2021.04.27
2021.03.09
2022.06.05
幼児から大人まで、コロナ禍でさらに身近になった「ゲーム」。近年は、家族や離れている友人とも遊べたり、身体を動かしたり頭を働かせたりと、メリットが目立つようになっている。
では、数ある中で、今もっとも小学生に人気のあるゲームタイトルは何だろうか? そのゲームは意外にも、すでに教育の世界でも活用されてきている。なぜ教育がゲームを取り入れているのか、人気タイトルの特徴を知れば納得できるはずだ。
ゲームのオンライン家庭教師「ゲムトレ」を運営する株式会社ゲムトレは、小学生を対象に「ゲームに関するアンケート調査2022」を実施した。まず、一番遊んでいるゲームタイトルを尋ねたところ、「マインクラフト」が1位で26%を占めた。
「マインクラフト」は、無限に広がる仮想世界で冒険したり建物を造ったりするゲームだ。3Dブロックでできたその世界は、ブロック遊びのような感覚を覚える。都市もあれば大自然もあり、楽しみ方も無限に近い。
ゲーム全体のゴールといったものはなく、遊ぶのにもプレイヤーの創意工夫が必要なのだ。PC、ゲーム機などさまざまなデバイスでプレイが可能。もちろんオンラインで他のプレイヤーと協力したりもできる。昨年の同じ調査では「フォートナイト」に次ぐ2位だったが、今年度は首位を奪取。今もっとも熱いゲームタイトルだ。
さらに、調査では「一番見ているゲーム実況YouTuber」も尋ねている。いまやゲームには、自分でプレイする他に実況を見るという楽しみ方もある。もっとも見られているYouTuberはHikakinGames(22.9%)。まいぜんシスターズ(12.1%)が2位に続いた。
全体として「マインクラフト」をメインタイトルとしている各チャンネルの上昇傾向が見られた。一方で、4割近くが「その他(118チャンネル)」と答えるなど、好みの多様化がうかがえる。
かつてのゲームと違い、遊び方から自分で作り上げる要素が強い「マインクラフト」が人気なのは興味深い。子供というのは本来、創造するのが好きなのだろう。そんな遊び心を刺激し、遊び方の参考としてYouTuberが一役買っているのだ。
また、離れている友達とも一緒に遊べる「オンラインゲーム」が人気になっている。これは、ゲーム機に向かいながらも他者とつながり、コロナ禍で孤立しがちな状況を、彼らなりに回避する術でもあるのだろう。人気のゲームが養ってくれる創造性、協調性。どちらも非認知能力に挙げられるものだ。
「マインクラフト」には「教育版」もあり、プログラミングや英語などの教材化もされている。人気の秘密は、面白さだけではなく、教育上のメリットへの親の期待も少なからずあるだろう。
学校側の動きとして、「マインクラフト」を入試に取り入れる私立中学校も出てきた。教育関係者のゲームへの評価は社会の一歩先を行っているのだ。パパやママも、ゲームに熱中するわが子に眉をひそめるばかりではなく、どんなゲームなのか・何がそんなに面白いのか、知る努力をしてみてはどうだろうか。
〈調査概要〉
「ゲームに関するアンケート調査2022(gametrainer.jp/data2022)」
・調査対象:全国の小学生348人(内訳:1年生51人、2年生58人、3年生65人、4年生57人、5年生56人、6年生61人)
・調査時期:2022年5月
・調査方法:Webアンケート調査
・調査内容:①いま一番見ているゲーム実況YouTuberは?/②いま一番遊んでいるゲームタイトルは?
文:平井達也
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