2021.09.06
2021.12.17
2021.12.09
これまで、家族の形や時間の使い方は大きく変わってきた。女性の社会進出が進み、近年ではワークライフバランスが重視されるようにもなっている。コロナ禍も世の中を大きく変えつつあり、リモートを活用した在宅ワークはさらに広がっていくだろう。
おうちで過ごす時間が増えるパパやママは、今まで以上に子供との意義ある関わりが求められるはずだ。現在、親子が過ごす時間や場所に対する意識はどのように変化しているだろうか?
株式会社イオンファンタジーのエデュテイメント研究所が、全国の祖父母を含む保護者を対象にした調査を実施。パパ、ママ、祖父母の3つの属性からそれぞれの意識を比較してみよう。
調査はまず、「子供と訪れる場所に何を求めるか」を平日と休日とそれぞれで質問している。全体ではどちらも1位は「子供と一緒に過ごす楽しい時間」、次いで「子供のストレス発散」となった。まずは子供の気持ちを優先していることがわかる。
Q.平日に子供と訪れる場所に求めるものをすべて選んでください。(複数回答)/TOP5まで(単位:%)
Q.休日に子供と訪れる場所に求めるものをすべて選んでください。(複数回答)/TOP5まで(単位:%)
パパたちは「子供とのコミュニケーションのきっかけ作り」が平日と休日いずれも2位に。とりあえず仲良くなるところから、というのが現代のパパにとっても課題のようだ。祖父母については「自分も一緒に楽しむ場所」が2位に。可愛い孫と過ごせる時間を自分も思い切り楽しもうという愛情ゆえなのかもしれない。
次に、「子供を屋外で遊ばせるときの不安」について、約5~6割のパパママ・祖父母が「不審者が多いなど治安面」と回答し最多に。地域社会で子供を見守り、子供が安心して外で遊べるようになることが望まれる。
Q.子供を、屋外で遊ばせることに対して不安だと思うことを教えてください。(複数回答)/TOP5まで(単位:%)
また、「現在の子供との時間の過ごし方について、自己採点すると100点満点で何点になるか」も質問している。パパの平均自己採点は63.6点、ママが61.0点、祖父母は66.4点という結果となった。
「この自己採点の点数を上げるためにしたいと思うことは?」の質問に対する最多の答えは「屋外での遊びの時間を増やす」が全体で53.9%だった。
Q.自己採点の点数を上げるためにしたいと思うことはなんですか。(複数回答)/TOP5まで(単位:%)
さらに、先の自己採点が低いグループ(~40点台)は、「屋外での遊びの時間を増やす」に続いて「親子で一緒に楽しむ時間を増やす(54.9%)」と回答。一方、自己採点が高いグループ(80点以上)では、「親子で一緒に楽しむ時間を増やす(30.3%)」は4位だった。親子で過ごす時間を十分に作れているかどうかが自己評価の高低に影響を与えている。
最後に、「子供を預けて自分の時間を過ごすこと」についてどう考えるか。共通して「特に抵抗はなく、自分もそうしている」が最も多かったが、パパとママの割合には開きが見られた。自分の時間を必要とし、周りの家族や保育をうまく活用している(活用せざるをえない)ママはパパよりも多いようだ。
Q.「子供を預けて自分の時間を過ごすこと」についてのご意見をお聞かせください。(単一回答)
育児の常識が日々アップデートされる中で、現代のパパママと、元パパママの祖父母世代とでギャップが生じることが多々ある。しかし、今回のアンケート調査の結果は意外にも共通する部分が多かったといえる。
だとすれば、ギャップに感じられていた点も、意外と容易に埋められるものもあるだろう。忙しいパパママは実家の応援を頼んだりアドバイスを仰いだりすることに、それほど躊躇わなくてもいいのかもしれない。
〈調査概要〉
「子供と家族」に関する調査
・調査手法:WEBアンケート調査
・実施主体:株式会社イオンファンタジー「エデュテイメント研究所(HP:www.fantasy.co.jp/edutainment)」
・調査時期:2020年12月
・対象エリア:全国
・調査対象:子供のいる、10~80代の保護者
・サンプル数:3,972サンプル
・HP:prtimes.jp/main/html/rd/p/000000127.000060567.html
文:平井達也
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