2021.07.15
2022.04.13
2022.01.10
気候変動やダイバーシティ(多様性)など、様々な課題が身近に語られるようになった昨今。SDGsは未来の話としてではなく、日常生活の中で意識されるようになってきた。でも、なんとなくわかっているような、考えているような気になって日々を過ごしてしまっているのが実情ではないだろうか。忙しい毎日の中でしっかり理解する時間がないというパパママに、子供向けにSDGsを考えることができるよう作られたサイトがおすすめだ。
日本ユニセフ協会は、従来よりサイト『SDGs CLUB』で子供対象にSDGsについて発信してきた。17の分野別の目標、169の達成基準はもちろん、世界の現状を知ることができるビジュアル資料、自分が何をしたいか宣言し書き込める「みんなの行動宣言」投稿ページなど、一歩踏み込んだ主体的な学びへと導いてくれる。ここに新たに加わったコンテンツが「読んでみよう SDGsの前文・宣言」だ。
SDGsと聞いてまず思い浮かぶのは、カラフルなアイコンの並ぶ17の目標ではないだろうか。それらの目標を含む『持続可能な開発のための2030アジェンダ』には「前文・宣言」がある。これを読むことで、なぜSDGsが必要なのか、私たちはどんな方向に歩んでいけば良いのか、より実感をもって知ることができる。
子供向けに訳された「前文」は、「この計画(アジェンダ)は、人間と地球、そして繁栄のための行動計画です。そして、より大きな自由と、平和を追い求めるものでもあります。」と始まる。そして持続可能な世界を築くためには「あらゆる形の、そして、あらゆる面の貧困をなくすこと」が一番大きな課題だとしている。
わが子と一緒に世界の貧困の実態を調べれば、SDGsをより自分ごととして理解するきっかけになるだろう。5歳未満の子供の4人に1人が、年齢に見合う身長に達していない※、という衝撃的な事実に出会うことになるからだ。
※:国際連合広報センター公式サイトより
また、「宣言」では次のように述べている。「わたしたちは、貧困を終わらせる最初の世代になることができるかもしれません。同時に、地球を救うチャンスがある最後の世代になるかもしれません。」
私たちはいつの間にか、貧しさに苦しむ人たちや環境破壊から目をそらすことに慣れてしまっているのかもしれない。でもそれは、決して許されることではないと気づかされるはずだ。
学校の授業でとりあげられるなど、大人よりも子供たちの方がしっかりと学ぶ機会が多いSDGs。「ちゃんと考えよう!」と大人が言っているのに、パパママは全然知らない……なんて矛盾が生じないようにしたい。
詳しく教えてあげられなくても、子供と同じ目線で、同じ熱量で話し合う準備だけはしてみてはいかがだろうか? SDGsでは目標を2030年までに達成するとしている。ぼんやりしている時間はもうないのだ。
出典:日本ユニセフ協会ホームページ【プレスリリース】(www.unicef.or.jp/news/2021/0175.html)
文:平井達也
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