2024.03.28
2020.02.20
2025.01.29
中川早智子さん
大阪府での私立幼稚園教論を経て渡豪し、チャイルドケアワーカーや日本語教師を経験。その後ドイツへ渡り、アドラー心理学を取り入れたプリスクールや、NGOドイツ国際平和村での乳幼児保育に関わる。帰国後、外資系企業等で人材採用に携わる中、グローバル化を視野にいれた幼児教育の重要性を感じてPikkasの開園を決意。自身も4歳の娘の母。
「選択保育」とは、子どもたちが自分でやりたい遊びを選んで、個人またはグループで一緒に遊ぶ活動を中心とした保育のこと。一斉保育との違いは、やりたいことを選べるところ。そして自由保育との違いは、自由気ままに遊ぶのではなく、「やりたいことを決めたら、それをやりきる」ところだという。
「情報過多の現代では、大人でも『今これをしよう』と意識してやることや、集中できる時間が減っていると感じます。これをやろうと意識を持ってやり、やりきってから次の遊びを選ぶ習慣をつけることは、集中力を養うことにもつながります」と中川さん。
モンテッソーリ教育にも似ているが、個人だけでなくグループで一緒に遊んだり、ルールを作る、話し合うなど、協調性や社会性を育むことを重視しているのも特徴だ。
中川さんが「選択保育」に注目するのは、グローバルな大企業で人事・採用をした経験から。「一昔前は、会社でも言われたことをやっていればよかったかもしれませんが、今はそれでは難しい時代。社会でも自分で考えて選択し、一歩踏み出すという繰り返しが、よりよい人生を選んでいく力になります」。
STEP1 環境を作る
子どもが遊びを選びやすいように、おもちゃを1つ1つを見やすい場所に置こう。大きな箱に一緒くたにせず、棚の中でカテゴリ分けをして、物を置く場所を決めるのがおすすめ。
STEP2 子どもが遊びを選ぶ
子どもが遊びを選んだら、基本的には口を出さない。もし選択を間違えて失敗しても、それが次の選択のための学びになる。子どもがやりたいことをやれる時間をしっかり取ろう。
STEP3 そっと手を差し伸べる
大人は口は出さないものの、ほったらかしにはせず、遊びを見守りながら必要に応じてサポートを。子どもの気持ちを聞き、そっとアドバイスを送ろう。
A.遊びを選べない理由は、「①選びたい遊びがそこにない」「②自分の好きな遊びがわからない」などさまざま。①なら、置いてあるものが子どもの年齢や興味に合っているか見直しましょう。②なら、大人も一緒に遊んでみたり、大人のお手伝いをさせてみるのも◎。
少しずつ小さな選択を繰り返しているうちに、徐々に自分で選ぶ力が育まれるようになります。
A.基本的にそのままでOK! 一見同じに見えても、ちょっとずつ発展していることも。よく観察して、もう少し難しいこともできそうだったら、ブロック遊びであれば新しいパーツを足してみたり、お絵かきなら違う色の画材などを置いてみる、といった発展のサポートをしてみましょう。ただし、無理に勧める必要はありません。
A.まずは話し合って、順番、じゃんけん、タイマーなど、ルールを一緒に作れるといいですね。「下の子に譲りなさい」といった一方的な決め方は避けましょう。
年齢は関係なく遊びを選んでいいですが、年齢が上がってからの方がより楽しめる遊びもあります。時には「これは○○ができるようになったらね」と下の子に待ってもらうことも必要かもしれません。
私たちの園では、子どもがよりよく育まれるには「子ども・保護者・先生」がみんなよい状態でいられることが大事だと考えています。おうちで選択保育に取り組むときも、まずはパパ・ママの心のゆとりが大切。
もし子どもにイライラすることが増えたと感じたら、それは自分自身をいたわる必要があるサイン! 子どもを預けるなどして自分の時間を取る、という選択肢もおすすめですよ。
今年、世界の最先端の幼児教育・教育哲学を取り入れた新しいインターナショナルプリスクールが開園した。上記の選択保育に加え、「子どもがより良く育まれるには周りの大人も心身ともにゆとりがあることが大切」と、子ども・保護者・教職員のウェルビーイングな環境づくりを重視しているのが特徴だ。
子ども・保護者・教職員の「三方よし」
子どもも周りの大人たちも、心身ともに安心して日々を送ることを大切に
オールイングリッシュ
これからの時代を生きる強い味方となる「英語」を自然に身につけられる環境
生き生きと学べるプログラム
“遊び”を大切に、さまざまな海外の教育哲学を取り入れたオリジナルプログラムを実施
メールアドレス:info@pikkasinternational.com
FQ Kids VOL.21(2025年冬号)より転載
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