2021.10.30
2022.11.19
2020.06.09
「子供にはそれぞれの得手不得手、好き嫌いがあり、一律的なSTEAM教育をあてはめることには無理がある」とSTEAM教育家の中島さち子さんは考える。
中島さんは国際数学オリンピックで日本人女性初&現在唯一の金メダルを獲得した数学教育者。経済産業省「未来の教室」とEdTech研究会に研究員としても参加している。また、ジャズピアニストとしても活動する、まさに存在自体がSTEAMな人だ。
そんな中島さんが考える家庭でのSTEAM教育法とは、子供の好きなものやことを使って、STEAM教育を実践する方法。
さて、あなたの子供は何が好きだろうか?
・楽器演奏など音楽が好きな子
・乗り物が好きな子
・お絵描きや絵本が好きな子
・体を動かすのが好きな子
・お店屋さんやお医者さんごっこなど、対人コミュニケーションが好きな子
・動物や昆虫、外の世界(星空・宇宙などを含む)が好きな子
・工作、ものづくりが好きな子
・ブロック、積み木、パズルが好きな子
・ゲームが好きな子
・好きなことがコレと言って見当たらない子
中島さんはこんなふうに挙げていって、好きなもの別に豊富なアイデアを提案する。
例えば、工作、ものづくりが好きな子には…
◆折り紙や画用紙、いろんな粘土、専用キット等で、自由に自分でテーマを決め好きなものを作る。
◆椅子や帽子などを、普段と違う使い方ができないかな? と考える。異なる2つのものを結び付けて新しいものが作れないか考える。
◆面白い作品を作ったら動画を撮ってソフトで編集し、「YouTube」などWEB上にアップしてみよう。
等々
これらはほんの一例だが、紙や絵の具、段ボールなど家の中にある身近な素材を使うほか、プログラミング、VRなど、デジタルツールを活用するなど、子供の探究心を伸ばすアイテムは実は豊富にある。
そして大事なのはパパママの働きかけだ。中島さんは、わが子と一緒に不思議や発見・発明を楽しもうと提案している。
「子どもの興味やペースを大事に」
「なかなかうまくいかない、そんな時もわが子を信じてポジティブに思考転換を」
「大人も一緒に失敗したってOK。それが子どもたちの刺激・勇気になる」
親が一方的にさせてしまったり、何気ない一言で子どものやる気を損ねてしまってはもったいない。「自分のこのやり方でいいんだ」、「もっとやりたい、次はこうしてみよう」と、さらに探究心が燃え上がる声かけを心掛けたい。
さらに詳しい提案は株式会社絵本ナビが運営するサイト「絵本ナビスタイル」に掲載されている。
これまで学習の中心は知識を詰め込むことだった。しかしすでに、知識はネット上でいつでも得られる時代だ。これからは、好奇心と問題意識を常に持ち、自分、周りの人たち、そして世界の幸せを追求する力こそを養う必要がある。
そのための有力な教育であるSTEAM教育を家庭での学びにも取り入れてみてはいかがだろう。
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