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キャッシュレス化が進んでいるが、お金の教育の手始めとして、子供との買い物では現金払いをしてみたり、お小遣い制を検討しているという家庭も少なくないのでは?
お小遣いは子供の自主性を育てるが、年齢に見合った金額や与え方など、親にとっては悩ましい問題もある。このあたりが浮き彫りになった調査結果があるので参考にしてほしい。パパママの子供時代と変化はあるだろうか?
株式会社イー・ラーニング研究所は、2022年度の新学期を前に、子供がいる親を対象に「2022年:お小遣い並びに新学年に向けての調査」を実施した。
まず、子供にお小遣いを渡し始めるのはいつ頃がいいのか、パパママたちには気になるところだろう。調査では「小学生低学年(1~2年生)」が半数と最多で、「小学生中学年(3~4年生)」が20%、「小学生未満」が14%と続いた。合わせると8割以上が小学校中学年までにはお小遣いを渡し始めているようだ。
Q.子供にお小遣いを渡し始めるのはいつがいいと思いますか?
また、「子供のお小遣いの金額を変更するタイミング」を尋ねると、「進級や進学」が77%と圧倒的に多かった。
Q.子供のお小遣いの金額を変更するタイミングはいつですか(複数回答可)
さらに、子供にお小遣いを渡すにはどのような制度がいいと思うかも質問している。最も多かった答えは「定額制(月や週で決まった金額を渡す)」が7割にのぼった。
Q.子供にお小遣いを渡すにはどのような制度が良いと思いますか?(複数回答可)
一方で、1年分のお小遣いを一括で渡す「年俸制」や、いくら使うかを逆算した上で渡す「予算制」もそれぞれ13%となった。確かにこれらも、子供の計画性やお金の管理能力を養うのに有効だろう。どれがベスト、という正解はないが、わが子に適した方法を検討してみてほしい。
さて、お小遣いの金額だ。子供がお金の使い方を学ぶために適切だと思うお小遣いの金額を、学年ごとに尋ねている。
小学校低学年(1~2年生)では「500円以上1,000円未満(55%)」が最も多かった。小学校中学年(3~4年生)では「1,000円以上5,000円未満(45%)」と「500円以上1,000円未満(43%)」が並ぶ。小学校高学年(5~6年生)では「1,000円以上5,000円未満」が6割超となり、「中学生」では「5,000円以上10,000円未満」が約5割、「1,000円以上5,000円未満」が約4割に。「高校生」になると9割が5,000円以上と回答した。
Q.子供がお金の使い方を学ぶためにはどのくらいの金額のお小遣いが適切だと思いますか?
年齢が上がるにつれて、子供の判断力を信頼してお小遣いの額も増やして良いと考えていることがわかる。
そして、「お小遣いを通して子供に得てほしいもの」も尋ねている。1位は「お金の使い方(72%)」。以下、「自分で考えて行動する力」「限られた中でやりくりする力」「お金に関する知識」「経済の仕組み」と続く。
Q.お小遣いを通して子供に得てほしいものは何ですか?(複数回答可)
どれも実際にお金を使ってみることで、実感をもって体得できるものだといえるだろう。パパママたちもお小遣いに教育的効果を期待していることがわかる結果となった。
かつて子供がお金を使う機会と言えば、駄菓子屋さんで限られたお小遣いの中から好きなお菓子を友達とあれこれ考えて買う、といった場面であった。今はオンラインゲームで課金される時代だ。成人年齢の引き下げにともない、18歳から親の同意なしに携帯電話の契約をしたり、ローンを組んだりできるようになることも視野に入れておきたい。
親として、わが子にいつから・いくら持たせ、どのように使わせて金銭感覚を養うかは、よく考えていく必要があるだろう。
〈調査概要〉
「2022年:お小遣い並びに新学年に向けての調査」
調査方法:紙回答
調査地域:全国
調査期間:2022年2月3日(木)~23日(水)
調査対象:20~50代の子供のいる親 男女 計203人
文:平井達也
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