考える力を身につける“自由な環境”とは? 自己肯定から始まる非認知能力の伸ばし方

考える力を身につける“自由な環境”とは? 自己肯定から始まる非認知能力の伸ばし方
海外で人気の教育法「サドベリー教育」では、予測不能な未来を生きていくうえで重要な非認知能力を、思う存分伸ばしていく環境があるといいます。カギを握るポイントとは?

>>関連記事【今こそ知りたい「非認知能力」がこれから求められる理由。乳幼児期に大切なことは?】

「サドベリー教育」の特徴
アメリカのダニエル・グリーンバーグが創始者。1968年にマサチューセッツ州にサドベリー・バレー・スクールを設立。子供に一切の強制をせず、生徒もスタッフも対等な関係。学校運営には生徒もスタッフも平等に1票の権利を持つ。

自由を追求し、
考える力を身につける

サドベリー教育では生徒に「自分のこと」と「みんなのこと」についての権利と責任が与えられているという。「東京サドベリースクール」の杉山まさるさんはこう話す。

「自主的にしたいことを見つけ、自分の活動をとことん追求できるよう、決まったカリキュラムはありません。興味のあることを追求できる権利と、その結果に責任を持てる環境があります。3年間ずっと料理やお菓子作りをしていた生徒は、スクール卒業後20代前半で自分の店を持ちました。自立した人間として自由に自分らしく生きてほしいと考えています」。

「自由」を重んじる教育では、生徒とスタッフ(大人)の関係も対等。生徒自身がスクールという社会の一員として、経営ミーティングなどに参加でき、全員に1票の権利と結果への責任が与えられる。

「世の中は認知能力のように『答えがあること』ばかりではないですし、決まった答えに『素早くたどり着く』能力が有効な分野ばかりではありません。大事なことほど答えがないもの。答えがないものに取り組むためには、子供自身が自己肯定し、自ら動き、結果に責任を持つこと。そして他者と協力し、感謝し、尊重し合うことが大切。そういった非認知能力の地力をじっくり伸ばすための環境をスクール内でつくっています」。

スクールには、テストもクラスも学年もチャイムもないという。大人の一方的な評価や期待がない環境のなかで、子供たちは思う存分、非認知能力を伸ばしていく。

おうちで実践Point!

非認知能力を子供に身に付けてほしいのであれば、大人自身が非認知能力に関心を持ち、学び、実践すること。子供は大人に「言われたこと」よりも、大人が「していること」を真似するもの。言葉より行動を。

教えてくれた人

杉山まさるさん
一般財団法人東京サドベリースクール代表理事。共同設立者として現スクールを設立後、法人化。アメリカやヨーロッパのサドベリースクールとも交流を続けている。


文:曽田夕紀子

FQ Kids VOL.06(2021年春号)より転載

人気の特集・連載記事 人気の特集・連載記事

〈特集〉「おうちで・楽しく・短時間で」実践に使える英語力をみにつける
〈特集〉おうちで遊ぶ・おうちで学ぶ
〈特集〉非認知能力をはぐくむ「おんがくのチカラ」
〈連載〉アフロ先生・阪田隼也さんの「大人と子供が響き合って、育ち合う」
〈連載〉てぃ先生の子育てお悩み相談室
〈連載〉佐藤卓/親子の「デザイン的思考」入門
〈連載〉小島慶子さんが語る「子育て 世育て 親育て」
〈連載〉平田オリザ “わからない”を超えるチカラ -演劇×コミュニケーション能力-
〈連載〉鶴岡そらやすの「LGBTを通して子育てを考える」

FQKids | これからの幼児教育を考えるメディア

Follow us!