2023.12.01
2021.08.29
2020.02.21
英語に楽しく触れる方法や手段は、英会話教室に通わせたり幼児英語教育専用の教材を使ったりせずとも、身近なところにあると本間先生は言う。
「普段の会話にちょっとだけ英語を取り入れるだけでもいいんです。日本語にはたくさんの外来語があるので、英語が苦手だという人も実は相当数の英単語を知っているもの。英語で褒めるのもオススメです。また、スマホで翻訳機能を使えばわからない単語はすぐに調べられますし、Siriなどの音声アシスタント機能を英語モードにしておけば、ネイティブスピーカーと会話ができます。子供が好きなアニメのDVDなどを英語で視聴するのもいいですね」。
そしてもう一つ大事なのが、親自身も楽しく英語に触れるということだ。本間先生は、親たちにこうエールを送る。
「子供に英語をやらせたいなら、親子で一緒に楽しく勉強しましょう。子供は親の背中を見て育ちます。親が楽しそうにやっていることは、子供もやってみたくなるものです。間違ったっていいんです。発音だって気にすることはありません。英語はツールですから、伝わればOK。気負わず使ってみましょう」。
何歳から何をどうすれば英語が身につくのか……。その問いには唯一の正解などない。親にできるのは、将来、我が子が英語を学びたいと思ったときに、意欲的に向かえる素地を作ることなのだ。
Wonderful! Excellent! Good job! Unbelievable! Super! Good boy! など、子供を褒めるときに英語を使ってみましょう。ルー大柴さん風に、日本語に英語を散りばめて使ってみるのも子供にとってはいい刺激ですよ。
Siriなどのスマホの音声アシスタント機能を英語モードにしておけば、英会話教室に行かずとも、ネイティブスピーカーと会話ができます。お子さんと一緒に使ってみるのも楽しいですよ。
好きなアニメや映画のDVDを英語で視聴してみましょう。最初は英語音声・日本語字幕、次は日本語音声・英語字幕、さらに英語音声・英語字幕で視聴すると、親もかなり勉強になりますよ。
近年は外国人観光客が増加し、ウロウロしている方を見かけることがよくあります。そんなときこそ積極的に話しかけてみましょう。スマホを使えば難しい英語は不要。This way. We are here.などで十分通じます。
[洋楽の曲名 lyrics]で検索すると、その曲の歌詞カードが出てきます。これをGoogle翻訳で翻訳すれば日本語の意味がわかり、読み上げ機能で正確な発音もわかります。カラオケで歌えば注目の的に!
子供に英語力を……と考えるなら、まず自分から!英語の運用能力を身につけるには、英語との実接触時間が2,000時間必要というのが定説です。1日1時間勉強すれば、数年後にはかなりの英語力がついているはずです。
京都造形芸術大学 副学長
らーのろじー株式会社 代表取締役
NPO法人学習学協会 代表理事
本間正人先生
「学習学」を提唱し、幼児から大人まで幅広い世代の学びや教育活動について研究。執筆、講演をはじめ、多様な分野で活躍する。
文:FUKA SASAHARA
イラスト:HIROSHI KAWAI
FQ JAPAN Vol.51より転載
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