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2025.08.04
トイズアカデミージュニアは、3歳から6歳の子どもを対象にした、思考力と記憶力を育てる知育教室だ。
これまでは同グループの 幼児教室『ベビーパーク』の卒業生のみを対象としていたが、紹介での一般生徒の入室希望が多く、2024年7月から一般募集を開始。遊びながら「自分で考える力」「知的好奇心」を引き出し、学ぶ楽しさ、わかる楽しさを伝えることを目的として、主体的に学ぶ姿勢を育んでいる。
トイズアカデミージュニアの特徴は、ペーパーを使って文字や数の計算を覚えこませるような、詰め込み型の教育がないことだ。子どもの知的好奇心を刺激する独自のカリキュラムで、子どもの「やってみたい! 学びたい!」という意欲を引き出し、遊び感覚で楽しく「記憶力」「思考力」「自ら主体的に学ぶ姿勢」を育んでいる。
実際のレッスンを体験すると、未就学児の通室生が遊びで暗算をおこない、楽しんで漢字をどんどん使った日記を書く姿に驚く人が多いそうだ。漢字の書き取りは身体の発達上、カリキュラムではやっていないそうだが、一部習字で習うので、書きたくなるのかもしれない。ちょっと難しいことに挑戦することが楽しいようだ。
授業は、毎週必ず行う基本のアクティビティと、週替りの42種類のカリキュラムで構成。脳の発達段階に合わせて用意されており、3〜8歳の記憶力が最も発達する時期に最適化されている。
学びのポイントとなるのは、「言語」「数量」「空間認識能力」の3つ。脳の血流をアップさせる手指を積極的に動かす課題や、ワクワクするような活動を通じて、考える力や発言する力を育む。答えを間違っても「子どもが一生懸命考えて導き出したこと」がとても大切なため、否定せずに挑戦を促す環境づくりを大切にしているという。
「かず丸」という特許取得したオリジナル教材や、サイコロなどを使い、20までの数の構成と分解を視覚的に見せる。さらに、「合わせて何個あった?」「全部で20、残りはいくつ?」などとクイズのように質問。写真記憶を鍛えながら、数の概念を理解するカリキュラムも。具体物を使うことで、ペーパー学習だけでは得られない、右脳も使ったバランスの取れた学びができる。
日本語の母音5個に対し、英語をはじめ海外の言葉は母音が20個以上ある。音感をしっかり育てることで、わずかな発音の違いにも気付けて、聞き取れる耳を育てる。自分の発音の違いも認識できるようになり、外国語などの発音もネイティブ並みに。楽しみながら脳の聴覚野を刺激していくことで、音楽だけでなく、将来の語学学習や外国人とのコミュニケーションの基礎を作る。
漢字かるたを使って、文字への興味を引き出すカリキュラム。子どもは漢字を図形として認識するので、右脳と左脳をバランスよく使う訓練が遊びの感覚でできる。一人読みでつまずきやすい漢字への苦手意識をなくすことで、読書への意欲を高め、学習の土台となる読解力を育てることができる。
線が入ったオリジナルの水書紙に、水をつけた筆で習字をするプログラム。座標を意識した数学的観点からのアプローチで、空間認識能力と、手指の巧緻性を同時に育む。習字は幼児教室では珍しいが、日本文化の理解も深めて欲しいという思いがあるそうだ。
桃太郎の物語を使った数の学習。先生が動物の鳴きまねをして、「犬さんはお団子を○個もらったから、合計いくつ?」など、ストーリーの中で数を学ぶ。誰もが読み聞かせをしてもらったことのある桃太郎の、絵本の中で黄色く美味しそうだったきびだんごを登場させることで、一段と吸収力がつき、「数が楽しい」と夢中になれる仕掛けだ。
目に見えるキューブだけでなく、隠れているキューブも想像して数えるプログラム。空間認識能力と論理的思考を育てる。見えない部分を推測する力は、将来の図形問題や立体把握に直結。実際のキューブを使うことで頭に図面を描きやすくなり、抽象的な概念も理解しやすくなる。
「トイズアカデミージュニア」には読み聞かせの宿題があり、1日5冊以上の絵本の読み聞かせを行うことを推奨している。親子のコミュニケーション時間を大切にしながら、語彙力や想像力、読解力の基礎を育てるためだ。ネックレス作りなど、親子で楽しめる創作活動の宿題が出ることも。家庭での取り組みが、教室での学びをさらに深める。
