもにとって経験や学びになるか」が入ってくる。年齢が上がるにつれて、可愛いわが子と楽しく、という意識から、遊びは子どもの成長のチャンスへと変化していくようだ。
調査からは、家族の旅行やお出かけについて2つのトレンドが読み取れる。1つはキャンプ人気に端的なようにアウトドア・自然志向の高まり。もう1つは子どもの成長段階に合わせた体験の重視だ。
遊びはわが子の成長にとって大事な土台となる。そして親子で一緒に遊ぶ時間は家族の一体感を強めるという側面もある。いまだからこそ家族で楽しめる機会を大切にしたい。
〈調査概要〉
・調査期間:2023年3月18日~22日
・調査対象:アソビュー!会員
・調査人数:4,996名
・調査方法:インターネット調査
文:平井達也
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