「子どもには、自分で考えて行動し、やりたいことを決めてほしいと夫婦で考えていました」と話す大原さん。パパが見つけてきたベビーパークの「人間の脳は3歳までに80%がつくられる」というフレーズに心を動かされ、上の子が生後4ヶ月の時に入会。利仁くんも姉の流れで生後5ヶ月から通い始めた。
「ベビーパークの3年間で、月齢以上の成長と、子ども自身でも考える力が育っていると感じています。最初から12歳までの一貫した教育をと考えていたので、トイズアカデミージュニアへの進級は自然な流れでした」。
初めての教室については、1回目はママと離れる時に泣いたものの、レッスンが始まるとすぐに泣き止んで楽しく参加できたそうだ。「2回目からは、前日に『明日はトイズだよ』と伝えると『わかった』と言って、当日も泣かずにバイバイできるようになりました」と成長を実感している。
利仁くんが特に好きなのは、先生の話を聞きながらプリントに取り組むことや、パズル・ブロック遊び。今では「『トイズだよ』と伝えると『やったー』と言って、レッスン後も『楽しかった』とニコニコしています」と嬉しそうに語る。
また、環境や先生についても満足度は高い。「少人数制で、1人ひとりの子どもに目を向けてくれているので安心です。先生がいつもニコニコ接してくれるので、子どもも楽しく通うことができています」。
指導についても、「月齢に合わせたアドバイスや脳の仕組みを教えてくれて勉強になります。上の子の時からお世話になっており、家族みんな大好きです」と絶大な信頼を寄せる。
宿題は姉と一緒に取り組むことが多く、「『やるー!』と乗り気な時はスイスイ取り組んでいます。違う遊びに夢中な時は無理に進めず、本人が乗り気な時に」と子どものペースを大切にしている。
「こんなにどんどんとできることが増えていて、すごいなーと思い、いっぱい褒めています。姉もそうですが、トイズアカデミージュニアのカリキュラムを続けていくと思考力がつき、年々やっていてよかったなと実感する場面が出てきています」と大原さん。長期的な視点で子どもの成長を見守り、確かな手応えを感じている様子が伝わってきた。
初めての子育てで不安を抱えていた陶さん。両親や親戚も近くにおらず、親子教室を探していた時に出会ったのが「叱らない育児」というベビーパークのフレーズだった。
「半信半疑ながら興味がわき体験に参加したところ、知的な活動だけでなく、身体を使った遊びや親子関係を育むプログラムが充実していて、育児の幅が広がりました」。
特に印象的だったのは、親も学べる環境だ。「他の親御さんと日常の出来事について話す場面があり、先生から裏付けのあるアドバイスも頂けて。困ったことがあっても『今度、ベビーパークで話してみよう』と思えるだけで心にゆとりが持てました」と振り返る。
トイズアカデミージュニアへの進級も自然なことで、迷いはなかった。「数を数えたり字を書いたりする知的な活動が親子のコミュニケーションツールとして日常の一部になっていて、子どもも教室に遊びに行く感覚で1つの居場所になっていた」と話す。
朝陽くんが特に好きなのは、漢字かるた、かず丸、きびだんご、作文、パズル、立体キューブなど多彩な活動。通う中で、字を読むこと、数を数えることは、あえて教えなくても自然とできるように。想定外だったのは、ある日お店で英語を読みだしたことだという。
手指を使う活動も得意になり、想像力も育まれている。「わからないことがあれば尋ねたり調べようとしたり、もっと深く知りたいことは図鑑を見るなど、探究する姿勢が育ちました」。読み書きの基本以上に「好奇心や探究心が磨かれ、自分の考えを説明する力や、他人の意見を聴く力」がついてきたという。
その日の気分で「教室に行きたくない」という日もあるが、「行けば何か楽しいことや新しい発見があるだろうという潜在的な期待があり、教室に入ってしまえば先生が気持ちを盛り上げてくれています」と陶さん。
ある日は、偉人伝の話題で戦争と平和について熱く語り、またある日は熱心に紐通しやブロックを組み立てる姿も。「できたものを先生に見てもらいたい」という気持ちが、一番のモチベーションになっているようだ。
無料体験レッスンでは、実際のクラスと同じ内容を体験可能。子どもの年齢や発達段階に合わせたクラスで、楽しみながら学ぶ雰囲気を実感できる。また体験後は、個別相談も実施。入室後もお得なキャンペーンが用意されているので、まずは気軽に参加してみよう。
文:笹間聖子